【競馬予想Vol.47】第56回サンケイスポーツ賞フローラS

桜花賞から2週間後に行われるオークストライアル。桜花賞組はこんなところは使わない(GIから中1週では使いようがない)ので、集まるのは専ら格下。実績の無い馬が多く集まる結果…。

2021フローラS過去10年上位3頭人気・単複配当一覧

荒れる。3連複は5年連続万馬券決着、'11年と'14年は3連単100万オーバー。来ない馬が人気して、人気の無い馬が来る。ただそれだけのことだが、どうしてこのようなズレが生じるのだろうか。

2021フローラS過去10年前走クラス別成績

過去10年で昇級戦となる馬が9勝を挙げており、その中でも前走1勝クラスを勝っていた馬は延べ20頭が出走して【6・2・0・12】、現在7年連続連対中。その一方で重賞を経由した馬は延べ54頭出走して1頭も勝てていない。「上のクラスを使った強み」が武器にならないというのは普通に考えると謎。

2021フローラS過去10年キャリア別成績

キャリア浅の馬は「素質」という言葉で粉飾されるケースが多い。とりあえずキャリア1戦馬は来ない。'12年レッドマーキュリー(3人気16着)、'14年イサベル(2人気7着)、'19年セラピア(1人気14着)と人気でもズッコケまくり。キャリア2戦では'14年サングレアルが1着(4人気)、'20年フアナが3着(5人気)。ちなみにフアナはイサベルの娘。

2021フローラS過去10年枠順別成績

4枠より内【8・6・5・61】、5枠より外【2・4・5・84】。2枠に入った馬が3年連続で勝っている。東京芝2,000Mはスタート直後に最初のコーナーを迎えるので基本的に内枠有利。開幕週でどこを通っても同じなら、できるだけ内を通ったほうが良いという単純思考。

2021フローラS過去10年脚質別成績

速い上がりを繰り出した者勝ちの様相。前で粘り込みを図ろうとする先行馬を後ろから貫くというパターンが多い。

このレースにおける傾向をざっくりまとめるとこうなる。

・前走1勝クラスを勝った直後の馬は期待値が高い
・キャリア浅は可能な限り軽視
・コース特性+開幕週からして内と外なら内が強い
・速い上がりか先行力のどちらかは欲しい

快速系の逃げ馬不在、ジェニーアムレットが行くとなると間違いなくスロー。1,000M通過61~62秒台を想定。先行しそうなのもウインアグライア、ルース、メイサウザンアワー、オヌール、ララサンスフル、スライリーぐらいで他は中団以降からの馬。スローで一団となると内の差し馬は前詰まり懸念、外枠の馬は外を回らされるリスクあり。狙いは出来る限り前。

◎オヌールは阪神外回りで連勝。いずれも少頭数のドスローだが、前付けから速い脚を繰り出して勝っているのは評価対象。小柄な馬の長距離輸送がどうかについては2014年1着サングレアル(4kg減414kg)、2020年3着フアナ(4kg減416kg)の例があるので、大幅に減っていなければOK。

○パープルレディーは東京で未勝利、ゆりかもめ賞と連勝。勝ち抜けの未勝利戦は前付け、ゆりかもめ賞は牡馬相手に馬群を捌いての勝利。全兄のミッキーグローリーやカツジと違って線の細いステイヤータイプ。道中溜めて終いを伸ばす競馬が合っている。

▲メイサウザンアワーは赤松賞で前付けしてアカイトリノムスメの2着。近親にデニムアンドルビー(フローラS、ローズS)、トゥザワールド(弥生賞)、リオンリオン(青葉賞、セントライト記念)といったトライアルマスターを多く抱える血筋。押し切りまでみておきたい。

△ウインアグライアはすんなり先行出来るなら実に渋太い。若駒Sは辛勝だったが、直線内から先に抜け出て勝ちに行く競馬をしていた。開幕週の高速馬場は前が止まらない分むしろ好都合。ここも内ピタ先行で粘り腰発揮に期待したい。

△オメガロマンスは中山マイルの新馬戦で最後方近くから大外の更に外をぶん回して差し切り。レースの上がり3ハロン35秒8に対してこの馬がマークした上がり3ハロンは33秒5。前走が煙幕になって人気暴落のここは絶好の買い時。全姉は2014年のオークス馬ヌーヴォレコルト、騎手も魅力。

△ユーバーレーベンはソダシを物差しにすればここでは確勝級だが、毎回後ろからなのが問題。フラワーCも出遅れて、内ピタ先行のホウオウイクセルにあっさりと勝ちを許してしまった。スローで一団推移が濃厚なここで構えると勝負どころで包まれたまま動けないというリスクがある。

◎オヌール
○パープルレディー
▲メイサウザンアワー
△ウインアグライア、オメガロマンス、ユーバーレーベン
馬複◎流し(5点)、3連複◎1頭軸流し(10点)

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