見出し画像

【レース回顧Vol.98】第72回毎日王冠

すぎやまこういち氏逝去が明らかになってから初めての週末。毎日王冠の馬場入場曲はかつて関東圏GIで用いられていた「グレード・エクウス・マーチ」。そしてファンファーレはGIのものを使用。特別な一戦となった。

出遅れたダノンキングリーはともかく、シュネルマイスターも後ろから?おいおいルメール、軸で買った時にそれは無いやろ。これは詰んだ。・・・って、あそこから来るのかよ!シュネルマイスター凄過ぎワロタ。

20211010東京11R(1)

カデナはともかく、シュネルマイスターとダノンキングリーが揃って出遅れ。他は揃ったスタートだけに痛い。

20211010東京11R(2)

ダイワキャグニーがハナを主張したところ、トーラスジェミニが外からやってきて雁行。カイザーミノルが3番手、ポタジェとケイデンスコールがこの直後を追走。ケイデンスコールはこの後下げて単独5番手。

20211010東京11R(3)

トーラスジェミニがハナに立って飛ばし、前4頭が離れて追走。ここでダノンキングリーが早速動き、後方から一気に中団馬群を抜き去って更に前を追っていった。まあ縦長やし、動かないと届かないよね。

20211010東京11R(4)

で、シュネルマイスター。ルメール騎手は3コーナーを過ぎても動かない。この後ろを走っているのは大きく出遅れたカデナで、実質的に最後方。え?何で?これは届かんやろ。まさか諦めた?

20211010東京11R(5)

シュネルマイスター(黄)は前と左右を囲まれた状態で後方。見るからに詰みフォーメーション。ダノンキングリー(青)は自ら動いたことで好位の外という見晴らしの良いポジションを確保。ポタジェ(緑)はこのすぐ前で余力十分の手応え。

20211010東京11R(6)

ダイワキャグニーがトーラスジェミニを捉えて先頭に替わる。ポタジェも既に追い出しに入っているが案の定スッと反応せずモタモタ。そこへダノンキングリーが押っ付けてきて、いとも簡単に抜き去っていった。

20211010東京11R(7)

残り200M。あー、ダノンキングリー強いわ。ダイワキャグニーとのタテ目馬複も持ってるし、これでOK。

20211010東京11R(8)

ゑっ?シュネルマイスター?お前来るのかよ!あそこから差し届くとか意味分からん。

安田記念でハナを奪ったダイワキャグニーとトーラスジェミニが共に出走。今回もダイワキャグニーがハナに立ちそう。トーラスジェミニが2番手で後続を離し気味に行き、最内からシュネルマイスターが早めの競馬でこれらに対処。ダノンキングリーも中団より前で早めの競馬を選択。全体的に後ろから行く馬が多く、縦長の隊列が想定されるため前残りに警戒したい。

結果オーライ。縦長でダイワキャグニーが残ると読んだが、シュネルマイスターが真後ろに構えて突き抜けるとは想定外。ダノンキングリーも出遅れからの早仕掛けで勝ちに行っての僅差で、やはりこの2頭が強過ぎた。

1着◎シュネルマイスターは半馬身ほどの出遅れだったが、ルメール騎手が無理させず早々に後ろに下げていった。道中はノーリアクション、直線勝負と言わんばかりの後方待機策。直線では外の壁(ヴェロックス)に先に行かせた上でこの後ろから外に持ち出し、上がり3ハロン33秒0の極上の切れ味でダノンキングリーを捉えた。安田記念より斤量差が詰まった上での勝利。ソダシやピクシーナイトもそうだが、今年の3歳は本当に強い。次走は天皇賞秋ではなくマイルCSとのこと。これはタダ貰い。

【◎】シュネルマイスター
NHKマイルCと安田記念は外枠から差し構えたが、今回は距離延長の内枠で前付け濃厚。前が手薄なメンバー構成で自在性が活かせそう。

2着○ダノンキングリーはやはり出遅れが痛かった。スタートしてから暫く後方2番手を追走、600Mを通過した(36~37秒)辺りから外を通ってスーッと上がっていった。無理した感じはなく、それでいて5番手辺りまで押し上げ成功。直線は全くの馬なり状態から押っ付けてスパートという無駄の無い動きで完全に勝ったと思った。シュネルマイスターが鮮やか過ぎた。

【○】ダノンキングリー
1,800Mは共同通信杯、一昨年の毎日王冠、中山記念と重賞3戦3勝の得意条件。安田記念を制した後で人気再沸騰でも中心視せざるを得ない。

3着△ポタジェはスタートを決めて4番手を確保。縦長の淀みない流れも難なく対応。しかし直線で鞭を入れられても当初は無反応で、すぐ内で追い出しを待っていたカイザーミノルに併せられて大接戦。ラストでようやくグイッと伸びてきたが前の争いには及ばず。金鯱賞と同じような競馬だった。一瞬の切れ味で他を圧倒するディープインパクト産駒には珍しいのんびり屋。

【△】ポタジェ
エンジンの掛かりが遅く、スッと反応しないのがネック。前付けは可能で、直線早めの追い出しで対処してもらいたい。

4着▲ダイワキャグニーはトーラスジェミニに来られて2番手。縦長で等間隔で並ぶ隊列になったことで、前に目標が置ける2番手はかえって好都合だった。残り300Mで先頭に立ち、残り200Mでダノンキングリーに捕まった後も暫く頑張っていたがラストで差し込みに遭った。

【▲】ダイワキャグニー
東京芝1,800M【5・1・0・3】のマイスター。昨年は前付けから2着。今回も得意舞台で気分良く行かせてもらえそう。56kgで出られるのも大きい。

7着△ヴェロックスは縦長馬群の中団外を追走。ダノンキングリーが動いていくところでも我慢して中団待機、直線勝負に持ち込んだものの、ジリジリとしか伸びなかった。舌を越していてレースに集中できていないようだった。このまま終わってしまう馬ではないと思うが…。

【△】ヴェロックス
前走は台風の影響で輸送に時間を要した影響があった模様。東京では力通り走っており、前付けできるなら通用しなくもない。

11着△トーラスジェミニはダイワキャグニーに併せていき、これを交わしてハナへ。そのまま逃げの手を緩めず、縦長の展開に持ち込んできた。直線半ばまで余裕があったが、ダイワキャグニーが並びかけてきたところで程なく一杯。開幕週の速い馬場で飛ばして残れるほどのスピードは無かった。

【△】トーラスジェミニ
札幌記念はソダシに早めに来られて沈没。展開が恵まれれば残るのは七夕賞で実証済み。今回は前が手薄なだけに注意しておきたい。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?