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【レース回顧Vol.444】第85回優駿牝馬


レース結果・収支

1着【△】チェルヴィニア(2番人気)
2着【◎】ステレンボッシュ(1番人気)
3着【○】ライトバック(3番人気)
4着【▲】クイーンズウォーク(5番人気)
・・・
9着【△】アドマイヤベル(8番人気)
・・・
12着【△】コガネノソラ(7番人気)
・・・
16着【△】タガノエルピーダ(6番人気)
・・・
単勝3点ハズレ 馬複3点ハズレ 3連複9点的中!(16.9倍)
レース収支:+190 累計回収/投資:46,320/78,400(59.1%)
※ノーベット収支:0 ノーベット累計収支:+2,010


率直な感想

戸崎さん、えらく面倒臭い位置にいるなぁ。有力どころに軒並み蓋されてるし。まさか、まさか・・・飛んじゃう?ああ、内を捌いて出てきた。やれやれ・・・って、外からチェルヴィニア?!ルメール!!よりによってチェッキーノ(オークスで戸崎さんが騎乗して2着)の娘に負けるなんて、戸崎さんどんだけ持ってないねん・・・。


トラックバイアス分析・展開予想の振り返り

レース前の見解

  • 東京は月曜に大雨、水曜と木曜に軽い降雨があって金曜に散水実施。金曜は快晴で、土曜朝時点のクッション値は9.8。Bコース使用3週目に入っても馬場状態は良好。時計の出方はやや速い程度だが、内前がかなり使える。外から差すにしても中団付近にいないとしんどい。

  • ショウナンマヌエラの逃げ。前走大逃げに持ち込んだヴィントシュティレも隙あらばハナ。タガノエルピーダが早めの3番手、チェルヴィニアもスタートが決まれば前に行きそう。ステレンボッシュを筆頭に大半は後ろからの馬で隊列は縦長。展開利は前。差すにしても中団より前、若しくは内突き。

レース指標

LAP:12.4-10.8-11.5-11.5-11.5-12.1-12.8-12.9-13.4-12.2-11.5-11.4
勝ち時計:2.24.0(良) テン3F:34.7 上がり3F:35.1

レースの振り返り

大きく出遅れた馬は無し。強いて言えばスウィープフィートが出負け。クイーンズウォークが好スタートを決めるも、外からショウナンマヌエラとタガノエルピーダが並んで前へ。これにより内が締められ、ステレンボッシュは完全に馬群の中。最高速度は1コーナー付近で67.8km/h。

タガノエルピーダが引いて、代わりにヴィントシュティレがショウナンマヌエラに並びかけていく。しかしショウナンマヌエラに譲る気配無し。この2頭が後続を離して大逃げ態勢。10馬身以上離れてタガノエルピーダとランスオブクイーン、そこから3~4馬身離れてクイーンズウォーク、その後ろはラヴァンダらが一団。ステレンボッシュは外をアドマイヤベル、サフィラ、チェルヴィニアに蓋をされて馬群の中。ま、まさか戸崎さんの十八番発動か・・・?

1,000M通過57秒7。幾ら何でもこれは速過ぎ。恐らくオークス史上最速。前の2頭のリードは依然として10馬身以上。タガノエルピーダとランスオブクイーンも後続を5~6馬身離していて、仕掛けどころが難しい状況。後方14頭の動きは無し。3コーナーを過ぎたところでショウナンマヌエラが脱落。3・4番手と後続の差も次第に縮小。ヴィントシュティレも後続に吸収されて一団となって直線へ。

真っ先に抜け出したのは道中3番手追走のランスオブクイーン。また大波乱か?勘弁してくれ。そんなことよりステレンボッシュは?戸崎さん、これ飛ばしたらホントにシャレにならんよ。内に誘導して・・・道があった!ラヴァンダとタガノエルピーダの間から抜け出した!よっしゃ!勝った!戸崎さんナイス!

ところでランスオブクイーンが渋太い。何でタレないの?クイーンズウォークも来ているけどモタモタ。そしてその外からチェルヴィニア。激しい2番手争いをあっさり交わしてステレンボッシュに襲い掛かる。まさか、差されないよね?って、差されるんかい!ルメールスゲー。戸崎・・・。

ルメール騎手は前日の芝のレースで「待って差し」を連発していたが、このオークスでも見事な「待って差し」を披露。ここまで待って、ここで仕掛ければ交わせるという一流の感覚。そしてそれに応える馬の実力。過剰人気というのは馬の実力と人気が釣り合っていない状況を指す。桜花賞13着は実力を示していなかった。久々、大外枠、直線不利と色々あったけど、そもそもルメール騎手が乗っていなかったもんね。

ステレンボッシュは道中完全に囲まれて、直線も内に入れて何とか出て来れたが、手前がコロコロ替わって余裕無し。そこをチェルヴィニアに捕捉されて負け。強いのは強いが突き抜けて強い訳ではなかったので負けるのはこの際仕方ない。あれだけ包まれるのなら外枠のほうが良かった。

ライトバックも「待って差し」だったがこれは意図的なものではなく、前が開かずに已む無く内に入れながらの追い上げ。ランスオブクイーンとクイーンズウォークの間に入れて僅かに先んじたが前の2頭には離された。いい馬だが、ポジションが取れないのが弱点。スタートや行き脚の問題から真後ろからしか行けないスウィープフィートの上位互換。

クイーンズウィークはスタートを決めて理想的な位置が取れて、直線で持ったままでランスオブクイーンに並びかけるところまで行けたものの、追われてからジリジリとしか伸びず。他の馬より一回り大きい馬体で動きが鈍重。中内田調教師と川田騎手にこの馬のどのようなところがオークス向きと判断したのか、その理由を聞きたい。

アドマイヤベルは何の不利も無く、直線も進路がある状態で全力で追って9着。チェルヴィニアやライトバックに一瞬で交わされていて、桜花賞組とのレベルの差をまざまざと見せ付けられた。コガネノソラは位置取りが後ろで何も出来ず。タガノエルピーダはハイペースに巻き込まれて沈没。これら3頭に共通するのは「桜花賞に出られず、他のオープンクラスのレースを勝っていたこと」。強い馬は桜花賞に集まる。この時期の牝馬に対する評価は「桜花賞に出られたかどうか」で線引きすべき。


レース結果からの教訓

  • ルメール騎手騎乗馬に「過剰人気」の懸念は不要。ルメール騎手が乗る馬は基本的に素質が抜けていて、自身の卓越した騎乗技術(待って差し)により最終的に上位に来る。

  • オークス予想にあたって重視すべきはベタでも桜花賞組。忘れな草賞、フローラS、スイートピーSは桜花賞に出られなかった馬が出てくるレースで、桜花賞に比べてレベルは下がる。「オークスは桜花賞から距離が1.5倍になるから別レース」といった詭弁に惑わされないこと。

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