「葬送のフリーレン」のインスピレーション

週刊少年サンデー、地上波アニメにて公開中の漫画・アニメ「葬送のフリーレン」。サンデー2021年4月より連載していたが、地上波放送されるまで全く認識しておらず。しかし、地上波放送を1回視聴しただけで創作意欲を掻き立てるような、多くの人が共感できる普遍的なテーマがこの物語にはあると感じた。漫画では「ぼくの地球を守って」以来ではないか。

しかし、私がまだ10代の繊細な感性をもっていた時期に出会った「ぼくの地球を守って」とは違い、いまこの作品に惹かれる理由を自分でも考えてみると、フリーレンという不老不死にも近いエルフという種族が、人類を、現実的に言うなれば、他人を知ろうとする想いがメインテーマとして流れているからだと感じる。「人のことを知ろうとする意志・努力」。他社との間で生きるが上に快楽や苦悩を終生抱える人類の普遍のテーマなのだと感じる。と、かなりおおざっぱに書いてしまったが、一言で表すならば他に表現がないと思う。

「葬送のフリーレン」を知らない人のために概要を書くと、人類のほかに魔族やエルフなどの種族が存在し、魔法が日常的な存在となっている中世の時代を感じるファンタジー作品。物語は魔王を討伐した、勇者一行が王都に凱旋する場面から始まり、勇者一行の魔法使いが本作品主人公のフリーレンである。フリーレンは1000年以上も生きるエルフで、勇者一行の残りはドワーフのアイゼンを残し、人間の勇者と僧侶はこの世を去ってしまう。勇者一行の中で過ごした10年間が、フリーレンに人間のことをもっと知りたいと思わせることになる。その後人間たちと旅を共にすることになるが、想いをつないだ相手はフリーレンを置いてこの世を去ってしまう。

エルフという設定はこれまでに語りつくせないほど存在していただろうが、これほど切ない想いを感じるテーマはあっただろうか。


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