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2022年の反省と2023年に向けての方針

2022年の回収率、90%でした。

2022年の中央競馬、全日程終了。お疲れさまでした。

今年は平場は一切触らず、重賞しか参戦しなかった。1日最大2レース、1週最大4レースに深く向き合ってきた。それでも回収率90%。参加者同士の75%奪い合いで15%勝ったのは喜ばしいが、何もしないよりは負けているのだからやはり100%を超えないとという話になる。では、どうやって超えるのか?それを考えていく。


勝つにはやっぱり「突き抜け」が必要

今年も一年やってきて思うのは、突き抜けた勝ちが無いと厳しいということ。いくら当てても安いとすぐに溶ける。

  • 2019年 回収率76.7% レース的中率19.0%、的中平均回収率390.7%

  • 2020年 回収率63.4% レース的中率19.3%、的中平均回収率253.1%

  • 2021年 回収率47.2% レース的中率29.8%、的中平均回収率149.9%

  • 2022年 回収率90.2% レース的中率26.8%、的中平均回収率339.2%

1年フル参戦した直近4年の回収率を比較してみる(2018年は重賞でもところどころ予想していなかった)。今年は昨年より的中率が下がったが、的中時の回収率が200%弱上がった。オークス(1,500円→27,410円、1834%)や関屋記念(1,000円→11,190円、1119%)では大きく回収できた。しかし的中した33レース中半数を超える18レースは的中時回収率250%以下。トリガミも5レースあって、的中時平均回収率は339.2%。的中率26.8%、つまり4回に1回しか当たらないなら的中時回収率は400%必要になる。

的中率と回収率はトレードオフの関係にある。当てにいくと堅いレースばかり当たって回収率は下がる。一発狙いだと当たればデカいが空振りの可能性が高まる。的中率は最大でも100%だが、全てのレースを当てるのはまず不可能。野球の打率と同じで3割(30%)打てれば大したもの。一方で的中時回収率は青天井。野球は満塁ホームランでも一度に4点しか入らないが、競馬は先ほどのオークスのように18点(1834%)入ることもある。いや、もっと回収できる。2割打者でも一発で5点(500%)取れれば100%に届く。的中率を下げてでも一発に重みを持たせる。

月並みな結論になるが、的中率を犠牲にしてでも「突き抜け」を狙わないと100%は超えられない。もっと平たく言うと、穴を狙わなきゃダメということ。これが一年やってきた後の率直な感想。いや、最初から分かってたんですけどね。いざボールが飛んでくるとすくんで打てないんですよ。打ち頃の球が飛んできてもビビッて見送ってしまう。狙った馬が二桁人気だと躊躇ってしまう。誰も買ってない馬を買うのが怖い。この癖、ホントにどうにかならないものか・・・。


「ケン」の活用、できませんでした

昨年の振り返りで「ケン」の活用と「バーチャル競馬」の実践について書いた。回収率を上げるためには勝つことばかり考えるのではなく、負けを減らすことも重要。そのために平場は捨てた。参加すれば参加するほど4回に1回当てて、かつ的中時回収率400%を意識しなければならない。とてもではないが時間が足りない。年間129レースで十分。重賞であっても自信のないレースに無理に参加しなくていい。闇雲に買っても、そのお金は大抵JRAと馬券上手な奴らの懐に入るだけ。

ただ実際には予想したからには買いたいという欲には勝てず、ケンしたレースは青葉賞、天皇賞・春、京都新聞杯の3つだけだった(日経賞、エリザベス女王杯、チャンピオンズCの3つは買うのを忘れていて強制不参加)。来年以降は「ケンの活用」はテーマに掲げない。買いたいなら買えばいい。でも買う以上は的中時回収率400%を意識しろ、その自信が無いなら降りろ(「ケン」しろ)と自分に言い聞かせる。


1年間の振り返り(全重賞印別成績)

昨年もやった1年間の重賞(障害レースを除く)129レースの印別成績を振り返ってみる。なお、▲の数が1つ足りないのは富士Sでスマートリアンが競争除外になったためで、集計漏れではありません。また×が3頭いるのは富士Sで◎○2頭軸の3連複6点流しをやった時の残骸です。

その前に全重賞129レースの人気別成績を振り返る。

【おことわり】
JRA-VAN(TARGET frontier JV)で調べたデータをそのままネット上に公開することは規約違反になるため、お手数ですが各自でお調べください。
自分の印の成績は個人の記録のため、公開しても差し支えないという判断です。問題があるならば速やかに削除します。

1番人気は26勝、勝率20.2%。以降、人気が下がるにつれて勝率・連対率・複勝率が下がっている。129レースというのは年間のサンプルとしては少ないような気がするが、やはり人気と好走期待値の相関関係が成り立っている。

しかし二桁人気の馬も12勝している。129レースのうち12レース、10回に1回ぐらいは「マジかよ」というレースだった。この「マジかよ」が集中したのが11月5日・6日で、この週は重賞4レースのうち3レースが10番人気の馬が勝って大荒れだった。12番人気の馬の10連対もなかなか強烈。このうち関屋記念のシュリは拾えて、レース回収率は1000%を超えた。穴を狙い続けると的中率は10%行くか行かないかだろうが、回収率は余裕で1000%は超えると思われる。

総合成績

どの印も単複の回収率は100%を下回った。それだけ来ない馬(来ても安い馬)を買っていたということ。昨年は〇と▲を打った馬の単勝回収率が100%を超えていて、○の単勝回収率は150%もあった。何故こんなに凹んだのだろうか。以下、印別の成績で分析する。

◎を打った馬の成績

1番人気に推された53頭のうち40頭が負けていて、27頭は馬券にすら絡まなかった。単勝1倍台で掴まされた馬は大阪杯のエフフォーリア(9着)、サウジアラビアRCのノッキングポイント(4着)、チャンピオンズCのテーオーケインズ(4着)。6番人気で勝っているのはアルゼンチン共和国杯のブレークアップ。ホープフルSのキングズレインも6番人気で3着と好走した。騎手別では岩田望未騎手が6戦全敗、横山武史騎手が5戦全敗だった。岩田親子には散々やられた(岩田親父については後述)。

今年は2歳馬の取捨選択に悩まされた。2歳馬の◎は【1・3・2・8】で、勝った馬は新潟2歳Sのキタウイングだけだった。前述のノッキングポイントの他ではシャンドゥレール、プロトポロス、ロンドンプラン(京王杯2歳S)、アロマデローサ(ファンタジーS)、クルゼイロドスル、グランヴィノス、モリアーナを引いてドボン。

○を打った馬の成績

昨年は1~4番人気までの勝率がいずれも30%を超えていたのだが、今年は見ての通りボロボロ。もはや「対抗」の意味を成していない。有効に作用したと言えるのはユニコーンSのペイシャエス(7人気)1着、レパードSのカフジオクタゴン(7人気)1着、スプリンターズSのジャンダルム(8人気)1着だが、このうち馬券をゲットできたのはレパードSだけだった。

こちらも2歳馬の取捨に悪戦苦闘で、2歳馬の○は【0・1・3・10】で、連対した馬は新潟2歳Sのウインオーディン(2着)のみだった。つまり、今年は新潟2歳S以外の2歳戦は全部負けたということ。今になって振り返るとデインバランス、ヤクシマ、コスモサガルマータ、ウンブライル、セブンマジシャンなど歯痒い名前が並ぶ。何なんだ今年の2歳は・・・。

▲を打った馬の成績

尖った個性を持つ馬に▲を打ったつもりだが、1番人気に推された馬が17頭もいてそのうち半分が連対していた。天皇賞秋のイクイノックス(1人気)1着は▲ではないだろと思った。高松宮記念のナランフレグ(8人気)1着、小倉2歳Sのバレリーナ(9人気)2着、京王杯2歳Sのフロムダスク(11人気)2着、京都2歳Sのヴェルテンベルク(11人気)3着を拾えたのは良かったが、どれも軸馬が圏外に吹っ飛んで馬券に繋げることができなかった。ここを的中に出来なかったのが後々響いた。

ちなみにこちらも2歳馬は振るわず、2歳馬の▲は【0・3・1・10】で、前述の3頭以外ではデイリー杯2歳Sのダノンタッチダウン(1人気)2着を拾ったぐらい。ホープフルSのミッキーカプチーノ(1人気)は5着に終わった。

△を打った馬の成績

△は1レースに2~3つ打つので人気薄も拾いやすい。オークスのスタニングローズ(10人気)2着は◎スターズオンアースからの馬複・3連複流しで無事にゲット。関屋記念のシュリ(12人気)2着はボックスで買って万馬券をゲットできた。穴馬から流す胆力が無いので、軸馬流しかボックスでしか妙味をゲットできていない。

ちなみに2歳馬の△は【5・4・3・17】とそこそこ拾えていた。但し勝った5頭の人気は1~4番人気で、本来軸にすべきところを抑えに回した感が強い。これは阪神ジュベナイルフィリーズのリバティアイランド(1人気)1着、朝日杯フューチュリティSのドルチェモア(1人気)1着を紐扱いに留めていたことからも窺える。

印を打たなかった馬の成績

昨年より精度は落ちたが、切った1番人気は14頭切って走られたのは5頭。今年も函館2歳Sの「来ないパターン」に合致したスプレモフレイバー(1人気)の切り捨てに成功。しかしこうして見ると、2番人気の切り捨てにかなり失敗している。切った2番人気が勝った9レースの◎は【0・1・0・8】、中山記念のカラテ(4人気)が2着しただけで、残り8頭は掲示板にも載らなかった。

ちなみに買ってない時に来られた騎手の筆頭は岩田康誠騎手で【5・1・2・20】。根岸Sのテイエムサウスダン(6人気)1着、スプリングSのビーアストニッシド(5人気)1着、エプソムCのノースブリッジ(4人気)1着、京成杯AHのミッキーブリランテ(12人気)2着、府中牝馬Sのイズジョーノキセキ(12人気)1着、スワンSのダイアトニック(4人気)1着。来てほしくない時に限って、奴は内にいた。

来年への申し送り事項

  • 人気薄はそれなりに拾えているので、人気薄を絡めた馬券を構築する。軸に推す胆力が無いならボックスや流しを使っていい。人気薄を拾っているのにモノに出来ていないのは非常に勿体無い。点数が増えても的中回収率が400%を超えるなら狙うべし。

  • 印ごとの精度が落ちたのは今年の2歳戦で苦戦したことが響いているので気にしなくて良い。但し人気どころを切る時は慎重に。今年は2番人気以外に◎を打って、2番人気を切った時によく負けていた。気になって昨年はどうだったかを調べてみると、昨年は3番人気を切った時に同様の傾向がみられた。2~3番人気以外に◎を打って、2~3番人気を切ると大抵負けているので注意したい。


馬券の買い方について

次に確認するのは買い方。メインの買い方は◎から馬複、3連複流し。◎が負けても2~3着なら当たりという買い方。合計点数は10~15点、1レース当たりの予算は1,500円まで。このスタイルは長年不変で、変える必要も無いと思うが、3連複は変なの(失礼)に来られると即終わるので買い時は慎重に見定めたい。

ボックス買いは◎が負けても当たりという邪道な買い方だが、人気薄を◎に推せないチキンのため、折角発掘した人気薄を馬券に替えるために攻めのボックス買いはアリだと考える。ボックス買いする際の的中時回収率の目安は400%(40倍)以上。これ以下になるようならボックス買いは禁止。

3連単は最大で4986通り(18頭立ての場合)の中から的中させなければならず、買い目が増えるため基本的に禁止。ただ的中させれば400%は軽く超える。絶対の自信がある時はチャレンジしたい。

ワイドは人気薄から入るならアリだが、人気どころが絡むと40倍行かない可能性がありケースバイケースで対応したい。2~3点当てることができれば合計で40倍を超えるかもしれない。ちなみにオークスでスタニングローズからワイドで5点に流すと28.9倍と38.5倍の合計67.4倍が取れていた。

どう考えても堅い場合は1点当たりの金額に厚みを持たせても良い。例えば馬複で8倍付いて、どう考えてもこれで行けると考えたならば500円投じればリターン4,000円、他も押さえて合計1,000円買っても的中時回収率は400%になる。ガチガチやんと嘆くならそこに集中投資すれば良いだけの話。逆に面白い穴馬を見つけて、その馬の単勝が40倍を超えるなら100円だけ買ってみても良い。

来年への申し送り事項

  • 買い方はこれまでと同じ馬複・3連複メイン。但し3連複は抜けが多くなるので注意。的中時回収率400%超えを意識すること。

  • 人気薄を絡めるという条件下で馬複ボックス買い許容。

  • 3連単は買い目が増えるため基本的に禁止。

  • 人気薄からのワイドはチャレンジして良い。

  • ガチガチ決着が見込まれる場合は2~3点に集中投資。単勝40倍を超える穴馬の単勝買いにもチャレンジ。


予想・回顧スタイルについて

今年も全平地重賞129レース、全て予想して全て回顧した。予想は全てのレースで全頭分析した。全重賞で全頭分析をやった人なんて他にいないと思う。土曜2レース、日曜2レースの週はかなり大変で、週半ばから土曜2レースの全頭分析を仕込み、レースが終わって回顧しつつ日曜2レースの全頭分析をやった。ハッキリ言って非常に効率が悪く、外れた時のダメージも半端無かった。前述の11月5日・6日は虚しさしか残らなかった。

ただそれでも予想は全頭分析を継続する。これをやると人気薄が走った時、自分はどう考えていたが分かる。

【-】ドゥラエレーデ
(+)差し決着の東京スポーツ杯2歳Sで前々で善戦。先行力は評価。
(-)決め手がある馬に来られると太刀打ち不能。距離延長も微妙。

これはホープフルSの全頭分析でドゥラエレーデに対して実際に書いた寸評。これを見ると、どうしようもないチキンな私でも「先行力は評価」していたのである。合ってたやん。しかしマイナスで要らないことを書いて結局無印。人気薄ならプラスだけ見てマイナスは無視する。これで一撃狙える。

【▲】ミッキーカプチーノ
(+)デビュー戦は加速ラップ、葉牡丹賞は直線楽抜け。立ち回り上手。
(-)2戦いずれも開幕週の内前TB。今回は中2週で最終週、かつ大外枠。

逆に言えば、過剰人気馬はマイナスだけ見てプラスを無視すれば切り飛ばせる。これはホープフルSでミッキーカプチーノに対して実際に書いた寸評。18頭立ての大外枠で1番人気は波乱の匂いしかしなかった。この他に直前の調教が軽かったのも気になっていたが結果は5着。

【-】ボンボヤージ
(+)昨年は大外枠で出番無し。内を捌けるようなら一発あっても。
(-)オープン入り後は掲示板にすら載れず。軽ハンデ貰っても厳しい。

これはCBC賞の全頭分析でボンボヤージに対して実際に書いた寸評。16頭立ての16番人気の馬に対し、「昨年は大外枠で出番無し」「一発あっても」なんて書いている。しかし人気が無さ過ぎてビビって無印。昨年◎にしていた馬だったのに。やはり人気薄ならプラスだけ見てマイナスは無視する。これで一撃狙える。ビビるな!勇気を振り絞って買え!

レース回顧は大事な作業だが、時短のため記事にまとめるのは止めようと思う。レース後の率直な感想と、ラップと展開の振り返りだけやって個別の振り返りは無し。不利を受けた馬などの次走以降の申し送りは継続したい。

予想スタイルは前述の全頭分析をメインに「テーマ」(レース傾向ではなく特性)、「トラックバイアス」、「展開」をスパイス。「テーマ」は何故そうなっているのかが読み解けないものは使わない。「過去10年で1番人気が弱く、4番人気が強い」、「8番人気以下の馬は来たことがない」といったような数字だけの羅列は無視。「トラックバイアス」、「展開」については文章から箇条書きにするなどして時短を意識して省略化する。

「血統」と「調教」は全頭分析と結論の文章中に織り込むことはあってもメインの予想手法にしない。「パドック」は予想するタイミングが前日~当日の朝なので基本的に考慮できない。確かにパドックを見るとどの馬が調子が良さそうなのかがよく分かる。有馬記念のイクイノックスは勝つオーラが半端無かった。あれを見てイクイノックスを外すのは紐無しバンジー愛好者。来年はパドックを見てヤバいと感じた馬がいたら買い足しをやってみようかなと思う。

来年への申し送り事項

  • 全頭分析は継続。全頭分析で人気薄を見出した時はプラスだけ見てマイナスは無視する。

  • 「テーマ」、「トラックバイアス」、「展開」を用いた予想スタイルも継続。時短を意識して所々簡略化する。

  • 「テーマ」は何故そうなっているのかが読み解けないものは使わない。テーマは無理に見つけなくていい。

  • 回顧も継続するが、時短を意識して大幅に簡略化する。

  • 「血統」と「調教」は参考程度に留める。

  • 「パドック」を見て買い足しも考慮に入れる。


最後に

こんな個人的な振り返りを最後までお読みいただきありがとうございます。また日頃から予想や回顧をお読みいただき、スキを押していただいた全ての方にこの場を借りて感謝申し上げます。読むほうは些細なことかもしれないけど、スキ押されるとちゃんと読んでくれたんだな、書いて良かったなと思えます。でもスキを押してもらえるような結果を残せなかったのが歯痒くて仕方ないです。結果が全てだもん。当たらない予想、ありふれた予想にスキは押せないですよね。来年こそスキを押したくなる予想をします。

今年は徹底的に合理化を進めたものの、所々噛み合わずトータルで回収率100%を超えることはできなかった。ただこの夏は確かに100%を超えていた。やれないことはない。ただ一つ、今年もチキンの壁を突き破れなかった。こうして文章を書いている最中も、折角見出した穴馬をお金に換えられなかった悔しさが脳裏を横切る。

全頭分析をやるとそれだけで軽く1時間近く掛かる。全重賞129レース、忙しくてもしんどくても予定があっても続けるとか正気の沙汰ではない。こんなもん、競馬が好きじゃないと続かないよ。好きなことで稼げたらそれはもう夢のような話。2023年こそ夢を現実に変える。オッズを見てビビるな。自分を信じろ。己の心の弱さに克て。

2022年12月30日 それみあ 拝

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