【競馬予想Vol.102】第82回菊花賞

淀ではなく仁川で繰り広げられる三冠最終章。阪神開催の菊花賞は1979年(ハシハーミット)以来42年振り2回目。今年は皐月賞馬エフフォーリア、ダービー馬シャフリヤールが共に不在でどこからでも入れそうな感じ。月並みながら勝った馬が強かったという結果になりそう。

まずは皐月賞以降の主要重賞をダイジェストで振り返る。

・皐月賞(4/18中山芝2,000M、2.00.6稍重):エフフォーリア
ワールドリバイバルがハナを取り切り、タイトルホルダーが2番手で我慢したことで1,000M通過は60秒3の平均ペース。前が固まり気味で後方各馬は外に流れ、内の悪いところを通ってもスピードが落ちなかった3頭が上位を形成。
・京都新聞杯(5/8中京芝2,200M、2.11.2良):レッドジェネシス
毎日杯でハイペースを経験した直後のルペルカーリアの行き脚が軽く優って1,000M通過59秒9。番手で追った組が失速して、後方待機のレッドジェネシスとマカオンドールに流れが向いた。
・ダービー(5/30東京芝2,400M、2.22.5良):シャフリヤール
バスラットレオンの逃げは常識の範囲に収まり、痺れを切らせた後続勢が早仕掛けに出る妙な展開に発展。ラスト1,000Mが57秒0という究極の瞬発力勝負になった。
・ラジオNIKKEI賞(7/4福島芝1,800M、1.48.0稍重):グランメテオール
ワールドリバイバルが自重してノースブリッジの単騎逃げが成立。プレイイットサムとボーデンは論外の位置取りで、前に掛かるプレッシャーは皆無。グランメテオールにこそ並ぶ間もなく交わされたが、その後ろからは何も来なかった。
・セントライト記念(9/20中山芝2,200M、2.12.3良):アサマノイタズラ
ルペルカーリアとグラティアスがワールドリバイバルに無言の圧力を掛け続けたことで道中緩まず、先行馬が耐えられなくなったところを外の2頭が綺麗に交わし去っていった。
・神戸新聞杯(9/26中京芝2,200M、2.18.0不良):ステラヴェローチェ
1,000M通過63秒8、上がり3ハロン36秒5のパワー決着でステラヴェローチェの独壇場。レッドジェネシスは内の立ち回りが奏功、モンテディオは前付けから振り切った。シャフリヤールは完全に不発。

ちなみに上記はレース直後に書いた回顧の内容をコピペしただけ。こうして見てみると、トラックバイアスや展開のアシストがあったレースばかりだったことが分かる。結果(着順)に囚われ過ぎないほうが無難かもしれない。

阪神競馬場(立体図)

阪神競馬場コース平面図

阪神芝3,000Mは1,400Mと1,200Mスタートの中間あたりから内回りコースを1.5周する。スタートしてから暫くは平坦~下りで、900M通過辺りで急坂を上る。そこから1周してラストにまた急坂。坂適性は無いよりあるに越したことはなく、阪神や中山で好走がある馬はプラスに見ておきたい。

ワールドリバイバルが最内から仕掛けてハナ。エアサージュも前へ。前走包まれて消化不良だったタイトルホルダーも早めに出していく。各馬とも初距離のため溜めていくはずで、前は引き離し気味に行きそう。レッドジェネシスは枠を活かして前目の立ち回り、外枠を引いたステラヴェローチェ、オーソクレースは中団後方の外からの追い上げ。2周目3コーナー過ぎから始まる下りから流れが速くなってのロングスパート戦を想定。ジリでも持続力のある脚が重宝する。

【-】ワールドリバイバル
主要重賞で流れを作ってきた馬で、今回もこの馬がどの程度行くかで結果が変わってきそう。ただ今回はラジオNIKKEI賞(2着)ほどは恵まれない。

【-】アサマノイタズラ
セントライト記念は後方待機専念が嵌っただけ。ラジオNIKKEI賞はともかく、皐月賞の内容からしてGIでは期待できない。

【○】タイトルホルダー
セントライト記念は酷い前詰まりで当然度外視。今回は内ピタ先行が叶う絶好枠をゲット。純粋な瞬発力勝負を回避できそうなここは素直に買い。

【-】ロードトゥフェイム
九十九里特別は4コーナーまで馬群の中でジッとしていたのが奏功。直前でコーナー6つを経験しているとはいえ、他に強調材料はない。

【△】レッドジェネシス
神戸新聞杯は内々の立ち回りで2着もコース取りが嵌った感。ただジリ脚で上がりは要したほうがいいし、内枠を引けたのも少なからずプラス。

【-】セファーラジエル
神戸新聞杯は後方待機策で自滅。速い上がりが使えない馬で、パワー型決着なら巻き返しの余地はある。立ち回り次第。

【-】ディープモンスター
皐月賞は後方から外を回し、ダービーは早仕掛けで沈没。新馬戦以降は少頭数の競馬でしか実績が無く、揉まれる競馬が課題。

【-】エアサージュ
ワールドリバイバルの出方次第でハナにも行けそう。ただここ2戦は平坦小回りかつ軽量、今回は57kgの急坂コース。先週のソダシと同パターン。

【▲】ヴェローチェオロ
三田特別は3コーナーから積極的に動いて後続完封の好内容。直前追い切りでステラヴェローチェに先着しているし、中1週でも狙ってみたい。

【-】モンテディオ
神戸新聞杯は手薄な前に付け、直線踏ん張って3着。ただ展開と馬場に恵まれても上位2頭に3馬身離された。単純に力が足りない。

【-】ディヴァインラヴ
ここ2戦ラスト5ハロン全てで11秒台を刻むロングスパート戦を連勝、今回想定される流れにベストマッチ。ただどちらかといえば瞬発力寄り。

【-】ノースザワールド
ディープインパクト産駒らしからぬズブ馬。ここ2戦は良い脚を使って届かず。非日常の長距離戦が嵌るかもしれない。

【-】アリーヴォ
小倉で未勝利脱出、勝ち上がりも小倉。小回りコースの捲りはお手の物だが、阪神だとやはりラストで止まりそう。

【◎】ステラヴェローチェ
神戸新聞杯は得意の重い馬場で突き抜け。常に後方に構えるだけに差し損ねが怖いが、実力は間違いなく最上位。阪神は2戦2連対で抜かり無し。

【-】ヴァイスメテオール
ラジオNIKKEI賞は内前決着を外前から突き抜けて完勝。あれは力が抜けていないと出来ない芸当。ただいかにも中距離馬という印象でここは様子見。

【-】グラティアス
行きたがるところがあるだけに距離延長はマイナス。外枠で壁が作れないとなると尚更厳しい。ここで大敗した後の距離短縮で狙いたい。

【-】ヴィクティファルス
皐月賞は外回し、ダービーは前付けで敗退。セントライト記念は直線で前が捌けず後追い。力負けは一つもないが、今回も皐月賞の二の舞になりそう。

【△】オーソクレース
セントライト記念は9か月振りの実戦ながら普通に通用。叩き2戦目のここ勝負だが、痛恨の大外枠。ここからルメール騎手がどう位置を取ってくるか。

◎ステラヴェローチェ
○タイトルホルダー
▲ヴェローチェオロ
△オーソクレース、レッドジェネシス
馬複5頭ボックス(10点)

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