【レース回顧Vol.456】第29回プロキオンS
レース結果・収支
1着【△】ヤマニンウルス(1番人気)
2着【○】スレイマン(3番人気)
3着【-】マリオロード(12番人気)
4着【▲】ハピ(2番人気)
・・・
6着【△】ヴァンヤール(8番人気)
7着【△】ラインオブソウル(10番人気)
8着【◎】ブラックアーメット(4番人気)
・・・
単勝1点ハズレ 馬複5点ハズレ 3連複10点ハズレ
レース収支:-1,600 累計回収/投資:58,700/97,000(60.5%)
※ノーベット収支:0 ノーベット累計収支:+2,010
率直な感想
ヤマニンウルス、強い!以上。
トラックバイアス分析・展開予想の振り返り
レース前の見解
月曜に86ミリ、火曜も71.5ミリの豪雨に見舞われたが、水曜以降はずっと快晴。土曜朝時点の含水率は1~2%とパサパサ。土曜のダート1,700Mは2レース行われたが、いずれもハナを奪った馬が連対した。ただいずれも下級条件で時計は遅くあまり参考にならない。
レガーメペスカとバスラットレオンの先行争いにブルーサンも参加しそうで平均以上のペースを想定。人気の中心ヤマニンウルスも含めて先行馬が多い構成で前に負荷が掛かりそうなだけに、4コーナー捲り差しが妙味。
レース指標
LAP:6.9-10.5-11.1-11.9-12.0-12.5-12.6-12.6-12.6
勝ち時計:1.42.7(良) テン3F:34.5 上がり3F:37.8
レースの振り返り
このレースのポイントは至ってシンプル。「ヤマニンウルスをどのように扱うか」。ヤマニンウルスを絶対視するならどう買うか。ヤマニンウルスを軽視するならその理由と勝つ馬は何なのか。私は後者で、ハイペースで崩れてブラックアーメットの差し一閃と予想した。そしてものの見事に負けた。オッズ1.7倍でも単勝を買った方の勝ち。
全体的に速いスタートからレガーメペスカ、バスラットレオンが猛烈に競り合い、その外からブルーサンが交わしていく展開。最高速度は70.8km/h。これは速い!ヤマニンウルスは付いて行けな・・・、行って普通に4番手。ほう、やるやん。1コーナーを周るところで既に縦長の気配。前は飛ばし過ぎかな。ヤマニンウルス共々全部止まりそう。
2コーナーを周り終えた時点で完全に縦長。これ、差し届くのか?ブラックアーメットから流したけどマズったかもしれない。ヤマニンウルスは馬なりでレガーメペスカを交わして3番手。流れが速そうなのに全くの馬なり。スレイマンですら離れた5番手なのに、この手応えで前にいるのはヤマニンウルスを軽視した立場からすると非常に気まずい。
3コーナー過ぎから馬群が固まり始めてくるも後続の動きは緩慢。むしろ前にいるヤマニンウルスが馬なりでスーッと上がっていく。あ、勝たれた。この手応えはアカン奴や・・・。唯一赤い帽子のスレイマンが猛チャージをかけて追い上げていったが手応えの差は歴然。ブラックアーメット?えーっと、出てましたっけ、そんな馬?
ヤマニンウルスは手前を替えないまま独走態勢。鞭は気合い付け程度に4発軽く入れただけでほぼ馬なり。何だコイツは・・・。早仕掛けに出たスレイマンが全力で追っても逆に差が開く一方。ハピ、ヴァンヤールの3番手争いに内からマリオロード、外からゲンパチルシファーが加わって後続は大混戦。ブラックアーメット?だからそんな馬出てたのって聞いてるでしょ!(逆ギレ)。
ヤマニンウルスを軽視した根拠の一つに今まで緩い流れしか経験していないというのがあったが、これは皐月賞におけるジャスティンミラノと同じ理屈で反証可能だった。1,000M通過58秒6(推定)の超ハイペースでも馬なりで追走出来ていた。皐月賞はジャスティンミラノに自信の◎を打てたのに、ヤマニンウルスには◎を打てなかった。ただ正直なところ、単勝オッズ1.7倍に逆らいたかったというのはある。
スレイマンは平安Sが一体何だったのかと思わせるほど見事な変わり身をみせて2着。ハイペースで縦長5番手から早めに押し上げての2着で価値は高い。ハピは馬鹿正直に4コーナーで大外をぶん回して距離ロス。小回りコースを走ったことがないという懸念がモロに出てしまった。
マリオロードは4コーナーで馬群の後ろに入れ、距離ロスを抑えて内を捌きながらの追い上げ。追い出すタイミングを遅らせたことと内突きがピンポイントで嵌った。前に強い馬がいると後ろはグダグダになってこのテの気楽な立場で乗れる差し馬が穴を開けやすい。同じ追い込み馬でもブラックアーメットではなくマリオロードに注目していたとするならばそれは凄い慧眼。
ヴァンヤールは前目の比較的良いポジションを取って、直線でハピと熱い3着争いを繰り広げながらラストは失速。久々で速い時計決着ではしんどかった。ラインオブソウルは大外枠でこのハイペース、前を追いかけて行ったらあのような大外の外の更に外を振るようなレースになっても仕方ない。ブラックアーメットもラインオブソウルと同じような競馬。縦長ハイペースは外からは捲れない。
レース結果からの教訓
未経験を想像で否定しないこと。「スローしか走ったことがないのにペースアップをこなせるわけがない」、「外フリーの競馬しかしたことがないから被されたら不安」といった否定論はダメ。「まともに追われずに4戦全勝、追ったら誰も付いて来れないはず」、「デビュー戦で4秒3差勝ちなんて見たことがないからコイツはヤバいはず」といった肯定論はアリ。
ダートはハイペースでも追い込みが決まるとは限らない。ダートは乾燥すると物理的に追い込みが効かない。馬場が乾いている時に追い込み馬から買いたくなったら罠と思うべし。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?