「おいでよフェロー諸島」 カタールW杯欧州予選 グループF 第4節 フェロー諸島vsイスラエル
W杯欧州予選グループF全部見るマン、第2弾。
おそらく世界初の、フェロー諸島vsイスラエルのマッチレビュー。
名前も聞いたことない選手がたくさん並んでる…
が第一印象。とりあえず、試合内容を見ていきましょう。
マッチレビュー
キックオフしてからお互いの保持する様子を観察したところ、遅攻からの得点は期待できそうになかった。
イスラエルのHVが前に運ばない限り、フェロー諸島は誰もいかない。多分一生ポゼッションできる。
それに対してイスラエルはなかなかボールが前に進まない。2列目の選手がずっと相手の背後に隠れてしまってパスコースが開かないのが主な原因。ボールを受けたとしても全て相手の視野内、管轄内、勿体ない。
例えライン間にボールが入っても、受け手が次の選択肢を持っていないために、未来へ繋がらない。これの繰り返しだった。
フェロー諸島もフェロー諸島だ。奪ってもサイドに逃げてばっかりで、そこで窒息してしまって選択肢がなくなり、「ここからどうすればいいの?」状態に。
そしてフェロー諸島も同様に遅攻からの得点は期待できそうにないので、両者ともにゴールチャンスを作れそうなのはカウンターorセットプレーであった。
デンマークとスコットランドの試合を見たあとにこの試合を見たら、そもそもの「個の質」の差が浮き彫りになった。デンマークとスコットランド、まじでサッカー上手いんだなとしみじみ思った。
すると11分、イスラエルがカウンターから先制する。
この得点シーンでは、防ぐのは難しくなさそうなのにいとも簡単に決められてしまう。最初に対応したのはCHのアンドレアセンだったから多少は仕方ないのかもしれないけれど、保持者のシュートレンジに入っているにもかかわらずボールホルダーと距離を空けすぎていた。
そして28分ごろから、フェロー諸島がイスラエルのHVにプレスをかけ始める。これによってイスラエルのHVは以前よりも時間が少なくなり、前方向へのパスを急かされるようになった。
これでもっとリスキーな展開が見れるぞ!と思ったけれど、イスラエルは積極的に守備ブロック内へ縦パスを刺しに行こうとせず。パスの7割くらいは安パイなもので、ガッカリしてしまったぜ。
それでも44分にイスラエルが追加点。CBが左WBに向かってロングボールを送ると、フェロー諸島の右SBソレンセンがGKに胸パスし、それをインターセプト。その流れからのスーパーなミドルシュートだった。だけど、相変わらずフェロー諸島の寄せは遠いし、その前のロングボールの処理の段階で失点は防げていたはず。
後半もイスラエルが保持、フェロー諸島がミドルプレスの構図は変わらず。
でも、ライン間に綺麗にパスが入っても、相変わらずその次に繋がらない。
それでも、ショートコーナーの流れからイスラエルが3点目。ここでもフェロー諸島のDFの対応が悪く、絶対に抜かれてはいけないコースに運ばせてしまう。戦術と言うよりも、1vs1での勝負でやられた失点という感じだった。
その後はフェロー諸島が守備ブロックの横幅を狭めたため、イスラエルはビルドアップの出口をWBに設定。フェロー諸島の守備がチグハグなため、大外からでも余裕で侵攻できるシーンが見られた。
そして試合終盤になると、陣形が間延びして開けた展開に。スペースが広がった中でお互いのゴールを行き来するスピーディな状況なので、両チームともにゴールに迫る回数が増加した。
すると92分にイスラエルがロングカウンターからダメ押しの4点目を決めて、試合終了。4得点のうち3点はカウンターとセットプレー、残り1点は相手のミスから生まれたものなので、次は保持からの得点シーンも見てみたい。
それと、CFのエラン・ザハヴィはこっそりハットトリックを達成。フェロー諸島のディフェンスの対応が良くなかった印象もあるけど、シュート精度はかなり高かった。
試合結果
フェロー諸島 0-4 イスラエル
【得点者】
11分 エラン・ザハヴィ
44分 エラン・ザハヴィ
52分 モアネス・ダブール
92分 エラン・ザハヴィ
気になる選手
イスラエル
マノー・ソロモン
ドリブルで相手の守備を切り裂ける、チームにとって稀有な存在。DFと正対してからの加速で置き去りにする姿がかっこよかった。3-4-1-2のトップ下、小柄なドリブラーということで、アレハンドロ・ゴメスを思い出した。
ちなみに、今年1月にアーセナル移籍が噂されていたとのこと。
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