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【レース回顧Vol.72】第57回函館記念

大音量で警告音を出してピカピカ点滅して「危ないですから踏まないでください」と書いてある地雷。今回のカフェファラオを形容するとこんな感じ。1番人気馬が確実に飛ぶことが分かっていたレースだったのでモノにしたかったが、やはり想定の斜め上の馬が来てハズレ。

20210718函館11R(1)

内からワールドウインズ、トーセンスーリヤが出を窺う。外からはマイネルファンロン、バイオスパーク、レッドジェニアルが前へ。・・・レッドジェニアル?

20210718函館11R(2)

坂井瑠星騎手が内を一瞥してそのままハナへ。大外からハナ主張って、思い切った乗り方してきたなぁ。注目の1番人気カフェファラオはやはり前に出してきた。ハンデ重いし、前受けするしかないでしょ。

20210718函館11R(3)

レッドジェニアルとマイネルファンロンがほぼ並んでレースを主導。2馬身離れてトーセンスーリヤ、そこから1馬身離れてワールドウインズ。中団は一塊。早くも縦長の様相。

20210718函館11R(4)

前の2頭が飛ばして1,000M通過は58秒5。中団が密集してドゥオーモとワセダインブルーの2頭が最後方。前掛かりな流れとはいえ、ここでは後ろ過ぎるか…。

20210718函館11R(5)

結局前で飛ばした2頭は直線を迎えるまでに失速。代わってトーセンスーリヤ(黄)が先頭に躍り出て、バイオスパーク(緑)がガシガシ追って続く。サトノエルドールは前走同様の外前進出も余裕無し。ワールドウインズは内を選択。今回はしっかりと進路がある。

20210718函館11R(6)

トーセンスーリヤが完全に抜けて独走状態。ここでは力が違った。注目の2着争いはバイオスパークが粘るところ内からワールドウインズ、外からサトノエルドール。大外からはディアマンミノルがやってきていた。いや待てよ?アイスバブルが詰まりながらも来てるぞ?

20210718函館11R(7)

横山和生騎手はゴールと同時にガッツポーズ。圧勝だったので良し。問題は2着。バイオスパークが粘り込みを図るところへ最内からアイスバブルが強襲。これはキビシイ。ディアマンミノルは届かず。う~む。

明確な逃げ馬不在。ワールドウインズ、トーセンスーリヤ、マイネルウィルトス、マイネルファンロンが先行集団を形成。ハンデを考慮するとカフェファラオも前に行きそう。全体的に後ろから行く馬が多く、展開的には前が有利。後ろから行くなら捲り上げる脚は必須。4コーナーが固まりそうなので内突きのスキルがあると尚良し。

ビンゴ。しかしアイスバブルに内突きのスキルがあったのは見破れず。というか水口騎手やるやん。ディアマンミノルは普通に外を回したので間に合わなかった。

1着◎トーセンスーリヤにとってレッドジェニアルとマイネルファンロンが前でやり合ってくれる流れは有難かった。単独3番手を馬なりで追走して、4コーナーで前が勝手にへばってくれて追い掛ける必要が無くなり、直線に向いて悠々スパートして楽勝。前走の厳しい流れで踏ん張った経験も活きた。

【◎】トーセンスーリヤ
連覇を狙った新潟大賞典は直線横並びの消耗戦で僅かに競り負け。今回は前走より緩むのは確実で、早め抜け出しで後続の追撃を封じたいところ。

2着-アイスバブルはスタートしてすぐに内ラチ沿いを確保、そのまま後方を追走。4コーナーで動いてカフェファラオの外に持ち出し、直線は馬群の中から素軽い脚で進出。バイオスパークに突っ掛かりかけて追い出し保留、そこから内一頭分のスペースを掻い潜って2着。スローペースに嵌った後の距離短縮ハイペースで差脚活性化?難しい・・・。

【-】アイスバブル
今年の目黒記念はドスロー前残りで、後ろから行った時点でノーカウント。2,000Mは問題無いにしても、小回りコースでは忙しそう。

3着-バイオスパークは明確な逃げ馬出現により離れた4番手の外を追走。4コーナーで前を行くトーセンスーリヤがオート進出していく後ろを全力で付いていった。ゴール前で渋太さ発揮はまさに昨年のレース振りそのもの。この馬も新潟大賞典組だったのを見落としていた。昨年は3番人気だったが今年は12番人気。人気が無かったら買えよ・・・。

【-】バイオスパーク
このコースは3回走って全て3着以内。昨年のこのレースは内枠先行で3着に粘ったが今年は逆に15番枠。このところ前に行けていないのも気になる。

4着△ディアマンミノルは位置を主張するだけの脚がなく、結局後ろからの競馬。道中後方3番手、3コーナー過ぎから押し上げていくも思ったほど進んで行かず、4コーナーは大外ぶん回し。直線ジリジリと確実に伸びてきたが届かず。函館、というかローカルでこの乗り方は典型的な負けパターン。

【△】ディアマンミノル
目黒記念は後ろから行ったら負けの内前レースで度外視。決め手があり、こなす程度だが捲り上げ展開にも対応。小回りコースをこなせれば。

6着▲ジェットモーションは内からポジションを取りに行きかけたところ、外から締めてくる展開で馬群の中に押しやられてしまった。道中も終始外が壁、4コーナーで半ば強引に外に持ち出しての追い上げも実らず。全体的に中途半端。

【▲】ジェットモーション
巴賞は直線で前が詰まって殆ど追えず、脚を余して負け。前過ぎず後ろ過ぎずの位置から差せる脚を持っているだけにここは巻き返しに期待。

7着○ワールドウインズは1枠2頭に先んじて楽に内ラチを取り付けたまでは良かったが、レッドジェニアルとマイネルファンロンが飛ばしていく展開が誤算。今回はしっかり進路を確保できていたものの、前を行くトーセンスーリヤに追い付けず、逆に他の差し込みに遭って凡退。単純に力不足。

【○】ワールドウインズ
1勝クラス以降の勝ち上がりは全て小回りコース。巴賞は4コーナーから前が凝縮、直線で追うスペースが無く脚を余して負け。内枠先行で巻き返し。

11着△ドゥオーモはいつも通りの後方待機。しかし今回は3コーナーを過ぎても動きがなく、捲り上げ切れなかった上に大外ぶん回しで詰み。何の工夫も見られない駄騎乗。函館で差しを決めるなら早め外前か内突きしかないやろ・・・。また貴重なお金をドブに捨ててしまった。

【△】ドゥオーモ
昨年のこのレースは後方から内の狭いところを割って2着。函館で捲り勝ちもあり、コース取りさえ嵌れば突き抜ける脚がある。

最後に切った人気どころについてコメント。

【-】カフェファラオ
初芝、ハンデ58.5kg、2,000Mへの距離延長などクリアしなければならない課題が山積み。芝コースでの追い切りが良かったらしいが所詮は練習での話。

1番人気9着。「人気馬は減点法」の格好の練習台。重いハンデで前付けしたところ、速い流れに付き合わされてラスト伸び切れず。コンマ7秒差はむしろ大健闘といえる。

【-】マイネルウィルトス
福島民報杯は昭和を思い起こさせるボコボコ馬場をスイスイ進んで圧勝。丹内騎手と手が合っているが、3か月振りでハンデ2kg加算のここで再現疑問。

3番人気8着。福島民報杯はマイネルウィルトスが強かったというより他が走らなさ過ぎただけのこと。久々で斤量加算、良馬場で他に行く馬がいて主導権を奪われたらこの程度でしかない。

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