見出し画像

【レース回顧Vol.181】第27回NHKマイルC

レース結果・収支

1着【△】ダノンスコーピオン(4番人気)
2着【○】マテンロウオリオン(3番人気)
3着【-】カワキタレブリー(18番人気)
4着【△】セリフォス(1番人気)
・・・
9着【◎】アルーリングウェイ(5番人気)
・・・
11着【▲】ソリタリオ(13番人気)
・・・
馬複10点的中!(24.9倍)
レース収支:+1,490 累計回収/投資:37,180/60,500(61.5%)
※ノーベット収支:0 ノーベット累計収支:+2,980


率直な感想

妙味を狙ってアルーリングウェイを軸にしてみたものの、タテ目も結構美味しかったのでボックス買いにしたら当たり。インダストリア軽視も当たったので満足。3着は変なのが来そうだったので3連複は買わなかったところ、やはり変なのが来て大荒れ。令和のムラマサノヨートー。


テーマの振り返り

血統傾向はSS系優勢→保留

ロイヤルチャージャー系は2020年にラウダシオン(父リアルインパクト)が9番人気で勝利、昨年もソングライン(父キズナ)が7番人気で僅差の2着に入るなど人気に関わらずバランス良く来ている。ニアークティック系は昨年シュネルマイスター(父Kingman)が勝利。ネイティヴダンサー系は2005年にラインクラフト(父エンドスウィープ)が勝ったのを最後に16年間未勝利。2017年にリエノテソーロ(父Speightstown)が13番人気で2着、2019年にケイデンスコール(父ロードカナロア)が14番人気で2着に入るなど人気薄がたまに2~3着に入っている。

今年はネイティヴダンサー系のダノンスコーピオン(父ロードカナロア)が勝利。ロイヤルチャージャー系(父ダイワメジャー)のマテンロウオリオンが2着。

早期デビュー馬が強い→ビンゴ!

昨年は9月デビューのシュネルマイスターが勝ったが、2着は6月デビューのソングライン、3着も7月デビューのグレナディアガーズが入った。早くにデビューして勝ち負けできるのも一種の才能。

今年は6月デビューのダノンスコーピオンが12月デビューのマテンロウオリオンを抑えて勝利。ちなみに3着カワキタレブリーは函館開催初日(7月3日)の勝ち馬。


トラックバイアス分析・展開予想の振り返り

開催3週目に入ったが依然として内が伸びる。外差しも来れなくはないが、最短距離を立ち回ったほうが断然有利。中間の降雨はなく、クッション値も日を追う毎に良化して当日朝の時点で9.7(昨年同週は9.2)。ただ前日の時計は標準で、前が止まらないという感じではなかった。ここは他が行かない限りジャングロが仕掛け、スタートが速いキングエルメスとの先行争い。セリフォス、トウシンマカオ、タイセイディバイン、アルーリングウェイも連動しそうで、外枠の馬は相対的に後方からの競馬を強いられそう。基本は内ピタ先行。外差しは前が止まってくれない限り厳しい。

レース指標

LAP:12.2-10.5-11.4-11.5-11.8-11.1-11.5-12.3
勝ち時計:1.32.3(良) テン3F:34.1 上がり3F:34.9

レースを主導するはずのジャングロがゲートに突っ掛かって大きく出遅れる波乱の展開。フォラブリューテら外枠が総じて好スタートを切る中、内からトウシンマカオとキングエルメスが飛び出し、オタルエバーと3頭並んでレースを主導。ダノンスコーピオンは後方外、マテンロウオリオンは後方2番手。直線に向いてトウシンマカオが楽な手応えで先頭をキープするところ、外からダノンスコーピオンが馬なりで接近。更に大外からマテンロウオリオンが凄い脚で突っ込んできて、内外離れた追い比べでダノンスコーピオンが抜け出してゴール。想定に反して完全差し決着。勝ち時計は過去10年で昨年に次ぐ2位タイ。


好走・凡退馬寸評、補足

1着【△】ダノンスコーピオン

他が軒並み追い出しに入る中、微動だにしないダノンスコーピオン(赤矢印)。
マテンロウオリオン(青矢印)は大外に放り投げて追撃態勢。

大外からゆっくりと内に入っていき、フォラブリューテの後ろに入れて7番手付近を追走。折り合いは抜群、全くの馬なりでフォラブリューテの外に出して直線へ。手応えがあり過ぎて、川田騎手は何もしていなかった。直線半ばでトウシンマカオに並びかけ、鞭を入れてこれを交わして先頭。完全に勝ったと思った次の瞬間、大外からマテンロウオリオンが凄い勢いで突っ込んできて俄かに大接戦。しかし手応えにまだ余裕があり、鞭連打で何とか凌ぎ切った。力と力のぶつかり合い。面白いレースだった。

2着【○】マテンロウオリオン

スタートで行き遅れて前が壁になるマテンロウオリオン(赤矢印)。
出遅れて最後方のジャングロ(青矢印)と共に、NZT連対馬が真後ろから行く展開。
外差し優勢。ゴール前は際どくなったがダノンスコーピオンが残した。
マテンロウオリオン、惜しい。ジャングロも外差しで7着。
ところで、間に挟まってる10番。アンタ誰?

スタートで内にヨレて行き脚が付かず、前が塞がって強制的に後方からの競馬。後方2番手の外を淡々と付いていって、4コーナーからそのまま大外へ。あの位置からでは大外を通すしかなかったが、上がり3ハロン33秒5の豪脚でダノンスコーピオンにクビ差まで迫ったのは流石の一言。2戦続けて大外ぶん回しの大雑把な競馬。まだ上積みがあるはず。

3着【-】カワキタレブリー

思い切って大外を通した馬が2着・3着。
カワキタレブリー(赤矢印)にとってマテンロウオリオン(青矢印)はいい目標になった。

ジャングロほどではないにせよサクッと出遅れて後方からの競馬。道中は後方4番手を単独で追走。直線で徐々に外へ持ち出していき、すぐ外にいたマテンロウオリオンに食い下がる感じで一緒になって上がってきた。シンガリ18番人気、魂の激走。メンバー最軽量420kgの小さな馬体のどこにそんな力があったのか。それにしてもダートの未勝利戦を勝っただけの馬(セイクリッド)より人気が無かったというのは酷いと思った。

4着【△】セリフォス

直線でガラ空きの最内に入れるセリフォス(赤矢印)。
その後ろでアルーリングウェイ(青矢印)も最内を付く構え。

スタートして前付けしてきたものの周りも速く、トウシンマカオとキングエルメスに先制されて馬群の中。外はタイセイディバインに蓋をされ、ただ淡々と付いていくしかなかった。直線に向くところで最内の進路がポッカリ開き、労せず追い出し放題になったが、結局外差し勢に無抵抗で終わった。レース間隔が開いていた上に「孤独の戦い」になり踏ん張りが利かなかった。やはりどこかで一度使っていてもらいたかった。

スタートが思いのほか良く、いいポジションを取れた。その後ごちゃつく場面はあったが、外か最内か馬場の良いところを考えて最内を狙った。スムーズにさばけたが、最後は他馬がいなくて伸びあぐねた。馬は落ち着いていたし、仕上がりは良かった。

レース後コメント(福永騎手)

5着【-】インダストリア

馬なりでダノンスコーピオン(赤矢印)の外に持ち出すインダストリア(青矢印)。
レーン騎手はこの上ない騎乗をした。残念ながら馬に勝つだけの力が無かった。

スタートを決めた上で他に行かせてダノンスコーピオンの後ろ、中団後方の外を追走。結果として勝ち馬の背後という最高の位置取り。直線馬なりでダノンスコーピオンの外に持ち出したまでは良かったが、先に手が動いて俄かに防戦一方。鞭を使って何とか喰らい付いていったが、ラスト200Mで一気に突き放されてジ・エンド。大外の2頭にも軽々と抜かれてしまった。見立て通り、緩い相手に緩い流れの競馬しかやってこなかったツケが出た。

9着【◎】アルーリングウェイ

あまり良いスタートではなく、内に入れて馬群の中。前が詰まった状態で追い上げられず、直線で空いている最内に入れてスパートしたが周りと同じ脚色のままで終了。序盤で位置が取れないというのは想定外だった。これでも牝馬の中では再先着で、他の4頭は13・14・17・18着と牝馬勢は散々な結果に終わった。

11着【▲】ソリタリオ

スタートから押して位置を取りに行ったが外から締められて馬群の中。3コーナーで他の馬に先に動かれて相対的にポジションを落とし、4コーナーで既に手応えが怪しくなり始めた。直線はそこそこ差してきていたが目立たなかった。時計が速過ぎて付いていけなかった感じ。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?