0124「高校サッカーの苦い思い出」

今日 Twitter である呟きを拝見した。
高校時代にサッカーをするのが少し嫌いになってしまったという内容。そしてそれに対するリプライでは現役の高校生と思われる方が同じような状態にいると告白されている。

私も高校時代までサッカーをしていた。高校時代は学校のサッカー部に所属していたが、その時代のことを考えると実は後悔していることが多くある。
幸い私はチームや指導者、チームメイトに対してネガティブな感情はない。ただサッカーが少しつまらなかったし、その頃の自分自身がすごく残念なのだ。

なぜサッカー部?

今思えば当時の自分はただサッカーがしたくて部活に所属していた。つまり選手権に出たい、とか高体連で少しでも上のカテゴリーの大会まで進みたい、とかいう目標はなかった。
そういう訳で、実はサッカーをする場所がサッカー部である必要はなかったのだ。確かに当時の境遇では、サッカーをしたいと思ったときに最も単純に思いつくのがサッカー部に入ることだったのは確かだが、他の選択肢ももっと考えるべきだった。学校近くの中島体育センター(公営の体育館)では当時から個サルが開催されていたし、インターネットで調べれば社会人の参加するサークルのようなチームも見つけることができただろう。
しかし高校生がサッカーをするなら部活、という思い込みや同級生との関係値構築など本筋の「ただサッカーをしたい」という軸に気づかないままサッカー部を選んでいた。
※ 結果的に私はサッカー部に入ってよかったと思っている。それは地元を離れた今でも様々な分野で活躍する同期と繋がりを持てているからだ。

目標の大切さ

私が最も後悔しているのは上記の通り、目標もないのにサッカー部に入部し、入部した後も目標を設定しなかったことだ。ここでいう目標とはチームの目標と個人の目標の両方が含まれる。

まず、チームの目標が定まっていなかった。もちろん皆、表面上は勝ちたいと思っていたはずだが、具体的に何を達成したい、ということは明確になっていなかったし、議論にもならなかった。主な原因は二つある。一つは、おそらく誰も自分たちの立ち位置が分かっていなかったこと。もう一つは、個人のチームに対するモチベーションのすり合わせができなかったことだ。
この二つは独立した問題ではなく、鶏と卵のように相互に絡み合っている。

自分たちの立ち位置が分かっていなかった
これは自分たちが何を目指して良いか分からなかったということだ。自分たちの実力が市内でどのくらいの位置にあるのか、例えば全道大会に出るためには何が課題でそれを解決するのにおよそどれほどの時間と労力がいるのか見えていなかった。

個人のチームに対するモチベーションのすり合わせができなかった
これはチームメイト個々人がそれぞれどの程度チームにコミットする覚悟があるのかすり合わせができていなかったということだ。特に私が通った高校はそれなりに進学校であったため、高校生活全てを部活に捧ぐ、という雰囲気はなかった。

今もし私が高校時代に戻れるなら、まずはチームとして何を目指すのか、とことん皆で話し合うだろう。そしてそれを達成するために何をすべきか徹底的に調べる。それを既に達成している高校に話を聞きにいくかもしれない。ある程度課題の規模が見えたらまたチームメイトと話して目標を設定し直したり、時間の使い方のすり合わせをするかもしれない。
そこまでできればまずチームの目指すべき姿が見えてくるだろう。どのような戦い方がベストなのか、その戦い方を身につけるためにどのようなスキルが必要なのか。誰がどのポジションを担当するのかなど、目標が明確になって初めてチームの戦略が見えてくる。そうすれば各々が個人で解決すべき課題やコミットの仕方も明確になってくるはずだ。ここまで来るともはや監督の仕事だが、それを私(や他の選手)が求めるようなこともなかった。
※ 余談だが、このようなプロセスを経なかった当時のチームはやはり、練習ではポゼッションを目指し、試合前のブリーフィングではとにかく前線のスペースに蹴り込むことが指示されるなど、一貫性を見なかった。

なぜできなかったか

こんなに後悔しているならなぜ当時の自分はそれをできなかったのだろう。
まずこの問題に気づいていなかったということがある。「ただサッカーをしたい」というだけでチームに参加し、それが達成されてしまった。しかし明確な目標のないサッカーはだいぶ味気なかった。
さらに当時はさまざまな人間関係があったのだろう。先輩後輩の関係や監督(普段は教員)との関係。ただ、出しゃばって仕切る勇気もそこに責任をとる自信も、皆を巻き込むモチベーションも私には全て欠如していた。

今回このように振り返ってみて、やっぱり後悔はなくならないし、当時の自分の残念さが見えて決して気持ちの良いものではないが、今後同じような後悔はしないで済むと思う。実際、大学時代はサッカーではなかったが、スポーツのチームに所属し、高校時代よりうまくやれたと思う。失敗もすごく多かったが後悔はほとんどない。
もし万が一この日記を若い世代の方が読んで何かプラスになったらなお嬉しい。

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