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【レース回顧Vol.6】第68回日経新春杯

人気どころが内前を意識して荒れた内にダイヴ。なんか伸びないな~ってやっているうちに軽ハンデのショウリュウイクゾが抜け出して独走、道中最後方待機のミスマンマミーアが大外一気で強襲。思惑が偏ると荒れる。内前バイアス終わりか、と思ったが最終レースは内前の行った行った。はぁ~。

愛知杯は前掛かりの流れで上位は軒並み外差しで占められたが、その他の芝のレースは概ね内前バイアスの通り。馬場の内はかなり掘り返されているのに何故かスピードが落ちない。前が止まる要因を見い出せないのなら素直に内ピタ先行を評価すべき。なお、内枠=内ピタではなく、如何に鞍上が内を意識してくれるか、馬が内から抜けて来れるかが肝要。

この考え方がドボンだった。ダイワキャグニーはともかく、アドマイヤビルゴもヴェロックスもそそくさと内に入れてきたのを見てどうなんだと思った。荒れたところをずっと通るつもりか?アドマイヤビルゴは428kgしかない小柄な馬。1コーナーの時点で飛ぶと思った。

明確な逃げ馬不在。ミスディレクションは大外枠に入ってしまったが、同じく休み明けで栗東坂路で動いていた小倉記念で暴走気味の逃げを打ったぐらいなのでそのままハナを取り切りそう。この後に続きそうな馬が見当たらないのでマイペース逃げ。1,000M通過60秒前後の平均ペースを想定。

一応ビンゴ。ミスディレクションのマイペース単騎で1,000M通過60秒7。直後に続くのは人気どころ3頭とショウリュウイクゾ。一団のままで直線に突入、内はダイワキャグニーとミスディレクションを先頭に大混雑(赤で囲った部分)。すぐ外側のショウリュウイクゾ(黄)とクラージュゲリエ(緑)が抜け出したところへ大外からミスマンマミーア(青)が強襲!

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1着△ショウリュウイクゾ(黄)は先行集団の中で唯一勝ち負け。勝因は外目に付けて直線に向いてフリーの位置にいたこと。当初の手応えはすぐ前にいたダイワキャグニーのほうが良かったが、追ってから確実に伸びた。距離経験と軽ハンデがガッチリ噛み合った感じ。団野騎手はこれが重賞初勝利。

2着-ミスマンマミーア(青)はスタート直後の外からの幅寄せで進路が無くなり、いつも通りの後方待機。向こう正面で最後方、直線に向くところでも後ろから2頭目。大外に放り出しての追い込み一気でモタつく内の争いをまとめてスイープ。展開が嵌ったというのはこういうのを言う。

3着▲クラージュゲリエ(緑)は先行集団の直後の内を進み、4コーナーではショウリュウイクゾに付いて行く形で押し上げ。直線はショウリュウイクゾの外から伸びた。内が大混雑していて入れなかっただけだろうが、結果的にこれが正解。軽量2騎に先着を許したが、これは仕方ない。

4着○サンレイポケットは内に凝縮した煽りで進路が狭くなりながらも内枠の利で中団前を確保。勝負どころからずっと周りを囲まれていて、直線ではショウリュウイクゾが抜けた後のスペースから上がってきたが間に合わなかった。内の悪いところから抜けてきたのはこの馬ぐらい。ツキが無い。

6着△レイホーロマンスは外枠から特に行く構えは見せず、馬群後方の外を追走。3コーナー過ぎから外を通って進出、直線は馬場の中央を通っての追い上げ。内でゴチャついていた連中は交わしたが、前の争いには加われず。可もなく不可もなくといった内容。

7着△サトノインプレッサは若干出負けした上にスタート直後に両側から挟まれて後退。強制的に後方待機にされてしまった。4コーナーは後ろから3頭目の内、直線内突きを狙おうにも前が壁、やや外に持ち出して追い上げたが伸びそうで伸びず。この馬場で追い上げるのは酷だった。

9着△ヴェロックスはアドマイヤビルゴが自らの前を横切って内に入れていったのをみて自らも内へ寄せていった。道中はアドマイヤビルゴとショウリュウイクゾの間で脚を溜めながらの追走。直線は前がフリーで抜け出し放題だったが、鞭が入っても全く加速せず。荒れた馬場に脚を取られた模様。

10着◎アドマイヤビルゴは大外からミスディレクションがやって来る前にすかさず内に寄せて3番手の内。ショウリュウイクゾのように外目に持ち出してくれるだろうと読んで軸にしたのに、これでは何も期待できない。案の定直線は最内から全く伸びず。軽い馬場で見直したい。

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