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【レース回顧Vol.237】第60回アルゼンチン共和国杯

レース結果・収支

1着【◎】ブレークアップ(6番人気)
2着【-】ハーツイストワール(5番人気)
3着【▲】ヒートオンビート(3番人気)
・・・
6着【○】テーオーロイヤル(1番人気)
・・・
8着【△】キラーアビリティ(2番人気)
・・・
11着【△】レインカルナティオ(12番人気)
・・・
馬複10点ハズレ
レース収支:-1,000 累計回収/投資:128,230/126,400(101.4%)
※ノーベット収支:0 ノーベット累計収支:+2,980


率直な感想

今の東京で内枠先行を買わないのはモグリ。格不足でもブレークアップで行けるでしょと読んだのは正解だったが、ハーツイストワールを切って志望。東京巧者なのに何で買ってないの?ヒートオンビート3着で痛過ぎる敗戦。気持ちを切り替えていくしかない。


テーマの振り返り

若駒優勢傾向あり→保留

年齢と成績に一定の相関関係が認められる以上、余程のことがない限り若い馬から買うのが定石。「高齢馬は来ない」のではなく、若い馬が走るので好走枠が残されていないという解釈になる。

今年は4歳→6歳→5歳の順に入線。4歳馬テーオーロイヤル(1番人気)は6着、唯一の3歳馬キラーアビリティ(2番人気)は距離適性の無さを露呈して8着。

1着候補は56kg以上の馬→ハズレ

過去10年、負担斤量56kg以上馬は【9・5・1・48】、単回値66・複回値49、負担斤量55kg以下馬(牝馬3頭、いずれも圏外を含む)は【1・5・9・80】、単回値5・複回値46。

重賞は3歳時に京都新聞杯を走っただけ(10着)のブレークアップ(54kg)が自己条件クリア直後のここで重賞初制覇。2着も天皇賞春16着のハーツイストワール(55kg)が入り、今年は珍しく格下同士のワンツーとなった。


トラックバイアス分析・展開予想の振り返り

馬場が乾燥して時計が速く、かつ前が止まらない。土曜は芝6レースのうち5レースで逃げた馬が連対した。このうち3頭は1番人気だったが、かなりの人気薄(12番人気、11番人気)も連対しており、前付けの利が生じている。速い上がりを繰り出せる内枠先行馬に注目。初ブリンカーのアフリカンゴールドが行く構えを見せそうだが、最内のキングオブドラゴンが抵抗してこれがハナ。縦長のミドルペース想定で、内前で脚を溜めた馬で決まりそうな感じ。外過ぎ、後ろ過ぎるとしんどい。

レース指標

LAP:7.2-11.0-11.3-12.8-12.8-12.6-12.3-12.7-11.8-11.7-11.5-11.6-11.8
勝ち時計:2.31.1(良) テン3F:35.9 上がり3F:34.9

昨日の京王杯2歳Sは内前を通った3頭がワンツースリーフィニッシュ。この日も直前の芝のレース(百日草特別)でキングズレインが内を丁寧に立ち回って外差し勢に影を踏まさず完勝。あからさまな内前有利のトラックバイアス。キングオブドラゴンの逃げは緩く、これを3番手で付いていったブレークアップが内前から押し切り勝ち。こうならざるを得ないといったレースだった。


好走・凡退馬寸評、補足

1着【◎】ブレークアップ

ラチ沿い3番手を馬なりで進むブレークアップ(赤矢印)。
内が伸びる馬場で前がガラ空き。
ブレークアップ(赤矢印)はこれで負けたらウソ。

スタートを決めて前へ。最内のキングオブドラゴンが行って、アフリカンゴールドが2番手に上がって、この内の3番手を確保。位置取りはOK。1,000M通過61秒2(実際は61秒4)の表示を見てペースもOK。4コーナーでラチ沿いを固めていたのを見て勝ったと思った。ブレークアップの上がり3ハロン34秒4は全体の11位タイだったが、2着ハーツイストワールも33秒9で6位、3着ヒートオンビートも34秒1で7位タイと上がりの脚では大差無く、位置取りの差で勝ち切った。今のところはトラックバイアスの申し子という評価。

2着【-】ハーツイストワール

直線に向いたところで内ラチに激突するキングオブドラゴン(赤矢印)。
この煽りを受けてハーツイストワール(赤矢印)を含む全体が外へ波状移動。
直線で一旦外に行った後、再度内に切り出すハーツイストワール(赤矢印)。
この武豊騎手の機転はナイスプレイ。上手い。

外枠からできることは少なく、とりあえず内に寄せた後馬群の中へ。4コーナーで内に入れて一旦は内突きを画策しかけたが前が混雑していて一旦外へ。その直後、先頭を走っていたキングオブドラゴンが内ラチに向かって激突し、全体的に外へ膨らんでいった。カントルより内がガラ空きになり、絶好の差し場が出現。ハーツイストワールはそこへ一早く飛び込んでいった。外は混雑していたのでまさに渡りに船。とっさの判断で掴んだ2着だった。

・キングオブドラゴン号は,最後の直線コースで内側に逃避したことについて平地調教再審査。

競走中の出来事等(JRA発表)

3着【▲】ヒートオンビート

直線に向いたところで内から押されて体勢を崩すヒートオンビート(赤矢印)。

この馬も外枠でできることと言えば、内に寄せて馬群の中に入れるぐらいしか無かった。ズブいのを見越して4コーナーから仕掛け始め、直線に向いて本格的に追い出そうとしたところで内から押されて体勢を崩して再度立て直し。影響は小さかったがハーツイストワールとの差を考えれば悔やまれるロス。重賞で2~3着に来たのはこれで6回目、今年だけで4回目。スーパーイマイチホース。

6着【○】テーオーロイヤル

最内に入れてスパートするテーオーロイヤル(赤矢印)。
しかし周りと脚色変わらず・・・。

スタートを決めてラチに寄せただけで4番手。内でしっかり脚を溜め、直線も内突きの構え。前述のキングオブドラゴン起点の波状移動で一旦外に行ってから内に切り返してラチに寄せてからスパート。内前先行の王道競馬だったが、ハンデ差の分周りと同じ脚色になり埋没。自身より前に付けたブレークアップに自身がやりたい競馬をされてしまった。守りの競馬というか、全般的に普通過ぎた。

8着【△】キラーアビリティ

最初から下げての競馬を選択するキラーアビリティ(赤矢印)。
スタートがイマイチだったとはいえ、内枠の利を捨ててまで抑えたのは何故?

フラつき気味にスタートして、抑えて後方待機。前付けを放棄してまでも面倒臭い競馬を選択するということは、やはり距離を気にしてのことだろうか。溜めて直線で外に持ち出しての追い込みはダービーと一緒。内前が残るのに、後方外を選択するなんて論外。距離に不安があるなら、何故ここを使ったのだろうか。1,800Mぐらいのレースなら他にもあるのに。

11着【△】レインカルナティオ

4コーナーで後ろから数えて2番目の外を走るレインカルナティオ(赤矢印)。

行き脚が緩いというか、抑えたような感じで後方待機。そのまま淡々と付いていって、後ろに取り残されたまま直線に向いたのを見てダメだと思った。後ろ過ぎて話にならない。陣営からの指示があったのだろうか。今の東京のトラックバイアスでこの騎乗はあり得ない。菅原騎手は若手の中でも乗れている騎手なのに、こんな騎乗を見せられてとても残念。

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