【レース回顧Vol.120】第72回チャレンジC
前が手薄な状況を把握して実際に前付けしたソーヴァリアント、パドックでイレ込みまくっていてとても前付けできる状態ではなかったジェラルディーナ。期待の3歳馬対決は明暗が分かれた。あれだけイレ込んでたら競馬どころじゃないでしょ。玉抜きしたほうがいいな、って牝馬か・・・。
6枠2頭、ヒートオンビートとペルシアンナイトが若干凹んだスタート。アルジャンナも良いスタートではなく後方から。さあ、カツジ。・・・行かないの?マイネルフラップが「え?俺が行っていいの?」といった感じでハナへ。ソーヴァリアントもすかさず前へと上がっていった。
まるで精密機械のように、マイネルフラップに寸分狂わず付いていくソーヴァリアント。前が手薄と分かり切っている中でコレ。勝ち確定。
ジェラルディーナは中団の内。これでも積極的な位置取りだが、ここからでは前で完全フリーのソーヴァリアントは止められない。もっと前に行きたかっただろうがこれが限界。
直線に向いてもソーヴァリアント(黄)は前で持ったまま。ヒートオンビート(緑)は未だ馬群の中、ペルシアンナイト(緑)も顔が外を向いているようにこれから外に持ち出すところ。ジェラルディーナはイン突き。
ソーヴァリアントが完全に抜け出して独走。前が手薄だってのに、わざわざ後ろから行ったら勝てないって。
ラストはルメール騎手が後ろを一瞥して、流してゴール。これだけ前で楽できたらそりゃ勝つわって話。
典型的な逃げ馬不在。岩田康誠騎手を配したカツジが仕掛けそう。ソーヴァリアントがすんなり2番手。以降はバラバラとした追走。とにかく前がガラ空きで、後ろから行くなら4コーナーである程度詰めておく必要がある。直線一気だと間に合わないかも。
ビンゴ。ソーヴァリアントが大外からすんなり前に行って圧勝。1,000M通過62秒9のドスローで、前に行かないほうがどうかしている。これはレース前から分かり切っていたのに前に行かなかった後続の皆さんは何がしたかったのか不明。ザ・つまらないレース。
1着◎ソーヴァリアントは逃げたマイネルフラップの半馬身後ろをピッタリと追走。付かず離れず、折り合いもバッチリ。ドスローで前で楽が出来るって、何コレ?これでは負けるほうが困難だった。正直もう少し厳しめに流れてくれないと評価の下しようがない。
【◎】ソーヴァリアント
セントライト記念は自ら動いて勝ちに行ったところを差されての負け。距離短縮のGIII、いつも通りの前付けで安泰。
2着△ヒートオンビートは軽く出遅れて行きそびれ、中団外からの競馬。勝負どころで内に入れ、直線に向いたところでモズナガレボシが壁。この外に出して追い出しを開始した時には既に勝負が決していた。この展開でスムーズさを欠いたら負け。
【△】ヒートオンビート
京都大賞典は大外枠で位置を取れなかったこともあるが、折り合いイマイチで直線伸びず。少頭数で前が手薄なここは前付けで妙味。
3着-ペルシアンナイトはのそっとしたスタートから前に出していって中団の外を追走。4コーナーでアルジャンナの内に入れ、直線に向いてからアルジャンナの前から外に出してスパート。後追いの3着に評価すべき点はみられない。
【-】ペルシアンナイト
このところは後ろから行って詰め切れずのレースばかり。札幌記念にしても勝ちに行って3着と能力の衰えは否定できない。実績断然も過信禁物。
4着○ジェラルディーナはパドックで首を激しく上下に振ったり速足になったりとイレ込みまくりで、あれを見て馬券購入を見送った人も多かったはず。スタートは普通に出たものの、福永騎手は何かの後ろに入れて折り合いを取ることに専念。道中はカツジの後ろ、外にヒートオンビートを置く形。最短距離を通って直線イン突きに賭けたものの伸び切れなかった。前付けしようにも、今日のあの気配では難しかった。
【○】ジェラルディーナ
デビュー当初は真っ直ぐ走らない等の悪癖を抱えていたが、小倉で勝ってからまるで別馬のように激変。ここで後ろから突き刺せるなら本物。
9着△アルジャンナは出遅れた上に行き脚も弱く後方2番手からの競馬。3コーナーで早めに押し上げるなど勝ちに行く姿勢は見せたものの、直線に向いたところで武豊騎手が追うのを止めてしまった。レース以前の問題。余程調子が悪いらしい。
【△】アルジャンナ
エプソムCはある程度行かせて凡退、富士Sは逆に脚を溜めていったものの不発。阪神は4戦して全てコンマ2秒以内差に来ているだけに抑えには。
10着▲カツジは逃げず。前がガラ空きで控えるメリットが無いのに控えて何がしたかったのかよく分からない。中間に障害練習をしていたことからしてもここは叩き台だったのだろう。
【▲】カツジ
岩田康誠騎手とのコンビは昨年のスワンSで逃げ切りがある。短距離戦からの臨戦でハナは楽に奪えそうで、後続無視ならまんま居残りも。
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