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【レース回顧Vo.178】第165回天皇賞・春

レース結果・収支

1着【▲】タイトルホルダー(2番人気)
2着【◎】ディープボンド(1番人気)
3着【-】テーオーロイヤル(4番人気)
4着【△】ヒートオンビート(5番人気)
・・・
7着【△】ロバートソンキー(10番人気)
・・・
11着【○】マカオンドール(6番人気)
・・・
17着【△】タガノディアマンテ(9番人気)
・・・
馬複5点的中!(5.2倍) 3連複10点ハズレ
レース収支:0(ノーベット) 累計回収/投資:29,120/58,500(49.8%)
※ノーベット収支:+980(1,500-520) ノーベット累計収支:+1,980


率直な感想

ディープボンドとタイトルホルダー、どっちも外枠に入ったし嫌って穴狙いと考えてみたけど、相手が弱過ぎることに気付いて中止。馬券的には妙味無しだったけど、強い馬が強い競馬をしたレースだった。馬券はノーベットで機会利益上積み。よしよし。


テーマの振り返り

非父サンデーサイレンス系の産駒が大苦戦→ハズレ

ここ8年は父サンデーサイレンス系の種牡馬の産駒がワンツースリーフィニッシュを決めている。特に父ネイティヴダンサー系(キングカメハメハなど)の種牡馬の産駒は延べ28頭が出走して全滅と極度の不振。ユーキャンスマイル(父キングカメハメハ)はここ3年人気を背負いながらいずれも凡退、2020年は菊花賞馬キセキ(父ルーラーシップ)が2番人気を背負いながら6着に終わった。

父ドゥラメンテ(ネイティヴダンサー系)のタイトルホルダーが勝利、父リオンディーズ(ネイティヴダンサー系)のテーオーロイヤルが3着。一応『京都競馬場改装工事中のため、昨年に引き続き今年も阪神芝3,200Mで施行。下記テーマは参考程度にご覧ください。』と注釈を付けたがハズレはハズレ。この傾向は直線平坦・高速馬場の京都で行われる時に活用すべきで、直線坂あり・渋ってパワー馬場の阪神では違った傾向が出て当然。


トラックバイアス分析・展開予想の振り返り

前日にまとまった量の雨が降ったにも関わらず馬場の乾きが早く、午後には良馬場まで回復。開催最終週にも関わらず芝が丈夫で内が使える。流石にゴール前は傷みが酷いが、外差し一辺倒にはなっていない。しかし再度雨が降って内は走りにくい状態になりそうで、上がりを要するパワー型決着を想定。外枠からでもタイトルホルダー、ディープボンドが前へ。アイアンバローズ、テーオーロイヤルが内からこれらに抵抗。人気どころが前で主導権争いを演じそうなだけに、妙味はこの直後に構える差し馬。中団差しが出来そうな馬を狙いたい。

レース指標

LAP:12.7-11.9-11.9-12.0-12.0-11.9-12.2-12.8-13.3-12.9-12.3-12.0-11.9-11.5-11.7-13.2
勝ち時計:3.16.2(稍重) テン3F:36.5 上がり3F:36.4

スタート直後にシルヴァーソニックが落馬、タイトルホルダーが積極的にハナを奪いに行く展開。菊花賞と同様に向こう正面で緩めた(8~10Fの通過ラップ12.8-13.3-12.9)ことで2番手以降の接近を許したがこれも作戦のうち。4コーナーで加速して後続を突き放し、直線でリードを広げて7馬身差の圧勝。シルヴァーソニックが落馬した後もレースに参加して走り切ったことにより、後続は少なからず影響を受けた(後述)。


好走・凡退馬寸評、補足

1着【▲】タイトルホルダー

スタートして一目散に内に切り込み、
内回りコースとの境目までにハナを確定するタイトルホルダー(赤矢印)。
2周目4コーナーを持ったままで回ってくるタイトルホルダー(赤矢印)。
テーオーロイヤル(青矢印)も楽な手応えだったが多少手綱が動いていた。
ディープボンド(緑矢印)は鞭も飛んでガチ追い、全く余裕無し。

スタートして一目散に内に切り込んでいってハナ確定。そのまま緩めず逃げ、最初の1,000Mを60秒5で通過。昨年は59秒8だったが、馬場を考えれば昨年と同等かそれ以上の速い流れ。向こう正面に入ったところで緩め、クレッシェンドラヴ辺りが詰めてきたが意に介さず、3コーナー過ぎから馬なりでスピードアップして後続を再度引き離し、直線は独走状態。道中で溜めが作れたことが大きいが、菊花賞よりも溜めが短く、序盤に脚を使ったことを考えると菊花賞以上に強い勝ち方と言える。序盤飛ばして溜めは短く、上がり最速で締めでは後続は何も出来なくて当然。ラストで急激にラップが落ちたのは序盤飛ばしたツケだろう。

2021年菊花賞(阪神芝3,000M・良)
12.5-11.1-11.5-12.1-12.8-12.6-12.8-14.3-13.1-12.6-12.4-11.7-11.5-11.4-12.2
2022年天皇賞・春(阪神芝3,200M・稍重)
12.7-11.9-11.9-12.0-12.0-11.9-12.2-12.8-13.3-12.9-12.3-12.0-11.9-11.5-11.7-13.2

菊花賞と天皇賞・春のラップ比較

2着【◎】ディープボンド

外に入った馬が軒並みスタート遅く、速攻で内に入っていく桃帽2頭。
タイトルホルダー(青矢印)の「捲り」にディープボンド(赤矢印)も連動。競艇っぽい。
残る1頭の桃帽、川田騎手の「OTZ」がどこか物悲しい。

隣のシルヴァーソニックがスタート直後に落馬し、2つ隣のタイトルホルダーが早速内に切り込んでいったことで壁が無くなり、この後を追って4番手付近を確保。シルヴァーソニックが4コーナーで外から追い付いてきて、絡まれるのを嫌って内へ。1コーナーでシルヴァーソニックが内に入っていくと今度は外へ。タイトルホルダーの単騎は見過ごすしかなく、離れた位置を追走。3コーナー過ぎから押っ付けて前との差を詰めに行ったところ、前走以上に手応えが悪く、追い鞭が入っても3番手がやっと。直線ゴリ押しでテーオーロイヤルは交わしたが前には遠く及ばなかった。もう一段前で競馬をしたかったが、大外枠と道中の「ノイズ」の影響でこれが精一杯。

3着【-】テーオーロイヤル

1~2コーナーでシルヴァーソニック(緑矢印)を交わすべく
外に振るテーオーロイヤル(赤矢印)とディープボンド(青矢印)。
向こう正面で馬群の中を追走するテーオーロイヤル(赤矢印)。
シルヴァーソニック(青矢印)はタイトルホルダーの直後の「特等席」を独占。

スタートを決めて前に出てきたがタイトルホルダーが締めてくるのが早く、この後ろに入って追走。スタンド前でシルヴァーソニックが外を疾走し、1コーナーで内に入ってテーオーロイヤルの前をカット。そのままラチ沿いを進むシルヴァーソニックを避けて外へ。タイトルホルダーを直接マークできず、4コーナーは外から追い上げる形。しかしタイトルホルダーは止まるどころか逆に加速し、テーオーロイヤルは直線に向いて追い出しに入ろうとしたところで大きく外へ蛇行。馬場を考えるとこれは仕方ない。この馬ももう一段前で競馬がしたかった。道中の「ノイズ」の被害馬。

4着【△】ヒートオンビート

スタートは五分に出たが、タイトルホルダーに続きディープボンドにも前に入られてこの後ろからの競馬。道中は馬群の真っ只中、3コーナーで内に入れて直線は外へ。しかし前から離され過ぎていて、見せ場無しのままで終わってしまった。仕掛けが遅く、タイトルホルダー圧勝の展開で着を拾いに行った感がする。

7着【△】ロバートソンキー

スタートはまずまず、内には入れず馬群から離れたところを進みつつ、中団の外へ。向こう正面でヒートオンビートの後ろ、馬群後方を追走。4コーナーで外に持ち出しつつ一気に動き、直線は大外に放り投げての追撃。しかし後ろ過ぎて届かず。残念だが付いて回るだけだった。

11着【○】マカオンドール

スタートしてすぐにメロディーレーンに先に入られ、懸念の行き脚の無さを露呈。タイトルホルダーら外枠の馬が内を締めてくる展開で相対的にポジションが悪くなり、スタンド前通過は後ろから数えた方が早い位置にいた。結局4コーナーで後方から外を回して凡退。今回の展開で後ろからでは論外だった。

17着【△】タガノディアマンテ

スタートはまずまずだったが速攻でタイトルホルダーとディープボンドに前を横切られ、これらが内に行った後で内へ寄せて前へ。終始外を通していたのが気になった。3コーナーで不意に外へ飛んで戦意を喪失し、4コーナーで最後方まで下がってゲームオーバー。一応ゴールまで走っていたので故障ではないと思うが・・・。

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