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【レース回顧Vol.468】第60回札幌記念


レース結果・収支

1着【▲】ノースブリッジ(5番人気)
2着【-】ジオグリフ(3番人気)
3着【-】ステラヴェローチェ(4番人気)
4着【◎】プログノーシス(1番人気)
5着【○】シャフリヤール(2番人気)
・・・
10着【△】ドゥラエレーデ(6番人気)
・・・
出走除外【△】ボッケリーニ
・・・
単勝1点ハズレ 複勝1点ハズレ 3連複18点ハズレ(12点返還)
レース収支:-2,000 累計回収/投資:67,800/117,500(57.7%)
※ノーベット収支:0 ノーベット累計収支:+2,010


率直な感想

プログノーシスは慢心しなければ勝てる。仮に負けたとしても3着以内には来るでしょう。紐が抜けたら困るから、3連複は総流しにしよう。・・・今年は捲るのが遅いなぁ。間に合うの?・・・あれ、マジで間に合うかコレ?えぇ・・・。ウソデショカワダサン・・・。


トラックバイアス分析・展開予想の振り返り

レース前の見解

  • 月曜から火曜にかけて弱い雨が降ったが、水曜以降は概ね晴れ。馬場への散水は無し。土曜朝時点の含水率は約12%、クッション値は7.5。ちなみに昨年の札幌記念当日の含水率は14%弱、クッション値は7.6だった。

  • 今週からCコース使用で芝が傷んだ部分はカバー。土曜の芝も先週に引き続き内前につけた馬の押し切りが目立った。メインの札幌日刊スポーツ賞(3歳以上2勝C/芝2,600M)のように、ハヤテノフクノスケ(1番人気)が外を捲っていくところを内から突き抜けたフェミナフォルテのような乗り方も有効。

  • アウスヴァールはテンのスピードはそんなに速くないものの、控えても仕方が無いのでハナ。ドゥラエレーデがインをキープして2番手、ジオグリフやトップナイフ、ノースブリッジも差が無く追走。少頭数ながら前に行く馬が明確で、やや縦長の隊列を想定。プログノーシスが最後方から向こう正面半ばで進出開始、4コーナーを一気に捲っての差し比べ。これに付いて行くよりもインで我慢が効く馬が狙い目。

レース指標

LAP:12.7-11.6-12.0-12.4-11.8-11.7-11.9-11.9-11.7-11.9
勝ち時計:1.59.6(良) テン3F:36.3 上がり3F:35.5

レースの振り返り

プログノーシスがゲートの中でガチャガチャと落ち着かない。そして当然のように出遅れ。まあスタートはいつもこんな感じなので気にならない。最内のドゥラエレーデも伸び上がるような感じで出遅れ。おいおい、お前は出遅れたらアカンやろ。ジオグリフが早速ラチ沿いを固めて、アウスヴァールを行かせて内2、ノースブリッジが抑えを効かせて外3。最高速度は瞬間的に64.8km/hが出たが、これでも遅い。

アウスヴァールの単騎逃げだが巡航速度は57~58km/h。ノースブリッジが離れた2番手、ジオグリフはホウオウアマゾンに行かせて内4番手。シャフリヤールはジオグリフに並びかけて4番手と早めの競馬を選択。チャックネイトとステラヴェローチェが6~7番手、トップナイフは行けずこの後ろ。プログノーシスは最後方を追走。

1,000M通過は60秒5とほぼ平均ペース。向こう正面も半分を過ぎ、そろそろプログノーシスが進出開始・・・しない。あれ?残り800Mを過ぎて3コーナーを迎えてもまだ動き無し。あれあれ?3~4コーナー中間に差し掛かってようやくドゥラエレーデを交わして進出開始。手綱は動いていないけど、前とはまだかなり差がある。え?これ本当に間に合うの?

プログノーシスは4コーナーに差し掛かった辺りで鞍上が促して本格的に追い上げ開始。素人が口を出して申し訳ないけど、遅くない?先頭は既にノースブリッジに替わって粘り込み態勢。ジオグリフが内一杯を立ち回ってノースブリッジを追う。プログノーシスはまだ後ろから数えたほうが早い位置。ま、まさか・・・。い、いや、そんなはずはない。3着はある。あると信じたい。

残り200Mを切ってノースブリッジが独走状態で1着確定。ジオグリフも止まる気配が感じられず、これも2着確定。3番手はアウスヴァールが粘っているが持ち堪えそうにない。ステラヴェローチェが追い上げてくる中、外からシャフリヤールとプログノーシスが並んで上がってくる。プログノーシスがシャフリヤールを振り切って4番手に上がるも、ステラヴェローチェは止まる気配無し。マジ?プログノーシスの複勝すらハズレ?ウソデショ・・・。

札幌の馬場は昨年とは一転して高速を維持していて、内前の馬が居残るケースが続出。ノースブリッジはアウスヴァールに行かせて実質先頭からそのままグルッと回ってきただけ。強い弱いというより、今回の舞台設定がノースブリッジに最も合致していたというだけの話。コースや相手関係、馬場が変われば結果も変わる。ノースブリッジがこのまま引退まで無敗で勝ち進むなんて到底思えない。是々非々で対処する。それはともかく、「距離の引き算」からのアプローチは意外と使えることが分かった。

ノースブリッジはクイーンエリザベス2世Cで強敵相手に4角先頭持ったままの離れ業。残り150M付近までは先頭をキープしていた。シャティン競馬場の直線は430Mで、これは京都外回りよりも長い。今回の札幌Cコースの直線は約269M。430-269=161>150。大外枠は痛いが、これで敬遠されるなら逆に狙い目。

【競馬予想Vol.460】第60回札幌記念・結論より抜粋

ジオグリフはドゥラエレーデの出遅れで労せずしてイン張り付きに成功。ノープレッシャーでインをキープして回ってきただけで、これも展開や馬場に恵まれただけという印象。ノースブリッジに完敗している以上、今後のGIで云々という馬でもない。これで復活したと判断されて次走以降人気するなら疑いたい。

ステラヴェローチェはジオグリフと同じく4コーナーで内に入っていって距離を稼いでの差し込み。きっちり2,000M走ったという内容で、2,050Mは走ったプログノーシスを出し抜き成功。力関係はトラックバイアスやコース取りで幾らでも逆転できる。競馬がギャンブルとして成り立っている証左。「いつでもどこでもプログノーシス!」なんて頭の中がお花畑な私のような養分が沢山いるから、馬券が上手い人が儲けられる。

プログノーシスの弱点はスタートと行き脚で、トラックバイアスには完全に逆行していた。予想の中でもこの点については触れていたが、3着は外さないだろうという思考で軸にして総流しで買ったが甘かった。自分自身、8月に入ってから回収率ゼロで当たりに飢えていた。当てに行ったら外れるってのは今まで散々喰らってきて知ってるはずなのに。

【◎】プログノーシス
(+)昨年は途中から動いて圧勝。香港で浪漫勇士に首差に喰い下がる。
(-)スタート・行き脚共に遅く後ろから。前が居残る展開だけが怖い。

【競馬予想Vol.460】第60回札幌記念・全頭分析プログノーシスより抜粋

プログノーシスはゲートのタイミングを合わせるのが下手な上、スタートしてからの行き脚も遅い。昨年は15頭立ての13番枠から道中内捲りを決めたが、今年はみんな内を空けなさそうなのでオーソドックスに外を回すはず。ここに隙が生まれそうな気がしなくもない。ただ金鯱賞が本調子ではなかった(レース後に川田騎手が明言)のに圧勝したように、国内では既にGI級。

【競馬予想Vol.460】第60回札幌記念・結論より抜粋

シャフリヤールは想定よりも位置を取ってきたが、4コーナーでチャックネイトが前にいて捌けず、直線に向いてからは外からプログノーシスに寄られてモタモタ。結局プログノーシスと馬体を接しての追い比べで遅れて5着。休み明けで洋芝ならこんなものなのかもしれないが、この馬はダービー馬なのにどうも脇役感が抜けない。ただそこそこ上位に来るのでいなかったら物足りない。カレーでいうところの福神漬けのような馬。


レース結果からの教訓

  • 競馬はその時その条件に最も合致した馬が勝つように出来ている。前が残る馬場で買うべきは後ろから行く激強馬より前に行く馬。後ろから行く激強馬がコケたら馬券は跳ねる。

  • 前に行く馬は前走どの地点まで粘っていて、今回のコースに置き換えればどこまで粘れるかを仮定する方法は意外と使える。「距離の引き算」(前述の引用参照)で余りが出たら妙味ゲットのチャンス。

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