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【レース回顧Vol.355】第74回毎日王冠


レース結果・収支

1着【△】エルトンバローズ(4番人気)
2着【▲】ソングライン(1番人気)
3着【○】シュネルマイスター(2番人気)
・・・
5着【△】ウインカーネリアン(5番人気)
・・・
7着【◎】ジャスティンカフェ(3番人気)
・・・
馬単4点ハズレ 3連複6点ハズレ 3連単6点ハズレ
レース収支:-1,600 累計回収/投資:138,390/133,500(103.7%)


率直な感想

同じ最後方でもスタートを決めた上で下げての最後方と、出遅れての最後方は明確に違う。ソングラインからはともかく、シュネルマイスターよりも3馬身ほど後ろにいたのを見て諦めた。これは横山の親父さんのせいではない。誰が乗っても一緒。


トラックバイアス分析・展開予想の振り返り

レース前の見解

  • 開催初日の土曜は8レース(3歳以上1勝C/芝2,000M)で1分57秒2という今年の東京開催における最速時計をマーク。馬場は絶好で鈍足馬(≒スタミナ偏重型)には厳しいコンディション。コース取りはどこでもOK。

  • 安田記念でハナを奪ったウインカーネリアンの逃げ。同型は他にもいるが、安田記念のテン3ハロン34秒2を上回るスピードの馬は見当たらないので単騎逃げが濃厚。

  • 安田記念を制したソングライン、1番人気で3着のシュネルマイスター、エプソムCを大外一気で制したジャスティンカフェと人気上位が揃って後ろから行く馬。展開妙味は間違いなく前。しかしエエヤン、ノースザワールド、バビット、エルトンバローズ、フェーングロッテンと前に行く馬も揃っている。少頭数だし、外に持ち出しての差しでもさほどロスにならない。やはり実績上位の差しを本線に考えたい。

レース指標

LAP:12.5-11.5-12.0-11.9-11.6-11.7-11.4-11.3-11.4
勝ち時計:1.45.3(良) テン3F:36.0 上がり3F:34.1

レースの振り返り

ボートを嗜むようになってから、スタートと行き脚について気にする癖がついた。ボートは出遅れたら詰むどころか、展開そのものがまるっきり変わってくるので死活問題。競馬もコンマ1秒のせめぎ合いだから、基本的にちゃんと決めたほうが良い。ハイペースで前が潰れて漁夫の利を得ることもあるが、これは単なるラッキーパンチ。

・シュネルマイスター号は,枠内駐立不良〔立上る〕。

競走中の出来事等(JRA発表)

で、ジャスティンカフェが出遅れ。1馬身程の軽微な出遅れで、どっちみち最後方待機の馬だからまあいいかと一瞬思ったが、行き脚が緩いシュネルマイスターよりもかなり後ろにいたので終わったと思った。瞬発力単体の性能はジャスティンカフェのほうが上(実際今回も上)だけど、差はそれほどない。競馬における着差は1馬身あたり0.15~0.2秒。目算で3馬身差だから、シュネルマイスターより上がりで0.5~0.6秒上回らなければならない。はい、無理ゲー。

ジャスティンカフェ(8番)は出遅れたことで自動的にこの位置取り。
ポジションを上げると末脚が損なわれる。つまりチェック・メイト。

ウインカーネリアンの単騎逃げ、2馬身離れてバビット、エエヤンが押さえながらの追走で3番手。前がかなり緩いらしく、フェーングロッテンが大外から前に上がっていく。ソングラインは中団の外、シュネルマイスターは後ろから数えて3頭目の内。ジャスティンカフェはシュネルマイスターから2馬身離れたアドマイヤハダルからも1馬身後ろ。アカンな・・・。

1,000M通過59秒5はハッキリ言って遅い。溜め逃げも読んでいたけど、これだと尚更前に同じ脚を使われるから後ろからだとしんどい。もう何というか、4コーナーの時点でレースを見る気が無くなった。どうやっても無理やん。レース実況を見ていて一言も発しなかったのは初めてかもしれない。怒りとか悲しみとかではなく、無。

逃げ馬の直後というベスポジで脚を溜めるエルトンバローズ(赤矢印)。
ソングライン(青矢印)は馬群の中に入っていく怪しい挙動・・・。

直線でソングラインがなかなか伸びてこないなぁと思ったけど、ひょっとして詰まってた?何で道中あの位置で直線詰まるんですかね?戸崎さんは凄いですね(誉めてない)。エエヤンに締められて、デュガに外から蓋されて、フェーングロッテンがフラフラしながら下がってくる三重苦。デュガの脚色が鈍ったところでこれを外に押しのけてようやくスパート。既に大外からアドマイヤハダルが前に出ていた。

エエヤン(白矢印)に締められて追えないソングライン(青矢印)。
フェーングロッテン(黄矢印)がフラフラして、
シュネルマイスター(緑矢印)らの前に立ちはだかる。

シュネルマイスターも前が混雑していて割れず、一旦下げて外に振り直すロス。これは最悪。シュネルマイスターから買ってたら「ルメールのアホー!」って言ってた。この間隙を突いてジャスティンカフェが前に出たものの、勢いは普通。いつもなら「差せー!」と言っていたところだけど一言も発せず。完全に無。

結局大外に放り出してスパートするシュネルマイスター(緑矢印)。
ソングライン(青矢印)は進路が開いてからは流石の伸び。
しかし既にエルトンバローズ(赤矢印)が内から抜け出していた。

てっきり最内で粘っているのはウインカーネリアンとばかり思っていた。どっちみち外れだし、ウインカーネリアン(違う)を応援。ソングライン来た!シュネルマイスターも飛んできた!うわ、これどうなった?ゴール前全く分からない。ソングラインが抜け出したように見えたが・・・。ひょっとして、壮大なフラグ立てちゃった?

ゴール前のスロー映像は最内の馬が僅かに残していた。やるやんウインカーネリアン。2・3着は微妙で4着がアドマイヤハダル。で、5着がウインカーネリアンか。・・・あれ?勝ったのはエルトンバローズ?外の攻防ばかり見ていたから気付かなかった。

エルトンバローズは開幕週の王道・内ピタ先行で出し抜き成功。上がりの脚は普通でも、シュネルマイスターやソングラインが捌きでモタついた分何とか凌いだといった内容。ペースも緩く、敵失での勝利でレースレベルは高くない。次走GIだと厳しいと思う。ウインカーネリアンは残り1ハロンの標識できっちり脚が上がっていた。マイル慣れし過ぎた代償。

ソングラインは前述の通り捌きでロス。距離が長いといった感じは全くなく、むしろ今回は距離が足りなかった。57kgを背負って中間ビシッと仕上げず勝ちかけって、やっぱり強い。シュネルマイスターは結果的に進路の選択ミス。ペースが落ち着いて、先行勢が内を固めたのは誤算だった。安田記念のように、最初から外に振っていれば楽勝だったのでは。

最初から外に振ったアドマイヤハダルが際どい4着で、同じく大外一気に賭けたジャスティンカフェは7着。上がり3ハロン最速はアドマイヤハダルで33秒1、ジャスティンカフェは33秒2で2位。自身より前にいた馬に上がり最速を出されたらそりゃ負けるよねって話。シュネルマイスターは33秒3で3位だったが、ジャスティンカフェとはコンマ1秒差。あれだけのロスがありながらカバーできたのは位置取りの差よりも単純に実力差だろう。

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