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続きが早く読みたくなるラノベ

最新刊を読んで早く次が読みたいと思える作品は自分の中で3つ。今回読んだ「りゅうおうのおしごと!」のほかに「青春ブタ野郎」「無職転生」がある。これらに共通するのは展開の幅が非常に大きいということです。

物語において起承転結は重要なことです。どんなストーリーにも必要な骨格。物語のクオリティはいかに転で読者を裏切れるかにかかっている。上記の3作品はそれが非常に上手なのである。


そんなすぐ読みたくなる『りゅうおうのおしごと!14巻』を読了した後の感想です。ネタバレをふんだんに行うので、まだ読んでない人はブラウザバック必須です。




思いのたけをぶつけているので時系列はバラバラです

今回の出た14巻、白鳥先生の構想の深さと日常描写とシリアスな展開の乱高下する感情に感銘を受けるばかりです。11巻から12巻での銀子の三段リーグ編では八一と恋人になる展開に、一読者として「やっとか」とうれしい反面、銀子の体についての伏線が張ってあることにビクビクしていました。14巻前半までは今までの頑張りをねぎらうかのように銀子と八一のイチャラブシーンの連続。ついに清滝師匠に四段昇段と交際報告をしに行くシーンでまさかの「恋愛禁止令」。ハリウット的展開であれば駆け落ちパターンや、厳しい父(師匠)との関係に苦しみながら二人の愛をはぐくむ、みたいな展開も予想されましたが、伏線通り病気で銀子が表舞台から姿を消すという事態になった。終盤書かれていた八一に向けた手紙を読んで私の目のからも涙がこぼれ程。祭神雷との対局での描写や、発熱や倦怠感といった症状はもしや「白血病」説が自分の中で浮かびました。

白血病でヒロインが亡くなる物語は沢山あります。有名なのはスタジオジブリ『風立ちぬ』。昔は不治の病として多くの命を奪ってきた病気だが現在は完治率が8割ある決して治らない病気ではない。

感想戦で供御飯万智の


「銀子は復活する。ならばその前に勝負を決めなくては」


八一が病院のベットの前で「八冠取ったよ...。」などと泣き崩れながらエンディングを迎える展開はない。結局は治る。二人がタイトル戦で戦うベターな終わり方に向かって言うのだろうか。いや、白鳥先生であればシャルちゃんとの結婚幸せエピソードの妄想展開で終わるのだろうか。

八一としても幸せ展開から化物じみた才能を持つ内弟子の成長のための関東所属へ変更、プロの場で戦うために一人失踪する恋人、手の上から砂が零れ落ちるように去っていく展開は八一にとって悲しすぎる。唯一残ったのはシャルちゃんとの師弟関係だけ...。そんな精神状態で将棋界最高峰のタイトルである竜王を防衛するという離れ業を成し遂げてる時点で頭がおかしい。

将棋なんてメンタル競技ですからね、心に大きな風穴が二つあくようなことがあって竜王防衛できるはずがない。フィクションであるからなせる芸当であってリアルならできない。藤井聡太二冠であってもできる芸当ではない。白鳥先生、リアル超えてるよ。しっかりライトノベルしてるよ。

結局本編最後で救世主?いえいえ、女神とも捉えられるゴスロリJSが降臨し横からかっさる展開に。台所にゴスロリJSが朝ごはん用意、「あんたのためじゃないんだからね」とデレ全開で迫って前半は幸せない日々が送れるでしょう。しかし、ここから八一、天ちゃんの愛を受け入れると将棋勝てなくなります。甘えた気持ちをもって勝負に挑むと負ける。これ定石。順位戦降級なんかもあり得るかも。そしてこれでは師匠のためにならんと言って天ちゃんも八一を離れていくor無職転生のように桂香さん、晶登場で引き離さされるような展開もある。

読者にとってはシャルちゃんだけが生きがいみたいなことになってきそう。

早く15巻が読みたい。発売は来年の夏あたりかなと。ちなみに今回限定発売の抱き枕付き14巻は購入しておりませんw さすがに高いし貧乏学生には14000出すのはきつい。


「ほ、本当に欲しくないんだからね!」


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