COVID-19の収束について

2020年5月4日、4月に発令された緊急事態宣言が延長された。本記事では世界を揺るがしているCOVID-19の収束について素人の予想を書いてみる。
ご存知の通りこのウィルスはヒトからヒトへの感染力が強く、飛沫感染や接触感染によって人の体内に入り込む。(現在の状況から空気感染は少ないと予想する)そして厄介なのは、感染者の多くが無症状者であり、感染してから発症するまで1-2週間の時間があるという特徴である。これにより本人が無自覚で感染が広がってしまい、感染が確認してからでは拡大を防ぐことができない状態になってしまうのである。
現在、世界でこの問題に最もうまく対処したのは台湾だろう。台湾は発生源である中国本土と多くの人的交流がありながらも、徹底した入国制限と防疫対策によって感染者をほぼ抑えることに成功した。結果論ではあるが、日本も島国なのでこのような対応をとっていれば感染者数をかなり抑えることができただろう。(但し国土や人口の違い、五輪延期判断、WHOの情報遅れもあり現実的には難しかったと思う)
そして本題の収束についてだが、日本国内において新規感染者(経路不明)がゼロにならない限り収束と言えないだろう。(但し緊急事態宣言は一定のタイミングで解除される)地域内で新規感染者が出なくなっても、1人でも感染者が域外から移動して地元の人間に移してしまえばあっという間に広がってしまう。都道府県間の移動を規制する、もしくは隔離するというのは現実的でないため、すべての地域を合わせて感染者を抑えなければならない。
更に厄介なのが海外からの入国者である。航空網というのは乗り継ぎもあり全世界と繋がっているため、特定の国からの便だけを運休したり乗客を隔離しても意味がない。なので入国する船と飛行機の全てを対象にしなければならないのだが、そこまでの対応をすることは日本ではもはやリソースに限界があり不可能だろう。
以上より、個人的にはこのウィルスを完全に収束させることは不可能であると思う。更にいえば、日本に限らず他国においても人間の入出国がある限り完全収束は難しいだろうと思う。
なので、このCOVID-19は季節性のインフルエンザのように少しずつ変異して毎年流行が起こることが予想される。ある程度の感染者や死者が出てしまうのは致し方なく、発症後の治療法や予防接種ワクチンの研究を進めることで対処するしかないだろう。幸いにも日本はBCG予防接種や衛生概念の意識が普及しているため、爆発的な増加と医療崩壊さえ起こらなければ甚大な被害は受けないと思われる。

アフターコロナでありウィズコロナになる今後の日本社会は、これを機に変化が一気に進むだろう。ちょうど今日、専門家より「新たな生活様式」の提言が発表されたが、程度の差はあるにせよこのスタイルが人々の生活の基本となっていくことは間違いない。業種によっては中小企業を中心に淘汰が進むだろうが、これも時代の変化だとポジティブに受け入れて、個人や企業で可能な限りの対応をしていくべきなのだろう。

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