【競馬予想Vol.199】第58回七夕賞

今回のテーマ

ハンデを課された実績馬を買え

過去10年、負担斤量57kg以上(牝馬55kg以上=該当無し)馬は【7・4・1・23】、単回値112・複回値88と、ハンデを課された実績馬が幅を利かせている。

直近10年で負担斤量54kg以下で勝ったのは2018年メドウラーク(54kg)のみ。ハンデを積まれても実績馬が優勢で、特に5番人気以内に推された負担斤量57kg以上馬は【7・3・1・9】、単回値196・複回値122とベタ買いで大幅プラス。

捲れそうな馬を狙え

過去10年の連対馬20頭のうち、3コーナーから4コーナーの通過順が2つ以上上がっていた馬が6勝2着3回をマーク。「捲り」が効いている。

過去10年、前半と後半1,000Mで前半が速かった(前傾ラップだった)年が8年あり、3~4コーナーでの捲りが決まり易い。小回りで直線一気だと間に合わず、3~4コーナーから動いていける馬に注目したい。


トラックバイアス分析・展開予想

今週は月曜と火曜に合計30ミリ、金曜に0.5ミリの雨が降った以外は散水なし。馬場は若干荒れてきたが依然として内前が止まらず、土曜の芝8戦のうちハナを奪った馬が3勝2着2回、全てのレースで4コーナー5番手以内にいた馬によるワンツー。とりあえず前のほうにいないと話にならない。外を回すとしんどい。昨年と同じ枠のロザムールが行って、軽量のヤマニンデンファレが絡みに行く展開。飛ばしていくタイプではないのでペースは上がっても平均より若干速い位。人気のヒートオンビート、アンティシペイトが3コーナー過ぎから捲り上げに行きそうで、昨年ほどのベタな前残りにはならないと想定。妙味は内からの差し抜け。


全頭分析

【-】シークレットラン

(+)直近3走はいずれも外枠。最内枠でこの斤量なら狙えなくもない。
(-)このところ前に行けていない上に久々。ここも付いて回るだけか。

【-】ロザムール

(+)昨年同じ2番枠からハナ奪って2着。前走はハイペースで度外視可。
(-)速さ皆無でバイアス頼み。昨年は渋って差し効かない馬場も奏功。

【-】ヒュミドール

(+)ここ2戦は相手が強過ぎ。相手弱化&内枠でポジショニング容易。
(-)スタート後の行き脚が怪しい。後ろに下げるようだと届かない。

【-】エヴァーガーデン

(+)とりあえず前に行ける。軽量に加え内枠からなら見せ場は作れる。
(-)勝ったレースはいずれも緩い流れで僅差。重賞ではまだ荷が重い。

【-】マウントゴールド

(+)昨年最内から前に行って4着。今年も前が残る馬場で内枠ゲット。
(-)前走久々とはいえ負け過ぎ。一回使っただけで復調期待できず。

【◎】ヒートオンビート

(+)重賞で再三好走。スタート決めて前付けなら凡退は考えにくい。
(-)加速鈍くて取りこぼしてばかり。上位には来るが勝ち抜け微妙。

【▲】レッドジェネシス

(+)今回相手大幅弱化で与し易い。捲り適性あり内から差し抜け期待。
(-)ここ3戦行き脚無さ過ぎて競馬になっていない。置かれると終了。

【-】フォルコメン

(+)ダービー卿CTは最内から外回して僅差。地力アップなら侮れず。
(-)前走は外差し馬場とハイペースが完全に嵌る。ここで再現疑問。

【△】ショウナンバルディ

(+)昨年は内を立ち回って3着。前走凡退も時計速過ぎで度外視可。
(-)連対は逃げか番手追走時に限定。付いて回らされるとしんどい。

【-】ヤマニンデンファレ

(+)ここ2戦負けはしたが僅差。前に行けて斤量軽いのは魅力的。
(-)未だ3勝クラスの身。軽ハンデとTB味方にしても基礎力不足。

【○】アンティシペイト

(+)福島民報杯は3コーナー進出から圧勝。小回りコース適性高い。
(-)前走はハイペースで展開が嵌った感。ハンデも課され半信半疑。

【△】モズナガレボシ

(+)積極的に前付けした新潟記念の内容評価。ここも前付けで妙味。
(-)流れ緩いとキレ負けする。自分から勝ちに行く競馬をしても微妙。

【-】プリマヴィスタ

(+)三方ヶ原Sは高速馬場に乗って快勝。前残りの前走も差して善戦。
(-)今回も前残りバイアス強め。外差しに向けるようだと届かない。

【-】トーラスジェミニ

(+)昨年は内ピタ先行でまんま居残り。内前有利馬場に乗って連覇へ。
(-)昨年は安田記念で善戦した直後。この枠からだと脚使わされそう。

【-】ヴァンケドミンゴ

(+)福島は元々得意コース。この中に入れば力上位で乗り方次第。
(-)昨年は大外から外を回して圏外。今年もまた外枠を引き苦しい。

【-】エヒト

(+)格上相手の京都記念でコンマ4秒差。外を回し過ぎなければ通用。
(-)快勝したサンタクロースSは内突き。大外枠からではしんどい。


結論

ヒートオンビートがなかなか勝てないのは、反応が鈍過ぎて普通に追っただけでは間に合わなくなるため。池添騎手は本馬で勝利があり、天皇賞春で捲りを試しているし、相手弱化のここは3コーナー過ぎから自在に立ち回って勝利を掴んでもらいたい。

アンティシペイトは福島民報杯で捲り勝った直後。しかしテン3ハロン33秒2というスプリント戦並の超ハイペースが嵌っただけの気がしなくもない。今回は前に行く馬がそこそこ揃っているがスピードタイプは不在で、後ろに構え過ぎると捲り切れず圏外もあり得る。

レッドジェネシスは戦歴を見る限り捲り適性高めで、実際に神戸新聞杯は内を立ち回って上位に来ている。今回内から差し抜けられそうな馬はコレぐらいしか見当たらない。問題は馬にやる気があるのかということ。前走からブリンカーを付けてきたが効果はみられなかった。

ショウナンバルディはここ3走がレコード決着、GI、超高速馬場で通用しなくて当然。昨年はインベタで差しての3着だったが、連対は逃げか番手追走のどちらかしかない。今回は相手がかなり軽いし、普通に前に出すだけで残れると思う。

モズナガレボシはハイペースで前に行った馬が壊滅した新潟記念で唯一先行勢として踏ん張った。目黒記念は距離延長でスローと真逆の流れになり、ラストは無理せず流していた。条件クラスとはいえ同コースで捲り勝ちがあるし、脚力・戦法の両面から押さえておきたい。

◎ヒートオンビート
○アンティシペイト
▲レッドジェネシス
△ショウナンバルディ、モズナガレボシ
馬複5頭ボックス(10点)

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