見出し画像

絵を仕事にする1

仕事の定義は色々あると思うが、ここでは金銭による報酬が発生するものを仕事と呼ぶことにする。

絵を仕事にしようと考えたきっかけは、副業をしたいと思ったことだった。
本業は、精神が参らないか、続けられるか、創作活動と両立できるか、最低限の生活が送れるか、といった点で選んだ。
おかげで時間は確保できたが、収入はギリギリだ。恥ずかしながら貯金もゼロ。なにかあったら一巻の終わりである。
となると、少しでもいいから副業での収入が欲しいと思うようになった。

はじめ、私は絵を仕事にしたくなかった。
納期までに制作”しなければならない”という「義務」になることにマイナスのイメージを持っていた。
義務はプレッシャーになるし、あまり自由に描けないと絵を描くこと自体が嫌いになってしまうのではないかという不安もあった。
私から絵を取ったら何も残らないのだ。だからそれを失う可能性があることが怖かった。

では他になにかあるのかと考えてみる。
文章を書くことは嫌いではないのでライターの仕事を見てみた。しかし私の浅い知識ではすぐには書けないし、都度調べれば時間も大幅に取られるし、まずもって興味を持てないことは目が滑りまくるので無理があった。
せどりやアフィリエイトなど副業として言われているものはひと通り検討したが、どれも”続かない自信”しか無かった。
本業はアルバイトでの雇用なので、いわゆる掛け持ちバイトもできることはできる。しかし、せっかく確保した時間をまた切り売りしては意味が無いし、創作活動に支障が出る。
まずは色々とやってみるべき、というのはごもっともなのだが、その労力を思うと踏み出す勇気は無かった。外に出ることで、また何かのきっかけが生まれ鬱状態になるかもしれないという恐怖もあった。そんなの絶対に嫌だ。

となると、当時の自分にできそうなのは、やはりイラストレーターだった。絵を”仕事にするしか”無かったのだ。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?