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【レース回顧Vol.246】第42回ジャパンC

レース結果・収支

1着【○】ヴェラアズール(3番人気)
2着【◎】シャフリヤール(1番人気)
3着【▲】ヴェルトライゼンデ(4番人気)
4着【△】デアリングタクト(5番人気)
5着【△】ダノンベルーガ(2番人気)
・・・
馬複4点的中!(9.4倍) 3連複6点的中!(23.6倍)
レース収支:+2,300 累計回収/投資:131,530/136,100(96.6%)
※ノーベット収支:0 ノーベット累計収支:+2,980


率直な感想

やっと今月初当たり。それも○-◎-▲の大本線、押さえの2頭も4着・5着で無駄印一切無しの完全的中。シャフリヤールは直線で馬群を割れずにヒヤヒヤしたけど進路を見つけてからは凄い伸びだった。しかしムーア騎手の進路取りとヴェラアズールの伸びは尋常ではなかった。これが人馬一体ってやつか。アツい競馬を見た。


テーマの振り返り

勝ち切るにはGI実績がほぼ必須→保留

勝ち切るにはGI実績がほぼ必須。GI連対の無い馬の勝利例は2008年スクリーンヒーローまで遡る。スクリーンヒーローはここがGI初出走で、GIに出走歴があって未連対の馬の勝利例は無い。軸はGI馬の中から選ぶべき。

ヴェラアズールは直前でGIIを勝ったばかりの新興勢力で、2008年スクリーンヒーロー以来のGI初挑戦・初制覇を達成。2着シャフリヤールは昨年のダービー馬で、今年は勢いが格を凌駕した。


トラックバイアス分析・展開予想の振り返り

今週は水曜に38ミリのまとまった量の雨が降ったが、その後天気は持ち直して含水率は先週並み、土曜朝時点のクッション値は9.3と先週日曜朝時点(9.4)とほぼ同水準。先週から引き続き内前が使える馬場状態で、大外一気よりも内から抜けてくるほうが楽。なお、メインのキャピタルSで1分32秒5という開催末期にしては速過ぎる(直近10年で2番目に速い)時計が出ていて、外国馬に出番は無さそう。ユニコーンライオンが大逃げに持ち込むかどうかだが、パンサラッサのような実績があるわけでもなく昨年の宝塚記念並の平均ペースでの逃げを想定。人気どころが軒並み後ろなだけに展開面の穴は内前の先行馬、若しくは内からショートカットの差し。

レース指標

LAP:12.8-11.2-12.3-12.5-12.3-12.2-12.4-12.1-11.7-11.4-11.3-11.5
勝ち時計:2.23.7(良) テン3F:36.3 上がり3F:34.2

ユニコーンライオンの逃げは至って平凡で、直後がごった返して一団の競馬。一団のまま直線に向いて内からヴェルトライゼンデが抜け出し、外からシャフリヤールが迫ったその間からヴェラアズールが突き抜けて勝利。前半1,000M61秒1-後半1,000M58秒0の3秒1後傾、ラスト3ハロン推移11.4-11.3-11.5という極限の瞬発力勝負で、脚の遅い馬に出番は無かった。


好走・凡退馬寸評、補足

1着【○】ヴェラアズール

向こう正面はずっと一団で、身動きが取れないヴェラアズール(赤矢印)。
小刻みに左右に振って僅かな隙間に突っ込むヴェラアズール(赤矢印)。
勝負のポイントは数え切れないほど存在する。
是非パトロールビデオでチェックしてみてほしい。

スタートして外からなだれ込まれ、馬群の中に入り込んでの競馬。ユニコーンライオンの逃げは緩く、後続は団子状態。ヴェラアズールはその中で身動きが取れず、黙って付いていくしかなかった。この日の東京は時計が速くて内が残る馬場で、コース取りとしては極めて適正。ただ直線に向いても案の定前は壁。ヴェルトライゼンデを追って内に突っ込み、テーオーロイヤルを内から交わし、ヴェルトライゼンデとダノンベルーガの間を割って抜け出しつつ外から寄ってきたシャフリヤールをあしらうというアクロバット騎乗で突き抜け。まさに「馬群を縫うようにして」と称すに相応しい。このパトロールビデオは必見。一瞬の加速に対応したヴェラアズールの脚も素晴らしかった。

2着【◎】シャフリヤール

スタンド前の先行争いで内に入っていくシャフリヤール(赤矢印)。
ダノンベルーガ(青矢印)よりも内。何となく違和感・・・。
ラストスパートで内に入り込むシャフリヤール(赤矢印)。
直後にいたダノンベルーガ(青矢印)の進路を閉じてしまう。

ユニコーンライオンの逃げで平均からスロー寄りの流れは想定できたが、ここまで馬群が固まるとは思わなかった。C.デムーロ騎手は位置を主張せず馬群の後ろに入れたが、これは陣営の指示だったのだろうと思う。道中はダノンベルーガの直後を進み、直線で外に持ち出そうとしたところモタれて内に入ってしまいロス。前にいたダノンベルーガがスパートして内に入っていって進路が出現、右鞭で内に寄せていってダノンベルーガを交わして先頭に立った瞬間、ヴェラアズールに突き抜けられて敗戦。内に寄せた際にダノンベルーガの進路をカットする不利を与えてしまったのは頂けない。ちなみに海外GI勝ちに伴う褒賞金として2着の40万ドルをゲット。2着賞金1億6,000万円と合わせて約2億2,000万円ゲットで、天皇賞秋(1着賞金2億円)を勝つよりも実入りが多かったことを最後に付け加えておく。

・シャフリヤール号の騎手C.デムーロは,最後の直線コースで内側に斜行したことについて令和4年12月10日から令和4年12月18日まで騎乗停止。(被害馬:14番)

競走中の出来事等(JRA発表)

3着【▲】ヴェルトライゼンデ

シムカミル(青矢印)の鼻先に頭を入れるヴェルトライゼンデ(青矢印)。
「捻じ込む」進路取りで内から抜け出しに成功。

スタートしてユニコーンライオンに前を割り込まれながら、内枠を活かして前寄りのポジションを保持。ハーツイストワール@武豊騎手の真後ろは絶好の位置。直線に向いて内のシムカミルの進路を奪い取るように捻じ込んできて、進路を確保した上でスパート。残り100Mまでは先頭を走っていた。今回前付けして残ったのはヴェルトライゼンデのみで、負けはしたが強い競馬をした。

4着【△】デアリングタクト

進路を確保して猛追するデアリングタクト(赤矢印)。
しかしシャフリヤール(青矢印)に外から先を越され、行き場を失ってしまう。

ヴェラアズールと同様にスタートしてから外から寄せられて馬群の中に入り込み、道中はヴェラアズールの直後を追走。ずっと周りが壁で、直線に向いても前が塞がったままでアクセル空吹かし状態。カラテとボッケリーニの間が開いて一気に突き抜けてきてこれはイケる!と思った次の瞬間、シャフリヤールに先を越されて前が塞がり、再度外へ切り返すロス。勢いがあっただけに惜しまれる負け。やはり軽い芝でクラシックディスタンス(根幹距離)だと走る。また暫く最適条件が無いので完全復活はお預け。

5着【△】ダノンベルーガ

終始外を通るダノンベルーガ(赤矢印)。
シャフリヤール(青矢印)も外を通らされ続けたがこちらはダービー馬。
一緒に考えてはいけない。こうなることを想定して印を下げた。

スタートして外出しを意識して中団を確保。道中はヴェラアズールに蓋をして、直後にシャフリヤールを引き連れての追走。直線で外寄りのフリーの位置から自分のタイミングでスパート。有力馬の中では不利無く行けたが、最後の最後にシャフリヤールに前を割り込まれて失速。直接の敗因はこの不利だが、一団の競馬で外を通り続けて運動量が多くなったのも敗因に挙げられそう。事実、4コーナーでは手が動いて余裕が無いように見えた。ワンターンから長くても2,000Mまでの馬。

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