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【レース回顧Vol.152】第29回チューリップ賞

レース結果・収支

1着【○】ナミュール(1番人気)
2着【-】ピンハイ(13番人気)
3着【△】サークルオブライフ(2番人気)
・・・
5着【△】ウォーターナビレラ(3番人気)
6着【◎】ルージュスティリア(5番人気)
・・・
11着【▲】ステルナティーア(4番人気)
・・・
馬複4点ハズレ 3連複6点ハズレ
レース収支:-1,000 累計回収/投資:18,400/28,400(64.8%)


率直な感想

ルージュスティリア、スタートで終わった。もっと勢いよく立ち上がっていたらラガーレグルス(ラガーレグルスを知らない人は2000年皐月賞をチェックしてみてね)になるところだった。あれだけ出遅れて上がり最速で6着って、これは次走過剰人気して飛ぶパターンですやん。しかし2着ピンハイとか、総流しではなくて狙って買えた人いるのか?


テーマの振り返り

阪神ジュベナイルフィリーズ組が圧倒的に強い→ビンゴ!

前走で阪神ジュベナイルフィリーズを使った馬が他を圧倒しており、全頭ベタ買いでも単勝はプラス、複勝も100%近い回収率を見込める。しかし2013年は阪神ジュベナイルフィリーズ勝ち馬ローブティサージュが9着に沈み、2016年は2着・3着馬を含む5頭が出走して全て圏外に消え、2020年は単勝1.4倍の断然人気に推されたレシステンシアが3着に敗れた。短距離馬も参戦してペースが速くなりやすい阪神ジュベナイルフィリーズと、権利獲りのため各馬出方を窺ってスローに陥りやすいチューリップ賞との「レース質の違い」にはくれぐれも注意したい。

阪神ジュベナイルフィリーズ組のナミュールが勝ち、サークルオブライフは3着。なお今年はスローにならず、1,400Mのハイペースを差し勝っていたピンハイが内を突いて2着に喰い込んで波乱を演出した。


トラックバイアス分析・展開予想の振り返り

開催が進んでも時計が速く、結果として内をロス無く立ち回った馬が優勢。今週は火曜に芝刈りを実施、同日にまとまった雨が降ったものの、その後は晴れて金曜に散水を実施。クッション値は日曜7時30分時点で9.8に対し、金曜9時半時点で10.1(やや硬め)。引き続き高速で内前有利の馬場状態が想定される。積極的に行きたい馬はおらず、内に入ったジャマンが先制するにしてもスロー濃厚。各馬離れず付いていっての直線上がり勝負。いかに包まれない位置を取れるかどうか。

レース指標

LAP:12.3-10.7-11.3-12.2-12.0-11.4-11.4-11.9
勝ち時計:1.33.2(良) テン3F:34.3 上がり3F:34.7

ジャマンが緩めず逃げ、1,000M通過58秒5とこのレースにしては珍しくハイペース。サークルオブライフも前に行ってレースが引き締まった。直線中団から差し向けたナミュールが楽勝、サークルオブライフも内前で押し切るかというところへ最内からピンハイが強襲。時計が速くて内が伸びるトラックバイアス継続。


好走・凡退馬寸評、補足

1着【○】ナミュール

ラリュエル(青矢印)を行かせ、この後ろから外の進路を確保するナミュール(赤矢印)。

五分のスタートを決め、ウォーターナビレラの背後に入って中団を追走。4コーナーは馬群の中、直線で周りが壁でも焦らず、外のラリュエルを先に行かせた上でこの後ろから外へ。ラスト1ハロンで楽々抜け切った。スタートが課題だった馬がスタートを決めたら、そりゃ勝つわって話。これで本番出遅れたら大惨事だが、もう大丈夫だよね?次は信じてまた◎打つよ?

2着【-】ピンハイ

先に抜け出しにかかったサウンドビバーチェ(青矢印)の内を突きに行くピンハイ(赤矢印)。

スタートを決めても行き脚が弱く、速い流れで置かれ気味の追走。最内を丁寧に回り、直線に向いて相対的にポジションアップ。当初はサウンドビバーチェが壁で抜け出せなかったが、途中でサウンドビバーチェが外に行き、内にスペースが出来たのを見逃さず内に入れてスパート。ただサウンドビバーチェが近くにいて左鞭を打てず、右鞭連打で内に寄り掛かるのを制御しながらゴール。内伸び馬場が最高に嵌った。

3着【△】サークルオブライフ

先行集団の背後に陣取るサークルオブライフ(赤矢印)。本番に向けての「試走」。

スタートして軽く促し、ジャマンとサウンドビバーチェの背後へ。今回も後ろに置かれるとみていただけにこれは意外。賞金はたんまり持っているし、いつもと違う競馬をして負けても問題無し。いかにも「試走」といった感じの積極策。直線はやや窮屈になりながらも前を行くサウンドビバーチェ目掛けてスパート。しかし伸びは凡庸なものに留まった。やはり溜めてナンボの馬。本番はまた差し構えると思う。

5着【△】ウォーターナビレラ

直線前が壁で追い出せないウォーターナビレラ(赤矢印)。中途半端に控えたツケ?

絶好の飛び出しを決めながら、ジャマンとサウンドビバーチェに行かせて自重。道中はサークルオブライフと並んでこの外を追走。4コーナーでラリュエルに外を張られ、直線は内へ。しかしここからずっと前が壁で、やむを得ずサークルオブライフの後追いに終始。最後の最後に前が開いたが勝負は既に決していた。控えるにしても中途半端で収穫らしい収穫は無し。「試走」にしては物足りない内容だった。

6着【◎】ルージュスティリア

スタートの瞬間前脚を上げ、そのまま伸び上がるルージュスティリア(赤矢印)。
お前はラガーレグルスか。桜花賞、バイバイ。

パドックからテンションが高く、ゲート入りしてからソワソワしていたのでまさかと思ったらそのまさか、立ち上がって大出遅れ。スタートが良くなかったツッチーフェイスの更に3馬身後方。リカバリー不可能。最後方を付いていって、直線に向いて馬群を捌きつつ外へ出してスパート。ナミュールと同じ上がり最速の脚を使ってコンマ6秒差の6着まで詰めてきた。強いのか弱いのか分からない微妙な結果。とりあえずこれで次走は過剰人気確定。スタートを出「たら」、出遅れなけ「れば」。勝てるかどうかは別の話。

11着【▲】ステルナティーア

直線で大外に持ち出すステルナティーア(赤矢印)。
外枠だったとはいえ最初から外に振るのはダメ。珍しい福永騎手のボーンヘッド。

よろめくようなスタートから特に仕掛けず、馬群の後ろに入れて後方待機。外目を単独で走っていたがペースが流れたことで掛かることはなくスムーズな追走。4コーナーで捲り気味に動いていき、直線は大外へ。馬場読みに定評がある福永騎手にしては意外なほど安直なコース取り。速い時計が出て内が残る馬場で最初から大外振り出しは悪手。ピンハイが2着に喰い込んでステルナティーアはどこにもいないって、事前に予測できた人いるの?通ったコース1つでこんなにも明暗が分かれる。競馬って面白いね。

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