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記憶の記録 脇道4

実家から高校の卒業アルバムが出てきた。
最近「記憶の記録」で高校時代を振り返っていたので、妙な縁を感じてしまった。

普段の生活の中で関わりのあるものが連想ゲームのように見つかっていくのは面白い。
先日の丹波山村を取り上げていたテレビ番組を見つけた時も、ちょうど丹波山村に住んでいた時期を振り返っていた。
それらの情報が視界に入った時に、特に意識していなくとも気付くのかもしれない。

アルバムを開くと懐かしい顔が並んでいた。
普通科や各専門の教諭陣、講師、事務方、調理員さん、他科の学生たち。
定時制全体の人数が少ないこともあり、科に関わらず、大体の人間は顔見知りであったし、給食室で他科の教諭から声を掛けてもらったりすることもよくあった。
全日制より、生徒に対する教諭の数が多いので、”普通”より目を掛けてもらえたように思う。
給食のおばちゃんたちは元気で、なんとなく昭和のお母さん感があった。やんちゃな子にも臆せず接していたし、そんなおばちゃんたちに悪態をつくような生徒は記憶にない。食べるために必要ならお行儀よくもなる。
寄せ書き用の白紙ページは白紙のままだったが、それも”らしく”ていい。

当時の私の写真を見つけると爆笑してしまった。当然ながら肌は綺麗だったが、今より10kgほど太っていたのもあって、なんとも”垢抜けない田舎の子”感がすごい。
約15年も前だしそんなものだろうとは思うが、今の私のほうが好きだなと思った。

今は精神的に安定しているし、幸せだと思うことが増えた。
だからこそ、過去を振り返るというストレスがかかることにも向き合えるようになった。
そんな今だから、アルバムを開くことができたのだと思う。

唯一惜しいと思うのは、4年生の時の教諭陣しか写真に収まっていないことだ。
1年生の時の担任や、3年生の時に定年で退職したおじいちゃん先生がいないのが寂しい。
こんなことなら写真を撮っておけばよかったな、と思っても後の祭りだ。

これからは写真はなるべく撮ろう、と改めて思った。
ちなみに、自分を撮られるのは大嫌いなのでそれは全力で回避していく。


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