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ぼくの地球を守って①~日渡早紀・花とゆめ

「葬送のフリーレン」について記事を書こうとしたら、もう相当なファンの方がおられて、私がここで何某かを書く必要もないなと感じられるほど、このアニメはひたむきな愛情に包まれていると感じます。

そんな中、私は25年以上前に読んだ漫画で、この前にも書いた「ぼくの地球を守って」というアニメのことを書きたいと思っていました。当時まだ学生で、花とゆめなんて全く読んだことなく、OVA化された一話を見て、頭を殴られたショックを受けたこと覚えています。それから漫画を愛蔵版ですべて読みました。
(おの漫画を紹介してくれたクラスメートのことはまだ忘れませんし、時が来たらこちらから会いに行きます。)

知っている人は、あぁ私もという反応でしょうか。

舞台は日本の高校生達の話から始まります。
主人公の坂口亜梨子は、おっとりした性格で、動物と植物が好きな転校生。転向した高校生の男子二人が、最近毎晩同じ夢を共有して見ていました。夢の中では二人共別の人物になっていて、他の四人の仲間達と共に、どうやら月から地球を観察しているという夢でした。
前の日の夢ではその二人は片思いの男女で、ちょうど男女の中になりかけた夢を見たということで、男子高生同士がいかがわしい会話を大事にするという場面から始まりました。

このエピソードから始まり、同じ夢を見ている仲間達と出会い、会合を重ねていきますが、その月での夢は彼らの前世の記憶であることが分かります。しかもその前世は、悲しい結末を迎えたことが分かってから、会合に来る仲間も減り、前世の記憶に影響された行動を彼らは取っていくことになります。

序盤の筋だけど言うと、SF小説によくあるような話です。ただ、この登場人物達、前世の人物
含めて、人間の喜怒哀楽が鮮明に表現されていて、普段私達が生活している中で、人には言えない、「気持ち悪い感情」を言葉と映像を通して、正直に書いているのが伝わってきます。

人が行動を起こそうとするとき、過去の記憶か影響されて、判断を下しているのだなと分からされます。20世紀最高峰の芸術文学、「失われた時を求めて」「ユリシーズ」の2つの作品の主題は、共に「記憶」という点で一致しています。

私も個人的なことですが、毎日仕事で食事も喉を通らないような悲惨な目に合った時は、過去の記憶、私を励ましてくれた二人の恩人のことを思い出す事でなんとか正気を保っていられます。霊感というのとは違うかと思うのですが、誤った判断したときに、心の内側から声を掛けてくれたこともあります。心の支えは大人にも必要だなんて、フリーレンの言葉が刺さります。

ここまでダラダラと長かったですが、
フリーレンとぼく地球は、記憶という主題は同じですが、私が受けた影響が違いました。
フリーレンは過去の恩人の記憶を、美しく、大切に想う、愛情の物語で、
ぼく地球は、過去の人物達の記憶を激しく暴露し、本当の人間性を理解する物語、だと思います。

まとまってないですが今日書けるのはここまでのようです。「ぼくの地球を守って」まだお話のできる方はいるのでしょうか。

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