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【レース回顧Vol.31】第69回阪神大賞典

アリストテレスはGI馬でもないのに単勝1.3倍。まあこのメンバーなら仕方ないか。放っておいても勝つだろ、って負けちゃった。まあさすがの私でも1.3倍の単勝なんて買わないけど、じゃあ他で何が勝つんだと言われたら即答できない。馬券上手い人はディープボンド!って言うんだろうけど。

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逃げ馬不在の先行争いはツーエムアロンソが先制。タイセイモナーク、シロニイも強気に行く。ディープボンドとショウリュウイクゾもこの圏内。アリストテレスは一歩引いて中団。

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ってあれ?アリストテレスさん、何か掛かってません?ルメール騎手が抑えにかかっている。初っ端からこれはキツイなぁ。

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1,000M通過62秒4は馬場を考慮すると平均ペース。アリストテレスはディープボンドの後ろに入れて立て直しに専念。前年の覇者ユーキャンスマイルは後ろから2頭目。この馬場でこの位置はどうなんだ?

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素人目に見てもアリストテレスの手応えが悪い。まだ向こう正面の中央にも関わらず、早くも鞭を取り出すルメール騎手。周りはまだ追い出し態勢に入っていないのでこれは目立つ。

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直線に向いてすぐにディープボンド(黄)が満を持してスパート。アリストテレスもすぐ近くまで来ていた。後方に構えていたユーキャンスマイル(青)とナムラドノヴァン(緑)も外から追い上げ態勢。

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結局ディープボンドが抜け出して独走態勢。アリストテレスは坂に差し掛かったところで急激に失速。最内でシロニイも頑張っていたが、ユーキャンスマイルとナムラドノヴァンが突っ込んできてこれが2、3着。

今年は明確な逃げ馬不在で、何かが押し出されて前に出たとしてもスローが濃厚。昨年は出遅れたキセキが盛り返して前が競り合う展開になって差しが台頭したが、今年は淡々としたスローを想定。前半は付いて行くだけ、2周目3コーナーから動いていけそうな馬にフォーカスしたい。

昨年が特殊だっただけで当然と言えば当然。前半は付いて行くだけ、2周目3コーナーから動いていくというのを実践した馬が上位に来たという印象。ディープボンドは位置取りの利で後方待機勢2頭に5馬身の差を付けた。

1着-ディープボンドは馬なりで4番手を確保。中山金杯はポジションが取れなかった上に瞬発力勝負になり手も足も出なかったが、今回は前々で楽な追走。2周目3コーナーからの進出も馬なり、直線に向いてすぐのスパートに付いてこれる馬はいなかった。重馬場も他が苦にする分この馬に味方した。例年ならこの後超高速の京都でキレ不足を露呈して終わりだったが、今年は阪神で代替開催。次もチャンスがある。

2着○ユーキャンスマイルは前が競り合っていくのをみて後ろに下がっていった。縦長馬群の後ろから2頭目、この馬場でこの作戦はどうなんだと思ったが、2周目3コーナーでグーンと上がっていって直線に向いて先頭まで5~6馬身の位置まで来た。「この馬は終わった」という見解をいくつか目にしたが、ここ2戦は無理ゲーだったのでノーカウントという自分の見解で正解だった。ジャパンCはともかく、有馬記念の大外枠はキッツいのよ。

3着-ナムラドノヴァンは最初から行く気が無く後方待機。ユーキャンスマイルより後ろの最後方でいわゆる決め打ち態勢。2周目3コーナーでユーキャンスマイルより先に動き、内を通って追い上げ。しかし前が壁になったところでユーキャンスマイルに外から交わされ、そこから外に振り出して再度追い上げ。結局このロスが埋められず後追いの3着。最初から外に振っていればこちらが2着だったかもしれない。

7着◎アリストテレスは序盤の引っ掛かりがスタミナロスに直結、2周目の向こう正面で既に余裕が無くなっていた。直線に向いて勝ち負けの位置にはいたが、ラスト200Mの坂を迎えた途端フラついて大失速。アメリカジョッキークラブCで不良馬場をこなしたが、3,000Mの重馬場は想定以上に厳しい条件。単勝1.3倍では割に合わなかった。良馬場で折り合えばまた普通に勝ち負けしてくるとは思う。

8着△タイセイトレイルはスタートから下げて後方待機、道中はラチ沿いを追走。終盤の追い上げも内に拘り、直線も内から抜け出してくる算段だったが、直線に向いた時点で余力が尽きていた。実力差を埋めるにはこれしかなかったのだと思うが、そもそも重馬場で内突きは厳しかった。

9着△アドマイヤジャスタは中団後方でアリストテレスほどではないにせよ行きたがっていた。2周目3コーナーで押しても上がって行けず、むしろ手応えが悪過ぎて後ろに下がってしまった。前半で折り合いを欠いたこともあるが、単純に距離が長い模様。

10着▲ショウリュウイクゾはディープボンドをマークするかのように張り付いての5番手。結果的に勝った馬に付いていったことになるのでこれは正解だったが、2周目3コーナーからのペースアップで俄かに付いて行けなくなった。直線に向いた時点で後ろから数えたほうが早い位置まで下がって詰み。日経新春杯は△、今回は▲。距離大幅延長かつ負担4kg増のここで評価を上げてしまった。はい、養分です。

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