歌う身体を知ってみよう ~序~

序というか、前置き


この記事について軽く紹介すると、パリの私立音楽院に通ってるしがない歌い手が、ある日、楽譜屋や楽器屋の立ち並ぶ通りで学術書専門店に入り、ヴォーカルテクニックのコーナーでとある本に出会ったのが始まりだ。


「Anatomie pour la voix (声のための解剖学)」と題された Blandine Germain 氏の著作はパラパラ捲っただけで、語学下手な、ただ身体と歌という事に興味のある学生が何も考えずに購入する程の良著で、「声のための骨格」、「声のための胴体」、「喉頭の構造」、「共鳴腔の構造」という四章に分かれて、骨、筋肉の構造とどう動くのかが分かりやすい図と、比較的平易で読みやすいフランス語で書かれている。


いつかちゃんと日本語版読みたいと思いながら、このコロナ禍でぽっかりと出来た時間で半分過ぎまでなんとか読み進めて、これは何処かでここで得た知識をざっくり纏めておかないと忘れてしまうなと思った事と、どうせ纏めるならネットの片隅にでも置いといて、誰かの参考になってくれたら、モチベーション維持にいいかなと思った次第だ。


この記事はその本を翻訳したものというよりは、その為に作った自分用ノートを公開するみたいな形にしようと思う。つまりは訳するにあたってあっちこっちのサイトを巡り、筋肉の訳がどうなっているのかなどを参考にしたのだが、そこで乗せられていて、本になかった事や、自分なりの解釈をしてるうちに思った事などを混ぜ混んだものとなる。
自分が歌いながら成程と思った感覚や、運動方法なども一緒に纏めていくし、日本語のサイトに関しては随時一緒に乗せようと思う。


歌う事というのは、感覚と本当に身体にさせないといけない動きが食い違う事が多い運動だなと個人的には思っていたが、この数ヶ月、感覚頼りで響きの良くない場所であったり、オンラインという馴れない場でのレッスンで困惑したりで、身体に立ち返らないとなんともならない状態が生まれた人もいるかもしれない。
勿論、身体付きや筋肉の付き方、感じ方は癖や歩き方、言葉色んな事で人それぞれだ。あくまでこういう動きをするというモデル化されたものを眺める事にはなるのだが、それがちょっとした地図みたいになってくれたら幸いである。


本編はこちら


#歌う身体を知ってみよう

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