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【光の調整】ライティングエフェクト系プロンプト【Stable Diffusion】

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はじめに

StableDiffusionでイラストを生成する際、光のコントロールってなかなか難しいですよね。この記事では、レンズフレアを中心にライティングエフェクトに関するプロンプトについて、検証過程から残しました。ワードを入れる位置や強度の違いをみて、ぜひイラストにメリハリをつけてみてください。ちなみに今回ピックアップしてる用語をモリモリにすると、以下のような画像が出来上がります。さぁみんなで目指そうAIイラスト界の光の画家。

検証環境

OS:windows
GPU:rtx2070 8GB
SD:stable-diffusion-webui by AUTOMATIC1111
VAE:vae-ft-mse-840000-emapruned
CLIP:openai/clip-vit-large-patch14-336

利用モデルの概要

CounterFeit-V3.0 (CIVITAI / Hugging Face)
高品質なアニメやイラスト生成に特化したモデル。以前から背景描写が細かいことで人気の他、少ないプロンプトでも可愛い女の子とイラストが出せる。ライセンスについての記載は creativeml-openrail-m 表記のみ。(※記事作成時点)

基本設定

  • Sampling Method = Euler

  • Sampling Step =30

  • CFG Scale = 7

  • Size = 512*512

  • Seed = 1563870819

基本プロンプト

ここではオールマイティに需要なありそうな室内+人物の描写を前提に、通常だとレンズフレアの出なさそうな和風の室内イラストを採用します。ネガティブはなるべく最小限にしました。

//------Positive---------//
//Quality
absurdres, hires, very detailed, very artistic,  (1girl), 

//Situation
a girl is standing in front of numerous detailed (japanese_lamps:1.5) in the dark antique shop,

//Photographic Elements
portrait, f2.8, 50mm, {ここの間に入れていくよ}

//------Negative---------//
EasyNegativeV2, badhandv4 ,monochrome,(worst quality, low quality:1.4),

ライティングエフェクト検証ワード

Lens Flare(レンズフレア)

最初のテストなので、強調なし、素のプロンプトの結果を載せておきます。基本的にライティングエフェクトは強調しないと全然エフェクトかりません。レンズフレアの例ですと3番目の画像で塵のボケ、7番目の画像でランプに横線の光が入りましたが、弱いですし、打率も低いですね。

ではレンズフレアの強調を段階的に見てみましょう。

同ブロック

0~1.3に変化はないものの、1.5と2.0で大きな変化がありました。
1.3~2.0まで詳細に出してみたところ、1.4で部屋の雰囲気は多少残ったものの、ランタンの数が減り、1.5~1.8は夜景の街灯ような光源に変化した事がわかりました。また1.9では顔が大きく変わり、2.0では人物ではなくなりました。

同じブロック内のプロンプトの場合、イラストに影響が出にくく、具体的に使えそうなのは1.4程度ですね。個人的には、キラキラ度合が足りないですが、ちょっとしたエフェクトになりそうです。

別ブロック

1.5までは元イラストを踏襲してレンズフレアが発生。1.6はギリギリ背景の様相が残るが、1.7以降は完全に背景が変わり、1.9以降夜景が生成される。

ブロックを変えることで、背景を残しつつライトの強調ができました。「BREAK, (lens_flare:1.5) 」 が実際には使いやすそうな値ですね。光源をバーストさせたいときはこれを入れていきましょう。


Glint(輝き)

輝きや煌めくという意味の単語です。キラキラ✨✨✨したものが出ますが、具体的には人物の頭部のエッジやアイテムが明るくなり、小さい十字の光が入ります。対象の物体を輝かせる目的で使うのがよさそうです。こちらも1.2までは全然影響が出なかったので、1.3~2.0の段階で見てみます。

同ブロック

同ブロックだと残念ながら全然煌めいてる感じがしませんが、人物のエッジに強い光が当たっていたり、アイテムにきらびやかな艶感が出ているのが分かります。背景の影響が少ないものの、人物の髪や耳飾りに対する影響が大きいことが分かりました。

ブロック

1.7まで徐々にエッジが明るくなりますが、キラキラした光は出てきません。1.8以降で十字光が発生していますが、1.9より上だと服にも十字の模様が入り、耳飾りも煌びやかなオブジェクトになっていきました。

ブロックを変えることで、物体のエッジに強い光を当て、小さな十字光を加えることができました。「BREAK, (glint:1.8) 」 が実際には使いやすそうな値ですね。一方で、その単語の意味合いが広いため、服装や小物までもが煌びやかなデザインに代わってしまうようです。光のコントロールだけを目的にする場合、強調の度合いに注意が必要です。


Sparkle(きらめく)

こちらも十字光ですが、シャンパンのスパークリングなんかのイメージに近く、粒子状の細かくキラキラしたものを表します。

同ブロック

1.5までは十字光は出てこないものの、衣装に細かい粒子上のキラキラ装飾がでているのが分かります。1.6以降で光が出始めますが、髪飾りなども十字光の形になってきてますね。

ブロック

1.3からすでにキラキラしたものが出てきますが、同ブロックで発生していた着物の粒模様がなくなっています。うまくライティングエフェクトのみを適用で来ています。1.5以上だと髪飾りのデザインに影響が出ました。

ブロックを変えることで、小さな十字光を加えることができました。「BREAK, (sparkle:1.3) 」 が実際には使いやすそうな値ですね。ライティングとは別の使い方ですが、服装のブロックに混ぜることで、粒子状のキラキラ装飾を加えるという使い方も良さそうです。


Glitter(キラキラ輝く)

グリッターもsparkleに近いイメージのライティングですが、ギラギラしたような派手な光物のイメージが強いワードです。

同ブロック

1.3小さな十字光が発生していますね。そして服装にもsparkle同様粒子状の反射光が見えています。同じブロック内なので、光の追加に加えて、服装、背景すべてがギラギラしていきます。ある意味安定して強調されている感じがします。

別ブロック

1.3からすでに十字光が出てますね。1.4以降は服装も含めてどんどんギラギラしていき、1.7からはついに髪の毛まで金色になり始めました。

Glitterについてはブロックを買えても服装やキャラクター事態に影響が大きいので使いどころに注意しましょう。ゴージャスな感じを出したい場合はかなり使えると思います。


Glimmer(きらめく)

星が煌めくなどの意味で使われる単語ですが、同じ綴りのキャラクターが「シーラとプリンセス戦士」というアニメにいるようで、CFV3では、まずはそのキャラクターに寄っていく処理が目立ちます。一方で強調が高くなるとキャラの特徴に加えて、煌めき度合いが上がっていきます。

同ブロック

徐々に髪色が変わっていく。
完全に紫の女の子になる。

別ブロック

ブロックを変えてもその傾向は変わらず。

Glimmering

シーラとプリンセスのキャラを避けるために、状態を表すように変えて検証してみたところ、効果の出方が大きく変わりました。

同ブロックではキャラキャラの艶感が出始め、キラキラになります。背景はそのぶんうすぐらくなりました。
別ブロックでも傾向は同じですが、背景の変化が少ないように見えました。

Gleam(光り輝く)

光り輝く、輝きを放つといった意味合いで使われる単語です。明るく鮮やかな光の反射なので、ジュエリーやパールの輝きなんかで使われる単語っぽいですね。また感情のかすかな現れという意味でも使われ、その効果も出てきました。

同ブロックでは1.2までは適用してても、ライティングは全然変わらなかったのですが、実は表情に微妙な変化が起きています。
1.3以降ライティングの目立った変化がなかったものの、表情に感情が表れているのが分かります。人物と同じブロックの場合はこちらで処理される方が強そうです。

ブロックをまたいだ場合

1.2まで全然影響が出ません。
1.3以降で大きく変わりました。髪にパールのような艶と輝きが出始め、1.8以降は人物全体に広がります。また表情も徐々にニヤつく感じになってます。

キャラクターがいる場合、この単語は「感情のかすかな現れ」のような処理と、「パールのような輝き」というように二つの意味合いでイラストに影響する事が分かりました。強調の数値が低い場合はキャラの表情から変化が見て取れます。


Flash(閃光)

てっきりカメラのフラッシュのような、瞬間の強い光がでるかと思いましたが、そういった効果は得られず、雷のエフェクトが出てきました。

同ブロック

1.8以降で服が赤みがかっている。服だけ強い光を当てたかのような影響が出てるとみてよいのか判断が難状態。背景のランタンは爆発したようなマークに置き換わっており、これはflashの影響としてみてよさそう。

別ブロック

雷のエフェクト出てくる。

Radiance(光輝)

光輝、かなり明るい輝きや熱が光源から放たれている様子。ポジティブなエネルギーなどが人物から発せられる際にも使われるそうな。あとハイな状態を指す使われ方もするようです。

同ブロック

変化があまりないように見えますが、色味がかなり赤くダークで熱を帯びたようなイラストへと変化しています。光のイメージよりもエネルギーの放射のイメージが強く働いていそうな効き方です。

別ブロック

髪の毛が黄色くなり、電気のような頭飾りが出始めました。何のイメージからここになっているのかがちょっと読み取れません。


スタンダードなライティング調整

光の向きなどの一般的なライティングワードがどう反応するかを参考までに入れておきます。わずかにその用語通りの傾向に向かっていくものの、わかりやすく光が当たらなかったので、シードの影響が大きいかと思います。

順光(Frontlight)

元イラストが室内かつ逆光だったので、全然巡行にならず。
ブロックを変えてもダメ。何に聞いているのか分かった人いたら教えて。


逆光(Backlight)

元が逆光イラストだが、強調するとより人物が暗くなり、背景のライトが淡くなる。
傾向はブロックを変えても変わらず。

斜光(Sidelight)

ちゃんと横にあるランプからの光が差し込まれてますね。
ブロックをまたいだらなぜか髪色が大きく変わり、強調されるほど服装も銀色に….

拡散光(Diffuse light)

この単語で検索すると1つの電球から拡散する光のイメージがヒットしやすく、ほんのり薄暗い部屋が描写されるるようになっているのはそのためかと思われる。題材的に元のイラストからの変化が分かりにくい。

同ブロック
別ブロック

スポットライト1(spotlight)

このワード単体では舞台装置としてのスポットライトがイラスト中に表出して光をあてる方向に変化していきます。題材としてわかりにくかったですが、[a girl is standing under the soitlight:2.0]などで出してみるとわかりやすいと思います。

同ブロック
別ブロック

スポットライト2(spotlighting)

3D制作でスポットライトを指定する場合、日本語ではスポットライトですが、英語ではspotlightingという表記をよく見かけます。検証用プロンプトでは別ブロックで強度をかなり上げてやっと傾向が表れる程度でしたが、シンプルなプロンプトの場合は照明効果を得やす事が分かりました。

同ブロック
別ブロック
a girl is standing,(spotlighting:1.0)

スポットライト3(自然言語との組み合わせ)

Spotlightもspotlightingも、シチュエーション未指定か、スポットライトが自然に当たるシチュエーションと組み合わせないと効きにくい事がわかりました。そこでスポットライト効果が見られるシチュエーション3パターンを自然言語で説明してみたいと思います。うまく活用いただければと思います。

基本プロンプト
a woman standing in the dark with a light shining on her and a spotlight behind her head, spotlight,


舞台上でのスポットライト
「a person standing on a stage with a light shining down on them and a person standing on the stage,」

ちなみにspotlightの強度をあげても、照明機材が増えるだけです。

教会に差し込む光
「a girl is standing on the stage with a light shining down on her and the girl standing on the stage alone in the dark church, BREAK,(God_rays:1.5)」

薄明光線を組み合わせることで打率を上げられます。

その他ライティングワード

木漏れ日(Dappled_Light)

外部のイラストと合わせれば、樹木からいい感じに光がこぼれてくるが、室内のイラストに充てると、人物に木漏れ日のような模様として浮き上がったり、壁に影絵が現れたりする。

同ブロック


別ブロック


薄明光線1(Crepuscular_Rays)

雲の切れ間や端から太陽光がこぼれてくる状況を表す言葉で、「天使のはしご」や「天使の階段」とも呼ばれている。外部のイラストで雲と合わせればよいものが出ると思うが、室内のイラストに無理やりあてると、窓から差し込む光として処理されるようだ。

同ブロック
別ブロック


薄明光線2(God_rays)

薄明光線を別の方法で表した場合、crepuscular raysよりも光の差し方が強く神々しく見えるなと個人的には思います。

同ブロック
別ブロック

太陽光線1(sunbeam)

薄明光線や木漏れ日ふくめ降り注ぐ太陽光線全般のイメージの単語です。同名の車もありますが、このモデルでは一旦太陽光として描かれます。ブロックを分ければ顕著ですが、背景に窓がついて外光が入るようになってますね。強度を2.0以上にあげると何か太陽神みたいな装飾になるのが面白いですね。

同ブロック
別ブロック

太陽光線2(Sun_rays)

1同様に太陽光線を表す単語で、1.6程度まではその傾向で強調されていきます。が、強度を1.8以上にするとヒマワリのような形のアイテムとともに画像がかなりゴージャスに変化します。

同ブロック
別ブロック

太陽光線3 (Sun-pieced)

これも雲間や森に差し込む太陽光のイメージですが、同ブロックではまったく発生しませんでした。背景アイテムに大きな変化が出ますね。別ブロックではしっかりと光が差し込みましたが、強度をあげると太陽モチーフのアイテムが出現し構図も大きく変わります。

同ブロック
別ブロック

サンバースト(sunburst)

太陽光が360度広がる様子を表す単語ですが、それをモチーフにしたイラストデザインなんかをよく見ると思います。背景に変化が発生し、その後キャラクターの小物にデザインが反映されますが、太陽光が入るという効果は出ませんでした。一方でサンバーストをモチーフにしたデザインを反映するという意味では使いやすいと思います。(例えば女神の髪飾りや背景飾りの装飾をコントロールするなど)

同ブロック
別ブロック

光の束(light_Shafts)

一直線に差し込むような光のイメージですが、このモデルではそう処理されないようです。shaft(シャフト)のイメージがそのまま描かれているように見えます。

同ブロック
別ブロック

暗闇に薄く浮かび上がる

1girl,Faintly emerge from the darkness
背景指定などなく、この用語ででキャラを詰めていくと、暗闇に浮かび上がったり、一部だけ光を当てたような表現を得ることができます。こちらも一単語でライトティングをコントロールすべがなかったので、自然言語でのカバーとなります。

終わりに

光に関する様々な用語を強度やブロックの違いとともに検証してみました。もちろんモデルによって学習の方法が異なるので、効き方が異なる場合はあると思いますが、CounterFeitのようなベースモデルの傾向をつかむと、応用が利かせやすいと思いますので、ぜひ挑戦してみてください。

光と合わせてイラストの雰囲気づくりに最適な、煙のプロンプトを検証してみましたので、よかったらこちらも見てみてください。

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