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【レース回顧Vol.208】第57回関屋記念

レース結果・収支

1着【▲】ウインカーネリアン(1番人気)
2着【△】シュリ(12番人気)
3着【◎】ダノンザキッド(2番人気)
・・・
7着【○】ワールドバローズ(10番人気)
・・・
13着【△】ディヴィーナ(5番人気)
・・・
馬複10点的中!(111.9倍)
レース収支:+10,190 累計回収/投資:109,140/91,500(119.3%)
※ノーベット収支:0 ノーベット累計収支:+2,980


率直な感想

シュリがあっさりハナ奪取。よしよし。後続は黙って付いてきて、直線に向いても暫く先頭。よしよし。ウインカーネリアンに交わされたけど、まだ内で粘っている。おっ?残るのか?後ろからダノンザキッドがやってきたのを見て思わず「来るな!」と言ってしまった。◎を打った馬に来るな!ってどういうことやねん。


テーマの振り返り

直線一気を過信するな→ビンゴ!

新潟外回りでは速い上がりを繰り出せそうな馬が買われやすいが、実際にはあまり来ていない(上がり最速の脚を繰り出しても届かないことが多い)。妙味は速い上がりの脚が無くても前に行ける馬。

「新潟外回りは直線が長いから差し・追い込みが強い!」と大衆が思い込んでくれるから、行った行ったで万馬券が獲れる。今回は前が緩い想定で、真後ろから行くことが分かっていたイルーシヴパンサーは人気でもバッサリ切り捨てた。ちなみにイルーシヴパンサーが弱いとは一言も言っていない。

母父ニアークティック系の馬に注目→ドンピシャ!

母父ニアークティック系の馬は毎年連対していて、目下4連勝中。今年の該当馬はシュリ(母父Giant's Causeway)とダノンザキッド(母父Dansili)の2頭のみ。ちなみに母父ネイティヴダンサー系の馬は延べ19頭が出走して3着すらない。今年はイルーシヴパンサー(母父キングカメハメハ)やウインカーネリアン(母父マイネルラヴ)など8頭が出走しているが・・・。

シュリ(12番人気)が2着、ダノンザキッド(2番人気)が3着。今年は2頭しかいなかった該当馬がいずれも馬券に絡んだ。このレースは母父ニアークティック系を買っておけば間違いない。


トラックバイアス分析・展開予想の振り返り

今週は降雨が無く、継続的な散水のみ。ただ土曜午後にまとまった量の雨が降ったことで馬場が柔化、日曜朝時点の含水率は4コーナー17.2%、ゴール前15.2%と重に近い稍重。クッション値は土曜朝と比べて1ポイント柔らかい8.6で、やや決め手が損なわれる状態。土曜の競馬を見る限りでは内も使えなくはないが、前過ぎず後ろ過ぎずの位置取りから馬場の中央が良く伸びている。真後ろから後方一気で届く馬場ではない。明確に行きそうなのはレッドライデンのみ、これに続きそうなのもリアアメリア、ダノンザキッド、ウインカーネリアンと数えるぐらいしかいない。平均ペースで一団推移、上がりで差が付かなさそうで、中団より前の決着を想定。

レース指標

LAP:12.7-11.4-12.1-12.2-11.9-10.8-10.6-11.6
勝ち時計:1.33.3(稍重) テン3F:36.2 上がり3F:33.0

レッドライデンが行く気をみせず、シュリが持ったままでハナ。ウインカーネリアンは2番手、後続は淡々と付いていくのみでシュリ先頭のまま直線へ。内回りとの合流点辺りでウインカーネリアンがシュリに並びかけ、残り200Mを切った辺りで先頭に替わる。ウインカーネリアンがなおも内で食い下がるシュリ、外から追い上げてきたダノンザキッドを余裕を持って退けて完勝。レースの上がり3ハロンは33秒0で、これを後ろから差すのは物理的に不可能。こうなることを事前に予測できたかどうかがこのレースの予想の肝だった。展開予想は本当に大事。


好走・凡退馬寸評、補足

1着【▲】ウインカーネリアン

シュリ(青矢印)を行かせて2番手外でマークするウインカーネリアン(赤矢印)。
終わってみればこの順番が入れ替わっただけの行った行った決着。

スタートから行き脚が付いて先頭に立てそうだったが、内からやってきたシュリに譲って2番手。シュリを突きに行くことなくただ淡々と付いていき、4コーナーを回って直線に向いてもまだシュリを放置。ラスト400M辺りからようやく動いていって、ラスト200Mでシュリを交わして先頭。ここからゴール直前まで逆手前になっていたが特段影響は無かった。ここまで余裕綽々の立ち回りが出来たのは序盤で何もしなかったため。前で脚が溜められれば後ろからの馬は何も怖くない。

2着【△】シュリ

シュリ(赤矢印)に初めて鞭が入ったのは内回りとの合流地点。
ウインカーネリアン(青矢印)はそのすぐ外で持ったまま。

スタートから手綱を軽く押しただけで簡単にハナ奪取。いや、奪取というよりはウインカーネリアンが行かせてくれたというのが正しいか。道中何にも絡まれず、マイペースで楽逃げ。直線に向いても後ろから何も来ない。それもそのはず、シュリ自身も上がり3ハロン33秒1の脚を使っていた。結局直後でマークしていたウインカーネリアンに交わされただけの2着。これは展開利ともう一つ、「新潟外回りは直線が長いから差し届く」と考えた後続の騎手の心理によるところが大きい。馬柱も適度に汚れていて、放置逃げが成立し易い下地が整っていたことも見逃せない。

3着【◎】ダノンザキッド

今回もずっと右手前のまま走るダノンザキッド(赤矢印)。
内にモタれるのを修正しながらの追い上げ。力の無駄遣い。

安田記念時のパドックは気迫が勝っていたが、今回はいつものやんちゃなダノンザキッドで発汗が目立っていた。レースに行って暴走するのを恐れたのか、スタートを決めながらそそくさと下げて折り合い重視の追走。今日の展開で後ろ(とは言っても6番手)から追い上げてきたのは凄いと思うが、今回も逆手前のまま走っていた。安田記念ほど内に入って行かなかったものの、川田騎手は何度も手綱を絞り直していて、スムーズな追い上げとは言えなかった。発汗して直線逆手前がこの馬の個性。これはもう直らない。

7着【○】ワールドバローズ

何の不自由なく、フリーの位置からスパートするワールドバローズ(赤矢印)。
ここから負けたのは展開6割、実力4割。

五分のスタートから気合いを付けていったが前に出られず、中団外からの競馬。ダノンザキッドの後ろに付け、直線でこの外に持ち出して前フリーの位置からスパート。しかし上がりの脚で差が付かず、当初の位置取りのままフィニッシュ。前に行こうとしながら行けなかったのは想定外。

11着【-】イルーシヴパンサー

絶好のスタートを切ったイルーシヴパンサー(赤矢印)。
しかし出遅れたリアアメリア(青矢印)よりも後ろからの競馬を選択・・・。

抜群のスタートを決めながら、周りに行かせて後方待機。木幡巧也騎手は当日の乗り替わりで陣営からの指示に従っただけだとは思うが、ポンと出ただけに勿体無かった。道中一旦下げてから外に切り出し、直線で外に持ち出してスパートするも不発。上がり3ハロン33秒4はシュリよりも遅く、手も足も出ずの完敗。ただ今日のところは展開が嵌らなかっただけで、この負けで見限られるなら妙味。競馬は強い弱いで語れるほど単純なものではない。

13着【△】ディヴィーナ

一頭だけ離れた位置からスパートするディヴィーナ(赤矢印)。意味無し。

リアアメリアらと共にサクッと出遅れ、腹を括って最後方待機。ミエミエのスローなのにそりゃ無いよと思った。せめてもの抵抗で、少しでも馬場の良い大外に振ってのスパートも完全に不発。単純に力が足りなかったのもあるが、今回はスタート失敗が全て。

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