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【レース回顧Vol.115】第38回マイルチャンピオンシップ

逃げ馬勢自重でこのクラスにしては緩い流れ。マイルの上がり勝負でグランアレグリアに勝てる馬などいない。一昨年のリスグラシュー、昨年のアーモンドアイ、そして今回のグランアレグリア。また一頭、名牝が最強のままターフを去る。

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カテドラル、またかよ…。「GIでは出遅れなくてはならない」とか勝手なルールを作るのはやめてね。内からホウオウアマゾンとクリノガウディーが飛び出して先行争い。

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サリオスとグレナディアガーズは前へ。グレナディアガーズは案の定抑えが効いていない。サリオスもこの枠で前に壁が無ければ行くしかない。この2頭は前付けで沈むとみて切ったがどうやら正解かな。

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各馬内を開けての追走。インディチャンプは先行集団を前に置いて5~6番手、シュネルマイスターはその直後の内につける。ダノンザキッドもロータスランドを壁にして中団待機。グランアレグリアはこの後ろ。

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600M通過35秒6?緩い!ホウオウアマゾン、溜め逃げか。グランアレグリアは外をリプレーザに張られていてこの時点ではまだ動けない。ここからどう捌く?

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4コーナーで各馬が密集。ホウオウアマゾンが内を開けたまま先頭。グレナディアガーズが早めに2番手に上がり、ロータスランドとリプレーザが外前を狙って進出。グランアレグリアはその後ろを選択。

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グランアレグリア(黄)、勝ったわこれは。サリオスも内から伸びようとしていたがどうせタレるだろうから怖くない。インディチャンプはこの一段後ろで差し構え。シュネルマイスター(青)は内から出すところが無い。ダノンザキッド(緑)も前が壁で進路を模索中。

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インディチャンプの伸びはジリジリといった感じで、シュネルマイスターはインディチャンプとダーリントンホールを捌くのにかなり苦労していた。やっとの思いでダーリントンホールの前に出して追撃態勢。グランアレグリアはまだ後ろ。

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グランアレグリアがグイグイ伸びる。まぁ、分かってたけど強過ぎますね。粘るインディチャンプにシュネルマイスターが襲い掛かって一丁上がり!・・・って、ダノンザキッド?来るんかい!

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あー、3着替わった。ということで3連複師坊。チーン。

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グランアレグリア、力が違った!ルメールさん渾身のガッツポーズ。

サウンドカナロアは村山師が「今回は控える競馬をするつもり」、ロータスランドも辻野師が「ためる競馬をしたい」といずれも逃げ封印を示唆。最内からホウオウアマゾンが単騎逃げ。サウンドカナロアが離れて続き、サリオス、インディチャンプも好位に付けそう。グランアレグリアは中団外から差し構え。隊列は縦長を想定、ホウオウアマゾンのマイペースなら前有利に思えるが、馬場が馬場だけに内を通るとしんどい。ベタでも外差しがベター。

ビンゴ。但しホウオウアマゾンは飛ばさずスロー。テン3ハロン35秒6に対して上がり3ハロン33秒3の瞬発力勝負でグランアレグリアが圧倒。内で先に動いた馬が失速して外差しが決まるというベッタベタな結果になった。

1着◎グランアレグリアはまずまずのスタートから馬なりで中団後方。道中淡々と付いていって、4コーナーで外へ誘導。ロータスランドの外に出して直線に向いた時点で勝負あり。前フリーの直線ヨーイドンで負ける要素は皆無だった。上がり3ハロン32秒7って、これで引退する馬の脚か?

【◎】グランアレグリア
天皇賞秋で我慢し切れず前に出てしまった辺り、この馬はマイルでこその馬。枠順も申し分なく、普通に外を回ってくれば勝ち負け。

2着▲シュネルマイスターは1枠2頭とサリオスに置かれる形で一段後ろからの競馬。内枠で身動きが取れず、直線に向いてもすぐ外のダーリントンホールが無駄に頑張ってなかなか捌けず苦労していたところ、前のインディチャンプが内に寄ってスペースが出現。すかさずダーリントンホールの前に出てスパートしたが間に合わなかった。枠順が外なら・・・。

【▲】シュネルマイスター
毎日王冠は抜群の瞬発力で差し切ったが、今回は開幕当初の東京とは真逆の荒れ馬場。今回は外差し馬場に乗るために下げて外を回すと思うが…。

3着-ダノンザキッドはパドックで相変わらずチャカついて、輪乗りで鞍下から発汗。レース前から消耗していて今回もお客さんかと思った。ただ外枠で先行争いから遮断され、川田騎手が上手い具合に馬群に寄せて外に壁(ロータスランド)を作ったことで脚を温存することに成功。差し向けての3着は先々に向けての好材料。

【-】ダノンザキッド
富士Sは久々かつ太目残りで控える競馬をして4着と想定よりは走ってきた。しかし本職は先行押し切りで、ここでの好走イメージが湧かない。

4着△インディチャンプは馬なりで5番手付近を確保。緩い流れで前付けでも十分に脚が溜まり、サリオスの直後から直線へ。サリオスの仕掛けを見届けてからスパートしたもののジリジリとしか伸びず、ラストで次々と差し込まれてしまった。馬場の内を立ち回ったのもあるが、それ以上に瞬発力勝負になったのは誤算だった。

【△】インディチャンプ
安田記念からのぶっつけは昨年と同じ。高速決着だと厳しいが、時計が掛かる馬場ならまだマシかもしれない。

9着△カテドラルはまたしても出遅れ。後方過ぎて4コーナーで上手く外に出せず、モタモタしているうちにレースが終わってしまった。GIで仕事をしないといつまで経ってもGIIIまでの馬で終わってしまう。

【△】カテドラル
今年に入ってから飛んだのは出遅れた安田記念のみ。決め打ち気味に差してくるので、今回の外回り外差し馬場はバッチリ嵌りそう。

10着○ケイデンスコールはスタートを決めた上で引いて中団の内へ。終始内を立ち回って直線に向いたものの、何故か岩田康誠騎手は肩鞭を入れるだけでスパートせず。進路も十分あったのに意味が分からない。

【○】ケイデンスコール
安田記念、毎日王冠と超高速上がりに対応出来ず凡退。そもそも休み明けは走らない。外差し一気で貫いたマイラーズCの内容からここはチャンス。

切った馬についてもコメント。

【-】サリオス
昨年のこのレースは外枠から外差しに向けて届かず。今回は逆に馬場が悪いところを通らされそうな内枠。微妙にツキが無い。

3番人気6着。内枠で前に押し出されて先に仕掛ける展開になって差される、という想定通りの負け方。休み明けで10kg増、パドック解説は良いことしか言っていなかったが、私には農耕馬にしか見えなかった。

【-】グレナディアガーズ
京成杯オータムハンデは前残りの展開で中団外に構え、4コーナーで外を回して届かず。前進気勢の馬で、控える競馬はイマイチ。先行しても苦しい。

4番人気13着。今回は無駄に前に行きそうということで切ったが、これも想定通り。道中外に壁を作れず、4コーナーもフリーになって押し出されたところを後続にサックリ差されて終了。ファルコンS、NHKマイルCと同様に行きたがりなところが出てしまった。

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