見出し画像

【レース回顧Vol.314】第84回優駿牝馬

レース結果・収支

1着【◎】リバティアイランド(1番人気)
2着【-】ハーパー(2番人気)
3着【-】ドゥーラ(15番人気)
4着【△】ラヴェル(10番人気)
5着【△】シンリョクカ(7番人気)
6着【○】ヒップホップソウル(14番人気)
7着【▲】コナコースト(3番人気)
・・・
12着【△】ペリファーニア(8番人気)
・・・
馬複5点ハズレ 3連複10点ハズレ
レース収支:-1,500 累計回収/投資:60,900/69,800(87.2%)


率直な感想

リバティアイランドはごく普通に回ってきて6馬身差の圧勝。今更何かコメントすることもない。そもそも競馬は馬の勝ち負けを予想する娯楽。馬の形をした別の生き物は検討対象外。ライトクオンタムが逃げてラヴェルが3番手、イングランドアイズが仕掛けて4番手とか展開が意外過ぎてそっちのほうが驚いた。直線で内からヒップホップソウルが上がってきていたところが個人的なハイライトシーン。


テーマの振り返り

テーマ無しにつき省略。


トラックバイアス分析・展開予想の振り返り

レース前の見解

  • 今週は週初めの月曜に13.5ミリの雨が降った後は快晴続き。金曜から土曜にかけて再び雨が降って土曜は稍重スタート。火曜に芝刈り、水曜に殺虫剤と殺菌剤、木曜に散水を実施。含水率は4コーナー15.3%、ゴール前14.2%。日曜朝時点のクッション値は9.4。良だがやや湿り気を帯びた馬場。

  • 開催が進んで内側に傷みが出てきたが他場に比べて馬場悪化の進行は遅い。土曜の芝のレースは内を使って居残る馬が続出。中団からの差し決着となったレースでも内を通った馬が差の無い3~4着に入っており、外差しだった昨年とは対照的に内が使える馬場状態。ハイペースだと前残り、平均~スローだと差しが決まる感じ。速い上がりの脚は必須。

  • ペース想定:平均~やや遅い(1,000M通過60~61秒)

  • フローラSを逃げ勝ったゴールデンハインドは何が何でも行くという馬ではなく、レミージュが仕掛ければこれに譲りそう。絶対的存在のリバティアイランドが後ろから行くので展開妙味は前。平均~スローだと切れ味勝負の馬場で、中団から先に脚を伸ばしそうな馬に注目。大外後方一気では間に合わない。

レース指標

LAP:12.3-10.5-12.3-12.6-12.3-12.0-12.0-12.0-12.0-12.0-11.6-11.5
勝ち時計:2.23.1(良) テン3F:35.1 上がり3F:35.1

レースの振り返り

川田騎手の異例の呼びかけとスタート直前の場内アナウンスが功を奏し、静寂の中でゲートイン。出遅れたのはミッキーゴージャスとドゥアイズ。ラヴェルがまともにゲートを出たのを初めて見た。リバティアイランドはまずまずのスタート。ライトクオンタムとラヴェル、キミノナハマリアが前に出ていくところ、大外からイングランドアイズも仕掛けての先行争い。ゴールデンハインドは行けずにこの後ろ。意外過ぎる展開。

1コーナーまでに前の隊列が確定。内枠各馬がレースを先導。
リバティアイランド(赤矢印)は早くもこれらの直後に陣取る。

リバティアイランドは前から6~7馬身離れた好位の内。外にレミージュが張っているけど格が違い過ぎるから心配無用。ハーパーはこの直後をマーク。流石ルメさん、抜け目が無い。しかしリバティアイランドの加速に付いていけるか疑問。ヒップホップソウルとペリファーニアはその後ろ、コナコーストは更にその後ろ。差し構えということだろうが、リバティアイランドより後ろでは勝ちは望み薄。

向こう正面は中団以降が内を空ける弓なりの隊列。
リバティアイランド(赤矢印)の内には十分なスペースがありリラックス。
ハーパー(青矢印)はリバティアイランドを徹底マーク。

前4頭、ゴールデンハインド、リバティアイランドら後続という隊列のまま4コーナーを迎えて直線へ。リバティアイランドはレミージュの壁を意に介せず、すぐ前にいたゴールデンハインドを捕捉。これも馬なりのまま交わし、ラスト200M手前で満を持してスパート。手前が替わって跳びが大きくなり、後続を一方的に突き放して圧勝。そりゃまあ、進路さえ確保できればそうなるよねという感想しかない。

遠心力を利用して外に放り投げるだけでヴィクトリーロード確保。
リバティアイランド(赤矢印)、勝利確定。

6馬身・1秒0差は2012年のジェンティルドンナ(5馬身・0秒8差)を上回る1984年のグレード制導入以降における最大着差。勝ち時計2分23秒1は2019年のラヴズオンリーユー(2分22秒8)に次ぐ2位の高速決着。極めつけは残り1,400Mから5ハロン連続で12秒0を刻んでラスト2ハロンは11秒6、11秒5の加速ラップ。見た目も指標も伝説級。無事ならこの後は秋華賞を叩き台にジャパンCでドウデュース、イクイノックスらと激突。うーむ、◎が足りない。

ハーパーは4コーナーで早くも手が動いてしんどそうだったが、リバティアイランドの後ろで喰らい付いていって2着。流石にリバティアイランドがスパートしてからは全く付いて行けなかった。ドゥーラは後方外から直線も大外に持ち出しての強襲で3着。決め打ちが嵌っただけのような気もしなくはないが、捌きがもう少しスムーズなら2着もあった。

ラヴェルは持ったままでライトクオンタムを交わして一時は単独先頭。坂井騎手は正面のモニターを一瞥してからここというタイミングでスパートしてやったかと思ったがリバティアイランドに一瞬で抜かれてしまった。ラストはハーパーらに飲み込まれて4着に終わったが完全燃焼のレースだった。スタートが決まれば先々も楽しめる。

シンリョクカも中団の外、直線に向いたところでレミージュの外、リバティアイランドまで1馬身のベストポジション。但し当初から鞭全開で持ったままのリバティアイランドに近付けず、ラストはガス欠気味。内枠が欲しかった。今回は与えられた枠からよく乗ったと思う。

ヒップホップソウルは4コーナーでがら空きの内を選択、持ったままでぐんぐん上がってきて一旦は3番手まで上がる大健闘。しかしラスト200Mを切った辺りで勢いが無くなって失速。結果として仕掛けのタイミングが早かったということになるのだろうか。前にいたキミノナハマリアを追い抜くところで外にヨレたのも悔やまれる。

コナコーストはスタート直後にソーダズリングが寄ってきたのに過剰に反応してヨレてレミージュに体当たりして後退、内に入れてポジションを確保しに行って更に後退。レーンさん、幾ら何でも酷くないっすか?清水調教師、これのどこが鞍上強化なんですか?主戦の鮫島騎手は遠く離れた京都で健気に乗っていた(1Rと8Rで計2勝)ことを補足しておく。

ペリファーニアはレース前から発汗していて、道中は行きたいのを抑えながらの追走で直線に向いた時点で既に手応えが無かった。モーリス産駒はムラっ気が強く、走らない時は大抵こんな感じ。気性が勝ったタイプで、距離はマイルまでが良さそう。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?