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不安や回避の強い人、あるいは脳機能に問題のある人のパートナー選びの傾向は?

【質問】不安の強い人は不安の強い人と、回避の強い人は回避の強い人と惹き合い一緒になり易いですか?また脳機能障害の人達もまた同じように脳機能障害の人と一緒になりやすいですか?

【お返事】同じような人と一緒になりやすいというのはあくまでも結果論であり、もしそうだとしたら、そういうものかと納得しやすいことはありますね。誰しも似たような人とトモダチになるという体験があるからです。しかし、それを理論的に説明できないと気持ち悪いですね。今回は、できるだけ細かく、心理学的に解説しましょう。

人間関係のほとんどは、4つの愛着スタイルという視点から解説が可能です。愛着スタイルについてはソレアの下記を参照ください。

※この記事は、Twitterの質問箱に来た質問を深掘りして回答したものです。

■不安の強い人のパートナー選び

不安の強い人は、不安型愛着スタイルを持つ人々です。中心の感情としては【見捨てられ不安】が強い人々です。

・不安の強い人は、不安型や回避型の人と引き合う傾向があります。

まず不安を中心に生きているので、パートナーも不安に揺れているほうが馴染みやすく、一緒のような感じがしてこころ強いでしょう。しかし、この場合は、お互いに不安を感じているので、常時ぶつかってDVに発展するか、あるいは共依存のような関係、つまりいつも頼ることになるでしょう。

または自分のいう事を無抵抗で聞いてくれる人を選びます。不安の強い人はしがみつく傾向が強いので、無抵抗でしがみつくことができる人を選びます。

しかしそんな都合のいい人がいるのでしょうか?実は、います。それは回避型愛着スタイルの人々です。彼らは、周りに合わせていくので、不安型のしがみつきにも、そのまま応答します。実際は合わせているだけですが、不安型の人にとっては好都合に自分のいうことを聞いてくれているように感じます。

■回避の強い人のパートナー選び

回避の強い人は、愛着軽視型(回避型)愛着スタイルを持つ人々です。中心の感情としては【親密が怖い】。親密が怖いので、あまり人間らしい関係を持てるような人とのつきあいを避けます。つまり、普通の安定型愛着スタイルを持った人とは一緒になろうとしません。安定型の人は、親密を直球で投げてくるからです。かつ、心から友好的な雰囲気を出すので、余計に怖くなります。

・回避の強い人は、回避型の人、不安型の人、脳機能の問題のある人、オールラウンドで引き合いやすいです。

つまり不安定型の愛着スタイルの人ならほぼ全員が、回避型の人にガマンを強いてきますので都合がいいわけです。

不安型の人は親密を求めてきますが、親切な雰囲気とは違う感じです。一方的にマウントをとったり甘えてきます。相互依存でなく、一方的な依存です。こういう劣勢に置かれるほうが回避型の人は過ごしやすいのです。彼らに合わせて、自己主張しなければ、いいだけだからです。

不安型の人は一方的に求める。回避型の人は一方的に従う。両者の利害関係が、ここでぴったり一致するからです。

不安型と回避型のマッチングを成功させるには、こういう変な事態に気がついてその関係性を正常化させていくことです。これには、それぞれ個別のカウンセリングが必要でしょう。前者は愛着不全、後者は愛着障害のカウンセリングです。

また回避の強い人は、脳機能に問題のある人(発達障害など)ともマッチングしやすいです。なぜなら、回避型の人は、完璧に人に合わせる人なので、自分の気持ちなどどこ吹く風で、脳機能に問題のある人々のヘンな応答(気持ちが伝わっていないズレる会話)にもクールに耐えられるからです。

不安型の人は、このズレに耐えられず怒りが爆発しますが、回避型の人はこの自分の怒りをスルーします。これはこれで生きにくい状態ですが、それが自分の人生だと諦めている節があります。

■脳機能に問題のある(発達障害など)人のパートナー選び

脳機能に問題のある人については、同じような脳機能の問題をもっている人とは引き合いません。なぜなら、相手は自分の問題を受容してくれないため、それによって爆発します。人間関係を作っていくことが困難になり喧嘩別れになるでしょう。

同じような人とは引き合わないというところは、結果的には良い知らせです。

脳機能に問題のある人は、回避型か共依存の強い(見捨てられ不安の強い)不安型の人と引き合うでしょう。なぜなら、それらの人々は、自分の都合よく動いてくれるからです。相手はかなり譲歩(ガマン)した状態でしょう。

安定型の人も、こころ優しい人なら付き合ってくれるかもしれませんが、安定型の人自身が苦しくなるかもしれません。それによって長続きは難しいでしょう。

■まとめ

恋愛は直観に従って情熱的に行動してもよいですが、パートナー選びは慎重に。

・不安型愛着スタイルの人は、回避型や不安型の人をパートナーにしがち
・回避型愛着スタイルの人は、オールランドに誰でもパートナーにしがち
・脳機能に問題のある人は、回避型や不安型の人をパートナーにしがちだが、この場合は相手がかなり譲歩した形になる。

まずは愛着スタイルに従って、どういう人をパートナーに選びがちなのかを理解することです。今回はそのようなお話でした。

この理解を元に、実際のパートナーのことを考え、その関係性をどうするのかはその次の話になりますが、これについては、パートナーの家族関係なども複雑に絡み合ってくるので、カウンセラーと一緒に検討していくのがいいでしょう。心理学に基づいた結婚相談になる場合もあります。

⇒解決しない悩みのある方は、ソレア心理カウンセリングセンター へご相談ください。

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