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【レース回顧Vol.145】第56回共同通信杯

レース結果・収支

1着【◎】ダノンベルーガ(3番人気)
2着【○】ジオグリフ(1番人気)
3着【-】ビーアストニッシド(8番人気)
・・・
5着【△】アサヒ(2番人気)
・・・
8着【△】アバンチュリエ(9番人気)
9着【▲】アケルナルスター(5番人気)
・・・
馬複4点的中!(9.6倍) 3連複6点ハズレ
レース収支:-40 累計回収/投資:14,180/20,500(69.1%)


率直な感想

やはりダノンベルーガはヤバいお馬さんだった。馬場が湿っていてロケット噴射!という感じではなかったが、それでも内から追ってきたジオグリフを子供扱い。イクイノックスもヤバいけど、こっちもこっちでヤバい。コイツらにキラーアビリティやドウデュースも加わるんでしょ?牡馬クラシック戦線贅沢過ぎワロタ。


テーマの振り返り

これまでの実績より将来性に注目→ビンゴ!

このレースは少頭数にも関わらず紛れが多い。その最たる原因は重賞好走馬の半数以上が圏外に飛ぶなど期待通りに走らないことと、ここが重賞初出走という格下が走ることにある。昨年も重賞を走ったことがなかった3頭がワンツースリーフィニッシュを決め、2・3着馬も次走で重賞を勝った。「過去にあの重賞で好走していたから」は買い材料として薄い。

新馬戦を勝っただけのダノンベルーガが勝利。東京スポーツ杯2歳S2着アサヒは5着(出遅れが響いたが)、朝日杯フューチュリティS3着ダノンスコーピオンは7着。特にアサヒはいかにも押し出された感じの人気で、新馬戦の内容を踏まえればここでジオグリフより厚い印は打てなかった。

前付けから速い上がりを繰り出しそうな馬を狙え→保留

このレースは例年各馬の出方が慎重で、道中スローからの直線ヨーイドンになる傾向が強く、結果として道中の位置取りと瞬発力がモノを言いやすい。後ろから突き刺そうにも、前に付けた馬に似たような脚を使われると物理的に届かない。

ダノンベルーガ、ジオグリフ共に前走で上がり最速をマークしていて、今回もそれぞれ上がり最速と3位をマーク。上がり2位をマークしたアサヒは出遅れて最後方からの競馬になり、流石に詰め切れなかった。


トラックバイアス分析・展開予想の振り返り

週末にかけての降雪の影響は無かったようで、前日の雲雀S(4歳以上3勝C・芝1,400M)は1分21秒1、クイーンC(3歳牝GIII・芝1,600M)は1分34秒1と水準以上の時計で決着。内も外も同等に伸びる馬場でバイアスはフラット。前走マイルで逃げられず消化不良の走りを強いられたビーアストニッシドが先制、ジュンブロッサムとレッドモンレーヴが追走。折り合い不安のダノンスコーピオンは内に入れて中団、アサヒ、ジオグリフ、ダノンベルーガは馬なりで後方から。展開的には前がフリーだが各馬離れず一団で推移して、直線は例年通りの末脚比べ。

レース指標

LAP:12.7-11.3-12.1-12.5-12.5-12.5-11.3-11.2-11.8
勝ち時計:1.47.9(稍重) テン3F:36.1 上がり3F:34.3

振り返り

中団外を通ったダノンベルーガが余裕で差し切り。内から追ったジオグリフが2着、内一杯に粘ったビーアストニッシドが3着。トラックバイアスはフラット。それにしても「展開的には前がフリー」って書いた人、当然ビーアストニッシド買って儲かっただろうな。羨ましいですね。これでビーアストニッシド買ってないとかほざいてたら今すぐ九尾津って氏ぬべき。


好走・凡退馬寸評、補足

1着【◎】ダノンベルーガ

スタートして内に寄せ、中団外を確保。そのまま外を通って直線も見晴らしの良い位置を確保。直線半ばで鞭を入れてそのまま突き抜け。上がり3ハロンは勿論最速の33秒7。何というか、昨日のクイーンCのプレサージュリフトのデジャヴ。東京新聞杯、クイーンC、共同通信杯といずれも外差しの馬が勝利した。

2着【○】ジオグリフ

3コーナーで外から先手を奪いに行くビーアストニッシド(青矢印)。
レッドモンレーヴ(緑矢印)が窮屈になり、隣のジオグリフ(赤矢印)に寄ってしまう。

行き脚良く楽々番手を取れたものの、ビーアストニッシドに前を横切られてレッドモンレーヴと共にテンションアップ。レッドモンレーヴの後ろに入れて冷静になり、直線に向いたところで持ったままの手応え。レッドモンレーヴとジュンブロッサムの間から力強く伸びてきたが、外ダノンベルーガの切れ味には敵わなかった。前走でハイペースの競馬を経験したことで行き脚が増し、前目の位置取りが敷けたのは良かった。

3着【-】ビーアストニッシド

隣のレッドモンレーヴの行き脚も良く、最初のコーナーで強引に内へ切り込みながらハナを奪取。前走は控える競馬で中途半端になったが、今回は先頭でリラックス。内ラチ一杯に粘り、ラスト100Mまで先頭をキープ。きっちりと3着に残した。人気薄で再三の居残り。1回も買えていない。

4着【-】ジュンブロッサム

スタートから前に出していき、外に壁が無い状況で折り合いはまずまず。直線に向いても手応えは十分だったが、顔がスタンドのほうを向いて推進力は今一つ。手綱を締めて気合いを入れようとしたところ、両サイドからダノンベルーガ、ジオグリフに来られて万事休す。ラストジリジリと追い上げていたし、強敵相手の経験を次走に活かせればといったところ。

5着【△】アサヒ

アサヒ(赤矢印)は痛恨の出遅れ。この馬から流していたらこれで終わりだった。

2戦目の中山で出遅れていたのはリサーチ済みだったが、ここでやらかすかというのが率直な感想。ビーアストニッシド単騎の緩い流れで最後方では勝ち目は無かった。直線は最短距離を通って詰めては来ていたが焼け石に水。安定感に釣られてアサヒから流していたらこのレースは楽しめなかった。シンザン記念におけるラスールもそう。3歳戦におけるスタート履歴はしっかりチェックしておいた方が良い。ほんの数秒、スタートを見るだけでいい。

6着【-】レッドモンレーヴ

ジオグリフの回顧で触れた通り、スタート後にビーアストニッシドに寄られたことで完全に掛かってしまい、道中ずっとソワソワしていた。それでもジオグリフが来るまで追い出しを待てていたし、素質の片鱗は見せた。次走は藤沢和雄調教師の手を離れることになる。新たな調教師の下で巻き返してもらいたい。

7着【-】ダノンスコーピオン

スタートしてから行く気をみせず、ダノンベルーガの後ろに入れての追走。折り合いは付いていた。直線でダノンベルーガの後ろから外に振ってスパートするも全く弾けず。何というか、今回は付いて回っただけだった。叩き台にしても何の収穫もなかったのは不満が残る。

8着【△】アバンチュリエ

初めてまともなスタートを切り、その後の行き脚も上々だったが、ビーアストニッシドの後ろに入れたところで掛かってしまった。馬はずっとイライラしていて、直線でスパートする頃には手応えが残っていなかった。スタートを決めたと思ったらコレ。色々気難しい馬。

9着【▲】アケルナルスター

直線で左鞭を入れては外へ飛ぶ、を繰り返すアケルナルスター(赤矢印)。

スタートして下げていき、後方2番手の追走。直線は惜しげもなく大外ぶん回し。こういうキャラなので仕方ないとはいえ、左鞭が入る度に外へ飛ぶを繰り返してまともに追い上げられなかったのはいただけない。こんなレース振りでは重賞では厳しい。

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