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【レース回顧Vol.40】第39回ニュージーランドトロフィー

前付け、というかハナを奪ったバスラットレオンが圧勝。しかし相手がいない。外枠からでも先行力ある馬=シュバルツカイザー、ではなく京成杯2着馬タイムトゥヘヴン。内から何か来るだろう=ヴィジュネル、ではなく前走不良馬場に泣いたシティレインボー。う~ん、もう一歩踏み込めなかった。

20210410中山11R(1)

外のほうが遅れ気味。内枠各馬による先行争いはバスラットレオンが先制。無理した様子は無し。

20210410中山11R(2)

バスラットレオンは力むところがなく自然体の逃げ。直後のサトノブラーヴ、ゲンパチミーティアは掛かり気味。シティレインボーは上手い具合に2番手の内を確保したがこれも行きたがっていた。

20210410中山11R(3)

アヴォラーレはスタートから位置を取りに行かずに中団の内。バスラットレオン単騎逃げに対し、この位置はどうなんだ?何だかヤバい気がする。

20210410中山11R(4)

3コーナーを過ぎても先頭で持ったまま。舌をベロベロ出して完全にリラックスムード。一方で後方各馬は追い上げ態勢。奥に見えるピンクの帽子、タイムトゥヘヴンの脚色がいい。

20210410中山11R(5)

バスラットレオン(黄)は単騎先頭のまま直線を迎えて早速押し切り態勢。そうはさせじとシティレインボー(緑)も最内を通って応酬。後続はタイムトゥヘヴン(青)を筆頭に外に膨らんでの追撃。

20210410中山11R(6)

バスラットレオンは先頭で楽していたとはいえ、ここまで離すとは想定外。後続はな~んにも来ない。シティレインボーが粘り、そこにタイムトゥヘヴンが差し込んできたがバスラットレオンの遥か後方での話。

今年は明確な逃げ馬不在。一応はバスラットレオンがハナ。不良馬場で前付けして勝ったゲンパチミーティア、外枠がどうかだがタイムトゥヘヴンも前へ。アヴェラーレもこの枠なら前に行きそう。いずれにしても競り合いまでは起こりそうになく、'13年・'17年・'19年のようなスローの前残り決着と予想。

スローではなかったが展開読みとしてはビンゴ。テン3ハロン35秒0、1,000M通過58秒5。想定していたよりは速い流れだったが、バスラットレオンは先頭で完全にリラックスして走っていた。それでいて上がり3ハロン最速の34秒6をマークして逃げ切り。単純にバスラットレオンの力が抜けていたということに他ならない。

1着◎バスラットレオンはスタートから押してハナを確定。後続は競って来ず、先頭で楽をしていた。直線は早めの仕掛けに見えたが、後続がモタ付く間に差を広げて勝負あり。今回は相手が手薄で勝って当然だったのかもしれないが、5馬身差は想定以上。次走以降も逃げの手で勝負するのか、番手に切り替えてもこの強さを発揮できるのか。引き続き注目したい。

2着-タイムトゥヘヴンはスタート一息も2コーナーで一気に押し上げて6~7番手の外。3コーナーでまた押し上げ、4コーナーで大外を通ってポジションアップ。しかし内のゲンパチミーティアの外を回られる形で距離ロス。結局先頭を行くバスラットレオンの影も踏めずの完敗。ただレース振りはこれまでの中で最良だった。マイルが合っているのかもしれない。

3着-シティレインボーはスタートを無難に出た上で押して好位を確保。中山マイルの内枠はスローが見込まれる際は絶対的に有利。いわゆる内ピタ先行を実演。後続が4コーナーで外に振られる中、内に張り付いて2番手を死守。ラスト交わされて3着も、内枠を活かした横山典弘騎手のエスコートが光った。

4着☆ヴィジュネルは内枠を活かして前へ。外の何頭かを行かせて6~7番手の内。4コーナーで押っ付けて直線は内突き一本の構え。しかしやりたいことを前のシティレインボーにやられてしまい、後追いでレースが終わってしまった。結果的にもっと前に出して行ったほうが良かった。

5着△シュバルツカイザーは大外から行き遅れて後方からの競馬。4コーナーで外から馬なりで上がってきたのを見てやれるかと思ったが、タイムトゥヘヴンの更に外を回らされ、その後の追い比べで次第に遅れていった。今回はスタートもさることながら枠が残念過ぎた。

9着▲スパークルはタイムトゥヘヴンに付いて行くような感じで2コーナーで一気に押し上げて7~8番手の外。4コーナーで押っ付け始め、次第にアクションが大きくなりながら逆に後退開始。最後まで懸命に追ったが次々と抜かれてフィニッシュ。中山の馬場が合わない感じだった。

11着△ドゥラモンドは手綱を抑えて中団からの競馬を試みたが、ハミをガッツリ噛んで行く気満々。横山武史騎手は何とか誤魔化しながら乗っていたがスタミナロスは大きそうだった。直線に向くところでゴチャついて後ろに下がってしまい、そこから盛り返す力は残っていなかった。

15着○アヴェラーレは無理には行かず引き気味の追走で相対的にポジションを落とし、隊列が定まった頃には中団後方の内という位置取り。3~4コーナーは内が密集して追い上げられず、直線に向くところでもまだ後ろ。直線半ばで前のドゥラモンドに突っ掛かって体勢を崩した後は追っていなかった。

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