今年の5月で鬼籍に入って10年経つサリンジャーの事を思って書いた手紙
サリンジャーが鬼籍に入ってそろそろ10年が経つんだけど、なんとなく手紙が書きたくなってついつい悪ふざけをしてしまったんだ。
でもこれを読んで偉大なミュージシャンを射殺なんてしないでくれよな。
やぁ、マイディア。
良い天気だね。
占いによると
今週はハッピーウィークな双子座だけど、変温動物寄りの俺は、もう少し気温が上がってくれないと、活闊な活動が出来なくて困るよ。
世の中は立春って猫も杓子もモゾモゾしてるようにテレビのニュースは伝えてるけど、世界の中心がTokyoだとでも思ってるのかね?
まったくイヤんなっちゃうよ。
まぁ宮城の仙台じゃないことは隣に住んでる佐藤さんとこの一番下の娘さんだって知ってるだろうけどもさ。
何て言うかTokyoってとこは薄っぺらい感じがするんだよね、薄っぺらいかんじがさ。
でも見栄えだけはそこそこイイからみんな騙されちゃう。
またさ、その薄っぺらい二枚目っていうのがさ、みんな安心しちゃうのか、それこそ大人気でさ、俺なんかバカじゃない?って思うんだけどさ、こぞってその薄っぺらい二枚目の言葉に耳を傾けちゃうんだよ。
そりゃさ重厚な或いは秀明な二枚目は近寄りがたい感じがあったり、なんだか面倒くさい感じがあるから仕方がないにしてもさ、もうちょっと自分自身で考えてさ、その二枚目の誘いに少し気を持たせるくらいの周到さがあってもいいような気がするんだよね、俺はさ。
そしたらTokyoだって
ん?なんだかコイツは今まで通りにはいかないぞ、少しアプローチを変えてみるか。って薄っぺらい自分を振り返るかもしれないじゃない?
俺はさ、ヤツは、なんかサッと出会ってパッと見る感じにはさ、そこそこオシャレでウィットがあるヤツ!じゃないか?
なんて思うんだけどさ、5分も話せばさ、コイツの家の洗面台の鏡の裏のスツールに入ってる髭剃りは多分汚れてんだろうなぁ。
なんて思っちゃうんだよ。
いくら二枚目でもさ、使った髭剃りを洗わないでしまっちゃうようなさ、無神経さというか、怠惰さっていうのかね?
そんな感じの二枚目は俺は認めないんだ。
まぁアッチにとってみちゃだから何?ってとこだろうけども。
ふぅ、なんだか喋り過ぎちゃったな。
なんつうかさ、これは決してサリンジャーのオマージュなんかじゃ無いんだぜ。
どちらかといえば訳者の野崎かな、そういや村上も訳したね、どうなんだろ?読んでみようかな。
あぁそうだ大事な要件を伝えなくちゃ。
あのさ、あのね、(金)の夜なんだけどさ、キミん家に行ってもいいかな?
又さこの前みたいな時間になっちゃうかもしれないんだけどどうかな?
イイよって言ってくれたら、スゴい嬉しいなぁ、嬉しいと思うよ。
そしたら何回かの優しいキスと何回かの切ないキスと何回かのイジワルなキスを何回でも出来るんじゃないかって考えてるんだ。
どうだろ?そんなの素敵じゃない?
でもさキミの都合が悪ければまたにする。
何回かの何回は何回か先の話になっちゃうかもね。
それでも俺は何回だって、行ってもいいかい?って聞くんだろうけどさ。
あはは、俺が喋ってると切りが無いから返事をまつよ。
返事を待つからね。
またね、マイディア。
ん?
俺?
俺はホールデンなんかじゃないよ。
だから、今、俺は何をやってるのか?
なんて、
デビットカパーフィールド式の質問なんかしちゃダメだよ(笑)
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