見出し画像

【レース回顧Vol.148】第56回小倉大賞典

レース結果・収支

1着【◎】アリーヴォ(1番人気)
2着【△】ランブリングアレー(3番人気)
3着【-】カデナ(8番人気)
4着【○】ヴァイスメテオール(2番人気)
・・・
8着【△】スーパーフェザー(7番人気)
・・・
15着【▲】アールスター(11番人気)
16着【△】レッドフラヴィア(9番人気)
馬複5点的中!(15.8倍) 3連複10点ハズレ
レース収支:+80 累計回収/投資:15,760/24,000(65.6%)


率直な感想

年明けからの重賞1番人気連敗記録、18(前年から数えると19)で遂にストップ!止めたのは◎アリーヴォ!ブラーヴォ!△ランブリングアレー、○ヴァイスメテオールで完璧的中!ブラーヴォ!と思ったらカデナに突っ込まれて3連複師帽。ああ、コイツもディープインパクト産駒だったな。紐選定をミスった。


テーマの振り返り

先行勢の居残りに要注意→保留

荒れた馬場で外差しに目が行くが、意外にも4コーナーで前のほうにいた馬の好走(激走)が多い。2019年3着サイモンラムセス(14番人気)、2021年3着ディアンドル(12番人気)は4コーナー先頭から粘り込んで波乱をアシストした。2020年もジナンボー(2番人気)が4コーナー先頭から3着に粘っており、人気に関わらず前に行きそうな馬はチェックしておきたい。

今年に関しては雨が降ったことで内側が完全に死んでいた。下級条件ならいざ知らず、重賞では誤魔化しが利かなかった。内ラチ一杯を通って6着のノルカソルカ(4コーナー2番手、1番手はトップウイナーで12着)はよく頑張ったと思う。


トラックバイアス分析・展開予想の振り返り

先週までの時点で内はボコボコ、前日朝から雨が降ってドロドロ。誰がどう見ても明らかな外差し馬場だが、ガラ空きを狙った内奇襲もみられる。昨年の小倉記念のように外から一気で来そうな馬が中心になるが、後方からの捲りだと遠心力が掛かり過ぎて大外の更に外へ吹っ飛ばされる。今回はアリーヴォ、ヴァイスメテオール、ランブリングアレー、スカーフェイスと後ろから行く馬が人気の中心。先行勢が手薄で、ノルカソルカが楽逃げの様相。道中スローから捲り上げの競馬になりそう。4コーナーで馬群が固まりそうで大外ぶん回しだと苦しい。馬場の中央を割る競馬が最善か。

レース指標

LAP:12.3-12.1-12.7-12.2-11.7-12.0-11.9-12.1-12.2
勝ち時計:1.49.2(稍重) テン3F:37.1 上がり3F:36.2

振り返り

捻り一切無し、ベタベタな外差しワンツースリー。堂々と大外を通ったアリーヴォが問答無用の大外一気、アリーヴォより前にいて大外から先に動いたランブリングアレーが2着、最後方から大外を回して直線で更に外を通って突っ込んできたカデナが3着。トラックバイアスを考慮せずこのレースを当てるのは不可能だった。


好走・凡退馬寸評、補足

1着【◎】アリーヴォ

距離ロスお構いなし、馬群の一番外を進むアリーヴォ(赤矢印)。
所々見える黒い点は蹄鉄が跳ね上げた芝の塊。馬場自体が非常に柔らかくなっていた。
大外に持ち出してスパートするアリーヴォ(赤矢印)。カデナ(青矢印)は更に外。
ランブリングアレー(緑矢印)はこれらより内だが本来なら大外の位置。

スタートして内に寄せていったもののブラヴァスがガードして入れず、この後ろに入って中団からの競馬。全ての馬が内を避け、ハナを奪ったノルカソルカですら馬場の中央を進む異常な馬場状態。アリーヴォは馬群の一番外を進み、4コーナーは外をぶん回したというより外を通したという感じで直線も大外へ。この進路選択は正しく、直線豪快に突き抜けた。この日の小倉は大外を通さないと勝てないというぐらい極端な馬場状態だった。

2着【△】ランブリングアレー

ランブリングアレー(赤矢印)はスタートから出していって最初のコーナーで5番手。
いつもより積極的なポジショニング。藤岡康太騎手、ナイス。
ランブリングアレー(赤矢印)はここで捲っておきたかったが、
先行馬のライン(白線)が張っていて、これに沿う形で更に外へ流れていった。

ハンデ差を考慮に入れ、スタートから内に入れていつもより積極的なポジショニング。道中はアリーヴォと同じく外を通り、4コーナーも外へ。後続(アリーヴォ)が来る前に捲っておきたかったところだが、先行馬のラインが外に張っていて捲り切れないまま直線へ。結局アリーヴォの目標にされ、スパートをかけたところを狙い撃ちされてしまった。勝ちに行っての結果で、内容は悪くなかった。

3着【-】カデナ

4コーナー手前、最後方から始動するカデナ(赤矢印)。
こんなところから大外に振るとか、普通の馬場ならゲームオーバーだが・・・。
外ラチ沿いから豪快に突っ込むカデナ(赤矢印)。
3着をほぼ手中に収めていたヴァイスメテオール(青矢印)からすれば青天の霹靂。

スタート早々にヴァイスメテオールに寄られて前が窮屈になり、いつも通り後方からの競馬。1コーナーの時点で最後方、4コーナーでもまだ最後方。直線に向いてもまだ外を回していた。これだけ距離をロスしても内を通すよりマシで、ランブリングアレーに際どく迫った。前走でダート(東海S)を使ったことで、緩い馬場でも頑張れたということかもしれない。

4着【○】ヴァイオスメテオール

ヴァイスメテオール(赤矢印)が通ったところでも芝の塊(白丸)が跳ね上がっている。
大外の3頭の後には芝の塊の跳ね上がりが見られない。

スタート直後によろめきながらも立て直して最初のコーナーを4番手で通過。向こう正面で外に持ち出し、ジェネラーレウーノの後ろを付いていった。通ったコース自体はランブリングアレーやアリーヴォらと大差無かった。違うとすれば直線の進路取り。ヴァイスメテオールも結構外を通っていたがここでも芝が傷んで緩い状態。鞍上の丸山騎手は前日まで東京で騎乗していて、小倉は3年振りの騎乗。上位3頭の騎手はいずれも今年に入って小倉芝で30鞍以上乗っていた。馬場の特殊性を深く認識していたかどうかの差。競馬予想というのは考えることは幾らでもある。

5着【-】スカーフェイス

内からノルカソルカ(青矢印)、外からトップウイナー(緑矢印)が切り込む。
行き脚の無いスカーフェイス(赤矢印)に位置取りの選択権は無し。

行き脚が無く、他に先を越されて後方3番手からの競馬。どこに付けるか、ではなく強制的に後ろから。外を回すにしてもこれでは一旦真後ろに下げるしかない。これはカデナも同じだったが、あちらは一昨年の勝ち馬。3コーナーで更にポジションを下げてしまい、直線大外を通っての追い上げも結果的にアリーヴォらの後追いで終わってしまった。ちなみに団野騎手も今週が今年の小倉初騎乗だった。

6着【-】ノルカソルカ

内を空けながら逃げるノルカソルカ(赤矢印)。
仮柵の更に外。どこ走ってんだレベルだが、今回の馬場ではこれが最善だった。
直線に向いて更に外に持ち出すノルカソルカ(赤矢印)。コンマ6秒差6着は大健闘。
バイアスに逆らって最内を通ったトップウイナー(青矢印)は1秒差12着。
同じく内を通ったレッドフラヴィア(緑矢印)はシンガリ16着。

スタートしてすぐに外に進路を採り、ハナを奪取した後は一貫して馬場の中央を通っていた。先頭でラチを頼らず逃げるというのはかなり負担になったはず。直線に向いても内には見向きもせず馬場の中央から頑張った。次走以降、得意のマイルでフラット馬場なら即巻き返せる。

7着【-】ダブルシャープ

スカーフェイスやカデナと同様、スタート直後に前が狭くなって後方からの競馬。4コーナーから外に持ち出したのはアリーヴォらと同じだったが、伸びそうで伸びず。ちなみにこの馬はこのところ酒井騎手騎乗時に凹んで、次走浜中騎手に乗り替わって好走のパターンが続いている。

8着【△】スーパーフェザー

4コーナーから内に入れて追い出すスーパーフェザー(赤矢印)。ここからでは伸びない。

スタート後に行く気をみせず、1コーナーを7~8番手付近で通過。道中はジェネラーレウーノの真後ろを進み、直線はジェネラーレウーノの内に入れてスパート。しかし案の定ここからでは伸びず。浜中騎手は今年に入って小倉芝で40鞍以上乗っていたのに、何故ここを通したのだろうか。

15着【▲】アールスター

4コーナーで最内を通って追い上げるアールスター(赤矢印)。詰み。

最内枠スタートで行き脚もなく後方からの競馬は已む無し。その後も相対的に内寄りを進み、3コーナーの追い上げは最内を通っていた。ボコボコでドロドロな馬場で追い上げが効くはずもなく、直線に向いたところでヘロヘロ。この結果は完全に度外視で良い。

16着【△】レッドフラヴィア

スタート直後によろめいて後ろに置かれたのが痛く、中途半端な位置取りを強いられた挙句、直線で内を通して完全に終了。力負けもあるが、この馬場で内を通したらどんな馬でも詰む。この馬に限らず、馬場の悪い時の内枠は割り引いておいたほうが良さそう。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?