【競馬予想Vol.234】第166回天皇賞・秋

今回のテーマ

ディープインパクト産駒は2着で買え

過去10年、ディープインパクト産駒は【1・8・2・41】、単回値21・複回値53。出走が無かった2012年と不良馬場だった2017年を除く8年でいずれかが2着に来ている。

勝ったのは2014年のスピルバーグだけだが、2着には毎年のように来る。得意なのか苦手なのかよく分からない。


トラックバイアス分析・展開予想

昨日に続きパンパンで速い上がりの出る馬場。土曜メインのアルテミスSは平均ペースからラヴェルが外を通って上がり3ハロン33秒0をマーク。芝のレースで連対した12頭のうち8頭が4コーナー5番手以降からの競馬で、トラックバイアス的には差し優勢。今回は行き脚軽快のバビットがハナに立った後、パンサラッサが奪い返す展開で1,000M通過57~58秒台、それでいて上がりも速い高速戦を想定。速い時計に適性が高そうな馬にフォーカスしたい。


全頭分析

【△】マリアエレーナ

(+)小倉記念は直線で後続を突き放す一方。時計面は申し分ない。
(-)コーナリング加速型。今回直線長い東京で粘り通せるかどうか。

【△】カラテ

(+)距離を延ばした新潟記念を快勝。直線進路確保なら渋太さ発揮。
(-)デカくて跳びが大きく捌き下手。コーナー進入で絞られて劣勢。

【-】パンサラッサ

(+)逃げ一本に拘って海外GI制覇。他にハナ譲らない信念は評価。
(-)このところ行き脚が鈍い。今回も序盤に脚を使って終わりそう。

【-】ポタジェ

(+)逃げ候補多数の状況はジリ脚隠せるので良い。好位差しで妙味。
(-)レコード決着の毎日王冠が案外。上がりが速くなると苦しい。

【-】ダノンベルーガ

(+)皐月賞は伸びない内、ダービーは発汗&周り壁。巻き返し妙味。
(-)真骨頂は溜めてロケット噴射の末脚。ハイペース追走だと微妙。

【-】ジオグリフ

(+)距離短縮はシンプルに歓迎材料。先に動いて押し切る競馬に期待。
(-)喉鳴り持ちで全力疾走に不安あり。速い時計問われると苦しい。

【▲】イクイノックス

(+)皐月賞、ダービー共に大外枠から僅差。ペース不問で決め手鋭い。
(-)ダービーで行き脚緩かったのが気になる。控え過ぎるのは不安。

【○】シャフリヤール

(+)毎日杯レコード勝ち、ダービー上がり3F33秒4。軽い芝の申し子。
(-)昨年のジャパンC以来の国内戦。戸惑って追走に回るとしんどい。

【◎】ジャックドール

(+)札幌記念は番手の競馬で勝利。前々で時計通り走れば勝ち負け。
(-)大阪杯はあっさり凡退。直後にしっかり付いてこられると辛い。

【-】ノースブリッジ

(+)本コースで前付けして2勝。毎日王冠は差しに回った割に善戦。
(-)スタート下手で定期的にやらかす。前に行けても今回相手強い。

【-】レッドガラン

(+)新潟大賞典を好時計で勝利。ここ2戦付いて回るだけで消化不良。
(-)現状はハンデGIIIが天井。この枠から位置が取れるかも怪しい。

【-】バビット

(+)オールカマーで久々を感じさせない行き脚披露。ここもハナへ。
(-)競合馬多数で展開面のメリット皆無。番手追走では妙味無し。

【-】アブレイズ

(+)東京のメイSで外から差し切り。今回も外から気軽に差せる立場。
(-)前走直線でラスト外に跳ぶ。牡馬相手の消耗戦では太刀打ち不能。

【-】ユーバーレーベン

(+)前々決着の札幌記念は度外視。オークスを制した東京で見直す手。
(-)後ろで溜めても前に出してもダメ。ペース流れても差せるか疑問。

【-】カデナ

(+)通算5回目の挑戦。中京記念は上がり最速でコンマ4秒差と健闘。
(-)元々後ろ過ぎる上に大外枠。相手も強くここも付いて回るだけ。


結論

ジャックドールは一介の逃げ馬ではなく、先頭で差す競馬をする新感覚の「逃げ差し馬」。昨秋のウェルカムS、今年の白富士Sではいずれも直線に向いて既に先頭に立っているのに、仮想の敵を見据えて溜めてからスパートしているように見えた。今回は2~3番手からの競馬になりそうだがむしろ好都合。冬の芝でマークした1分57秒4が今年の東京芝2,000Mの最速時計。今回は時計更新確実で、これより速い時計では後ろからでは差せない。

シャフリヤールは1,000M通過57秒6と流れた毎日杯を先行してレコード勝ち、次走はラスト1,000M57秒0という究極の上がり勝負となったダービーを制覇。神戸新聞杯は不良馬場で参考外、ジャパンCは1,000M通過62秒2と緩んだことで詰め切れなかった。軽い芝(東京の良馬場)で平均ペース以上なら勝ち負け。但し冒頭のテーマの通りいかにも2着っぽい。

イクイノックスは皐月賞で4コーナー外からジオグリフのマークに遭って出し抜かれ、ダービーは行き遅れて4コーナーで内を通す窮屈な競馬になり、直線は後追い。正直、枠がもう少し内ならどちらか(どちらも)勝てていたのではないかと思う。ダービーは1,000M通過58秒9と、直近10年では3番目に速い流れだった。距離短縮のハイペース戦に適性を示しそう。

マリアエレーナは小倉記念を1分57秒4で5馬身差勝ち。今年の小倉は高速時計連発で、これでも今年の開催で3番目だった(最速は国東特別でガイアフォースがマークした1分56秒8)。今回は逃げ馬が明確で、縦長の4番手辺りが取れそう。良馬場の2,000Mでは5戦5連対、高速決着に強いクロフネ産駒ということで、適性だけなら通用の余地がある。

カラテは新潟記念で上がり3ハロン33秒3の脚で2馬身弱抜けての勝利。中山記念でパンサラッサのハイペース逃げで差して2着に来ているのも見逃せない。デカくて跳びが大きい馬で、内を捌けるのかというのが疑問だが、今回はペースが流れて馬群がバラけそうなだけに、上手く進路を探して抜けてきてもらいたい。

◎ジャックドール
○シャフリヤール
▲イクイノックス
△マリアエレーナ、カラテ
馬複◎or○流し(7点)、3連複F◎○▲-◎○▲-◎○▲△△(7点)

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