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新築一戸建て、太陽光発電を検討する方向け⑥(自分の家の電気を賄えるぐらい設置したいのですが何kWぐらい設置するのが良いのでしょうか?)

⑤の質問と似ているのですが、若干趣が違うのがこの質問です。

これはほとんどの場合、売電制度の存在を知らないために出てくる質問ですので、売電の事を知るとこの質問自体に意味がない事に気づいていただけるのですが、売電制度の事を知っていてもあまり太陽光発電を導入することによって金銭的なメリットを得ようとする気持ちがそれほど強くない方が、それでも聞いてこられる質問でもあります。

太陽光発電システムはその名の通り、太陽光が太陽光パネルにあたることによって発電しますので、曇りや雨の日は発電量がぐっと落ちますし、夜は発電をしません。ですから太陽光発電システムだけで自分の家の電気を賄うことは不可能です。

夜も太陽光で発電した電気を使いたい場合は、太陽光発電システム自体には電気を貯める機能はありませんので、別に蓄電池を導入する必要があります。
それでも晴れた日であれば何とか可能ではありますが、曇りや雨の日は発電量が大幅に落ちますので、かろうじて日中の電気使用量は賄えたとしても夜の分まで発電することはできません。

それでもなるべく電力会社から電気を買いたくないという方は、太陽光発電の容量を大きくすることもそうですが、蓄電池の容量もとにかく大きくする必要があります。
晴れた日に、数日雨が続いても大丈夫なほどの蓄電ができていれば賄うことはできるからです。

電気代が月に1万円の仮定で、だいたい電気使用量が360kWhほどになります。1日あたりでは、12kWhです。
日中の電気使用量が3割、夜が7割と仮定すると、日中が3.6kWh、夜に8.4kWhとなります。

仮に晴天の次の日に3日雨や曇りでほとんど発電しない日が続いたとすると、4日で48kWhの電気が必要ですので、これだけの電気量を1日で発電する太陽光発電システムの容量は少なめにみて15kWです。住宅用の平均設置容量が約5kWですので、こんな容量が設置できる家はどれほどの豪邸でしょう。

さらに3日分の36kWhを貯めておける蓄電池となると、現在住宅用蓄電池では販売されていません。大型と言われるもので12kWhです。
もし12kWhの容量の蓄電池を3台連結して使用できたとしても、15kWの太陽光発電システムと36kWhの蓄電池で総額安く見積もって900万円~1,000万円かかります。

やはり現実的な話ではないと思います。

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