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0204「都倉選手が抜けた穴」

2019年も1月が終わってそろそろ許される気がしたので書いてみる。何を書くかというと都倉選手についてだ。私は未来を悲観的に考えておけば多少辛いことが起きても想定通りカバーできると考えるという逆説的な楽観主義者だ。なので今日は都倉選手が抜けた今シーズンのコンサドーレの不安材料について多少過剰に書いてみる。

その前にまず都倉という文字を見ただけで発狂しそうになっている方がいたら落ち着いてもらいたい。彼が抜けたのは彼にとってC大阪の方がコンサドーレより魅力的なクラブだっただけであって彼が悪いわけではない。都倉選手はコンサドーレのJ1に昇格と史上初めての2年連続残留の大きな功労者であることは変わりがない。(以下各選手の敬称略)

昨シーズンのチーム得点王

都倉はまず昨シーズンのチーム得点王だ。チームで最も得点を決めていた選手が抜けたのだからその穴は不安材料と言って良いだろう。昨シーズンはチャナティップが積極的にゴールを狙うようになったことで得点を伸ばしたが、ジェイは離脱が目立ったことで(PKも何度か外し)得点が伸びず、三好も初ゴールまでが長かった。新加入の鈴木武蔵、アンデルソン・ロペスはJ1での二桁得点経験があるもののどちらも単発で、今シーズン得点を量産できる保証はない。

控えの難しさ

ただシーズン通して見積れる得点が減ったということが問題なのではない。都倉選手が凄かったのは控えでも結果を残し続けたことだ。そんなのプロなんだから当たり前だと一瞬思うかも知れないが、本当にそうだろうか。控えということは自分がいつ試合に出るか分からない、どんな状況で出ることになるかも分からない、もしかしたら出ないかもしれない、ということだ。安定して先発する選手とは、試合に入るまでに考えなければいけないことの量が違う。さらに試合に出られるかどうか分からないということは自分が行なっている練習の成果を発揮する場が与えられるかどうか分からないということでもある。試験を受けられるか分からない状態で真剣に試験勉強ができるだろうか?私にはできない。

そんな状況で都倉選手はチームの練習はもちろん個人的に陸上選手から指導を受けるなどして練習に励み、実際に結果を残してきた。このように控えの状況で結果を出し続けられる選手がいることはチームにとってとてつもないアドバンテージだ。それが昨シーズンのコンサドーレ躍進を支えたことは疑いの余地がないだろう。

今シーズン積極的な補強で特に前線やサイド、中盤にかけてポジション争いが激化している。先発で試合に出られる人数は限られているので当然控えに回る選手が出てくる。そのときその選手たちは都倉と同じような準備ができるのだろうか。(めっちゃ失礼だけど菅くんとか大丈夫だろうか。)

スケープゴート的役割

言わずもがな都倉はコンサドーレの顔的存在だった。SNSを駆使して発信をし、メディアに出演し、ピッチに立てば相手の怒りを買い、お立ち台で強気の発言をし、、彼が注目を集めたシーンをあげるとキリがないほどに彼はコンサドーレの顔だった。間違いなくチームに必要な役割だ。

そして同時に盾でもあった。目立つということは同時に批判の対象になるということでもある。どんなに誠実ぶっている人でも全てを見せれば見せるほど、人である以上必ずボロが出る。都倉はたまにボロも出てしまっていたが、そのおかげで他の選手がボロが出るほど前に出なければいけない状態は作られなかった。ピッチ上でも実は深井なんかはラフなプレーもあったが都倉がピッチ上で残した印象ほど強く残っていないのではないか。だいたいピッチ上の揉め事は都倉、みたいなイメージがある人も多いはずで、これも他の選手は助かっていたはずだ。

さて、ここまで不安材料をつらつら書いてみた。改めて都倉選手に昨シーズンまでの感謝を述べたいとともに、さらに若返った今年のチームがこの不安をどこまで吹き飛ばしてくれるか楽しみだ。

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