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まっさらで ひとつの にごりもない あなたの あたたかな ことばを とりこぼさないように み…
数秒の歓喜に包まれたいのち 明け方に身を焦がしては、刹那を生き切る 無邪気な笑い声が素月の…
幻想(ゆめ)の浅瀬で戯れていた手足 思い思いの場所へ旅立っていく 無邪気な笑い声が明け方に…
何者にもならず、何色にも染まらず、気の向くままに生きているように見えても、本当はぬくもり…
遥か彼方へ続く道 平坦な何もない道 歩いていく 振り向かず 俯かず いつかみた君の頬のよう…
茹だる熱のなか くらむからだ 頸筋に ひとすじ 冷やかな鈴音 境の意識ふるわす 夏のしらべ
燃え盛った狂気がはじめに貫いたのは 憎い仇ではなく、最愛の君だった 私の凶器がどれほど君を苦しめて どれほど絶望させたのか わからない、いや、解りたくない どんなに嘆いても戻ってこない笑顔を 悔やもうとも二度と掬えない歌声を 然るべき場所は送り届けくれ、神よ 君に贈る花束はすべて小川に鎮めた 来世でも、私は君を愛すことを 醜い血に塗れた剣先に誓う 君の瞳に映る私は、しあわせに惚ける 「ただの男」であるだろう 朧げになっているハムレットとオフィーリアのあれそれに寄せて。
強炭酸水におぼれたい夜だってあるさ 全身を巡るメタルロックが血液と同化 月光に浸された虚無…
熱されたアスファルトの匂いが簾をくぐりぬけ 蝉のワンマンライブは扇風機に吸い込まれる 泣く…
だいすきなクッキーの空き缶に詰めた とくべつなリボンとあの子の手紙 プラスチックの宝石にま…
広い都会を見下ろす小舟に乗って 夜を突き刺さすネオンを手にし 昨日までとは違う自分に為った…
君が好きだった曲を覚えている 僕はちっとも心動かされなかった 霧雨に濡れた別れのうたを い…
待ちぼうけは慣れっこなのよ わたしはひなたの傍らで もうじき咲う花々を手に 気まぐれなあな…
魅惑的な鰭をひるがえし 誘われるまま潜り込んだ 愛も 憎も 情も 悪も 蠢く ちいさな鉢のなか 赤に染まるか 黒と成るか 斑らに包まれ花咲かすか 期待に震えるこころのまま くち広げ待つきみに 身投げする