マガジンのカバー画像

古泉一樹の夢小説

7
答えはいつも私の胸に… 涼宮ハルヒシリーズに登場する古泉一樹の夢小説です。 主人公の名前は「苗字なまえ」です。 普通じゃないのが当然なら 答える私は何ができる 普通でも普通じ…
運営しているクリエイター

2021年5月の記事一覧

異世界人来たれり#2

 長門有希の部屋から出た後、なまえと古泉はしばらく無言だった。
 懸念事項がなまえではなく古泉であることに、古泉本人は非常に不満があるらしい。眉間に皺が寄っている。
数十分の空白の後、なまえはあることを思い出す。
 「古泉、くんは学生だったのか。」
 「今更ですか。」
 古泉が学生服ではなかったため気付くのが遅れてしまったのだ。
というか、成人女性を部屋に連れ込むような男を学生だと思うはずもないの

もっとみる

異世界人来たれり#1

 「よく眠れましたでしょうか。」
 開いた扉から青年が出てくる。なかなかに顔が良く、よくもわたしのような女(しかも酔っ払い)を家に連れ込んだものだと感心した。最早イケメンにはどれも同じに見えるのかもな。
 それにしても、幾分か若すぎるような気がする。わたしと同年代と言えばそう見えなくもないが、未成年のようにも見える。
 「すみません、泥酔していてなんにも覚えていなくて。」
 「気にしないでください

もっとみる

プロローグ

 平穏というものは突然になくなるものだ。まあわたしに元から平穏があったかと言えば、答えはNOかもしれない。わたしの四半世紀の人生は辛く険しいものだったかもしれないし、そうではなかったかもしれない。
わからないのだ。
 中流階級以下の家庭に生まれ育ったわたしは、もうそんなことを嘆く価値さえ無い。
 幼い頃から夢を見ていた。いつか不思議な力を授かり未来や過去へ飛んだり魔法少女や美少女戦士になって世界を

もっとみる