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【レース回顧Vol.71】第53回函館2歳S

ポメランチェから流した人って、昨年もモンファボリから流してましたよね?はい、これがメンタリズムです。一本調子で逃げた馬が次走絡まれて直線失速なんてのは典型的なぶっ飛びパターン。逃げに固執したポメランチェが飛んで、引く競馬を選択したカイカノキセキが残っているのは趣深い。

20210717函館11R(1)

メリトクラシー出遅れ。誰だ、スタートセンス抜群なんてほざいてたのは(お前だよ)!ピンク帽の2頭が好スタート好ダッシュで前へ。

20210717函館11R(2)

ポメランチェが内から追い上げて2番手。しかしこれでは飽き足らず、ハナを窺う勢い。リトスも簡単には譲らない構え。カイカノキセキが3番手で札幌勝ち上がりの3頭がレースを主導。

20210717函館11R(3)

テン3ハロン33秒6(公式は33秒7)。自身の前走と同じペースだが、途中でハナを奪う展開はやっていない。これは最後に脚に来るはず。ただ後ろからの追い上げは緩い。

20210717函館11R(4)

ポメランチェが先頭のまま直線へ。手応えはまだ残している様子。直後からカイカノキセキ(青)が追い上げ態勢。ナムラリコリス(黄)も外を通って押し上げてくる。グランデ(緑)とメリトクラシーは内突き態勢。カワキタレブリーは外に持ち出そうとしていた。

20210717函館11R(5)

ポメランチェは鞭を入れる前からフラフラして失速気味。やっぱりこうなるわな。カイカノキセキがこれを外から楽に交わすところ、ナムラリコリスも外から伸びる。後ろからはフェズカズマ、カワキタレブリーが来ていたがこれは届かないか…。

20210717函館11R(6)

バシバシ入る鞭にもへこたれず伸びるナムラリコリス。一方で力なく下がっていくポメランチェ。札幌で勝ち馬の影も踏めなかった馬が勝って、影も踏ませなかった馬が負ける。所変われば結果も変わる。だから競馬は面白い。

キャリア浅同士の対戦。単純に走りたいように走らせるだけで、戦法も何もあったものではない。過去10年で逃げ切り勝ちが2回しかないことを考えると、番手から交わす競馬をしそうな馬にフォーカスを当てたい。

ビンゴ。毎年同じパターンだし、余裕でラーニング済み。しかし「番手から交わし競馬をしそうな馬」の筆頭にメリトクラシーを挙げてしまうセンスの無さ。実際に2回も番手の競馬をやっているナムラリコリスから買えよ…。

1着○ナムラリコリスは好スタートからハナも奪える勢いだったが自重して4番手からの競馬。4コーナーで手を動かしながら押し上げていき、軽く捲り上げるような形で直線へ。正直手応えは良くなかったがラストまでバテなかった。飛びが大きく、距離が延びても良さそう。

2着-カイカノキセキは若干出負け。ポメランチェに並んで付いていったが深追いはせず、3番手からの競馬を選択。結果的にこれが正解。ポメランチェの直後をピッタリ付いていって、直線で相手の失速に合わせてスパートしたところまでは完璧だった。このレースはある意味行った者負け。

3着-グランデはのっそりとゲートを出てしまい後方からの競馬。そのまま腹を括ってインベタ、後方各馬が外を回す中でインベタを継続。直線もラチ沿いからスルスルと伸びてきた。上がり3ハロンはメンバー最速(35秒1)。距離ロスゼロのナイス騎乗。坂井瑠星騎手は今年明らかに乗れている。

5着△カワキタレブリーは普通のスタートを切りながら速攻で置かれて後方からの競馬。遅い、遅過ぎる。3コーナー手前で既に追っ付け気味、4コーナーで追い鞭を入れてもまだ中団後方。直線外に持ち出してエンジンが掛かった時には既に大勢が決していた。考えていた以上にズブい。

6着▲トーセンヴァンノは上々のスタートを切った上で次第に下げていき後ろから2頭目。3コーナーを過ぎても後方のまま、4コーナーではカワキタレブリーが壁、直線に向いてもカワキタレブリーを捌けず、まともに追えたのはゴール寸前の僅かな距離。後ろから行く馬の宿命。

10着◎メリトクラシーは飛び上がるスタートで痛恨の出遅れ。早々に追い上げるのを諦め、最後方からの競馬。一応インベタで距離ロスを抑えていたが、直線に向いてスパートしても全くの無反応だった。レース後ルメール騎手は「スタートで出遅れたし、喉も弱いところがある」とコメント。

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