【レース回顧Vol.36】第51回高松宮記念
当初の予想は雨の降り出しが遅れて大勢に影響が出ないとみて◎インディチャンプ、○ダノンスマッシュ、▲ラウダシオン。しかし昼過ぎからまとまった雨が降ってきたのをみて◎ラウダシオン、○インディチャンプ、▲ライトオンキューに変更。う~ん、ハズレ!
ミッキーブリランテが出遅れた以外は揃ったスタート。中でもモズスーパーフレアは絶好の飛び出しから1秒でハナ確定。知ってたけどやっぱり速い。
モズスーパーフレアに続く2番手争いは熾烈。レッドアンシェル、ライトオンキュー、ダノンファンタジー、ラウダシオン、セイウンコウセイ。レシステンシアは一歩引いた外にいた。インディチャンプも内のいい所を確保。その外にはサウンドキアラの姿も確認。
ダノンスマッシュは先行争いに加わらず、中団から押し上げていく構え。インディチャンプは内でジッと待機。単に進路が無いだけかもしれないが…。
モススーパーフレアは内ピタで居残り態勢。レッドアンシェルとダノンファンタジーが2番手、3番手以降は壁を形成。レシステンシア(青)は外前を確保したが、ダノンスマッシュ(黄)とインディチャンプ(緑)は進路が無い。さあどうする?
インディチャンプはレッドアンシェルとダノンファンタジーの間から難なく進路を確保。ダノンスマッシュはすぐ前のセイウンコウセイの動きを読み、右鞭を入れて内に行ってできたスペースに突っ込んでスパート。すぐ外にはレシステンシアがいていい目標になった。
ダノンスマッシュとレシステンシアがインディチャンプを差すレア映像。インディチャンプはガラ空きの内から鋭く伸びたが、馬場が綺麗な外を通った2頭の勢いがこれを上回った。
入線後、レシステンシア鞍上の浜中騎手と何やら言葉を交わす川田騎手。激しい追い比べの健闘を讃え合っているのだろうか。いいレースだった。
内枠を引いたモズスーパーフレアがハナ。レシステンシアは2番手。スタートを決めてダノンファンタジー、ライトオンキューやラウダシオン、セイウンコウセイも前目の競馬。ダノンスマッシュも前で競馬をしたい馬。逃げ馬や有力どころが総じて前、いくら前付け優勢と言えど差しが効きそうな状況。中京芝1,200Mは直線部分が長いので、東京や阪神外回りで差して好走したことがある馬にフォーカスしてみたい。
結果的にビンゴ。ただダノンスマッシュとレシステンシアが共に控えに回り、かつ結果を出してきたのは想定外だった。インディチャンプは内のスペースを使った差し込みが嵌りかけた。ラスト差し負けたのは通ったコースの差。
1着△ダノンスマッシュはスタートを決めた上で先行争いに加わらず中団からの競馬。4コーナーから直線に向くところで前はセイウンコウセイ、外はサウンドキアラが壁。そこから冷静に進路を見出し、レシステンシアとの追い比べを制した。これで国内で中9週以上の休み明けは6連勝。香港スプリントに続き、この高松宮記念でも父ロードカナロアと親子制覇を達成した。
2着△レシステンシアも外から無理に先行争いに加わることなく、内の出方を窺いながらの追走。外前のポジションを意識した立ち回りで、前が壁になるようなことはなかった。浜中騎手の激しい手綱捌きに応えて末脚を伸ばす競馬で2着。今までにないパターンでの好走。改めて凄い馬だと思った。
3着○インディチャンプは距離短縮で激流必至のここで付いていけるかが心配だったが、普通に中団で追走できていた。直線で内の進路も早々に確保し、真一文字で伸びてきたがラスト差し負けて3着。前述の通り上位2頭とは通ったコースの差が出た。明け6歳でもまだスピード・闘争心共に健在。
5着☆モズスーパーフレアは内枠から絶好の飛び出しでラチ沿いを確保。テン3ハロンは昨年(34秒2)とほぼ同じの34秒1、自分のやりたい競馬ができた。ラスト捕まっての5着も落ち度は見受けられず、これで負けたら仕方がないと思える内容だった。
6着△サウンドキアラはスタートから押っ付けて中団。途中から速い流れに慣れ、4コーナーは持ったままで回ってきた。直線はレシステンシアの後ろから外に出してスパートしたが弾けそうで弾けなかった。初スプリントの外枠でコンマ4秒差なら上出来。
14着◎ラウダシオンは僅かに出負け、押してリカバーしたところ気負って持って行かれ気味。前フリーの位置を取り切って直線に向き、満を持してスパートするも伸びず。直後にズルっと後ろに下がり、そのまま馬群に沈んでしまった。馬場に脚を取られたのか。ちょっと負け過ぎ。
17着▲ライトオンキューはモズスーパーフレアに次ぐ絶好のスタートを切ったものの、3コーナー手前でダノンファンタジーに先に入られて後退、直線でダノンファンタジーの外から追い上げようとしたところサッパリ伸びず。レース後鼻出血が判明。馬は生き物、こればかりはどうしようもない。
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