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約10年ぶりに東方をプレイした感想とか

かつての東方の思い出

2000年代後半~2010年代前半、当時ニコニコ動画等のインターネットでは東方コンテンツが大流行していました。

当時小学生だった自分もニコニコ動画で東方コンテンツに触れ、特に楽曲の格好良さに惹かれた思い出があります。

多分これは小中学生あるあるだと思うんですが、オタクコンテンツに触れ始める最初の一歩は結構抵抗があるというか、何とも言えない背徳感を感じがちだと思うんですが、東方はそんな後ろめたさを越える魅力的な楽曲やキャラクターと、何より当時の界隈の熱気に背中を押されたなぁと今ふと思い返して感じています。

自分は昔から(というか昔は特に)原作を知らずに二次創作を楽しむというのが出来ない性分で、原作の存在を知ってからは東方アレンジよりもまず先に原曲を優先して聴こうとしていたり、原曲も原曲だけ聞くのではなく実機のゲームプレイの中で聴きたいという気持ちが強かったのを覚えています。

(たぶん原理主義者とかではないのだけど、そもそも原作を知らないと二次創作の原作ネタも楽しめないと思っていたし、先に二次創作で変な先入観を持ってから原作を遊ぶのが感覚的に嫌だった。あとやっぱり原曲格好いいし、とりあえずそこにお金を出したかった。)

そういう訳で小学生高学年頃、東方原作を何作か買ってはみたものの当時は難易度easyすらクリア出来ず、それから中学生くらいまでちょくちょく触っては辞めを繰り返し、結局永夜抄のオプションで初期残機を増やしたeasyでなんとかextraを解禁できたくらいでnormalは一作もクリア出来ずに辞めてしまった。

前述の通り当時の自分は原作を自分の中で消化しない限りそこから派生したコンテンツも楽しむ気になれないタイプの人間だったので、東方原作がクリア出来ない以上それから今に至るまで東方コンテンツに触れることもほぼなくなってしまいました。

だいたい10年ぶりに東方をやる

5月末、自分が運営してるイベントでも色々お世話になってる東方のオタクであるてんろーさん(@ten_loooow)に東方雑談配信の誘いを受けました。
丁度最近配信周りをよく触っていることもあって配信の練習はしたかったのでそのまま快諾。

個人的に東方はいつかリベンジしたいという気持ちも強かったので並走会をこちらから提案。
折角10年越しに遊ぶ以上、この機会にノーマルクリアを目指してプレイすることを決意しました。

永夜抄攻略日記

6/2 永夜抄 Normal挑戦

案の定normalはクリア失敗

ただ闇雲に実戦を重ねるのではなく、トレーニングモードで自分なりにゲームの細かい部分を研究することこそが勝利への一番の近道であり、攻略の面白い部分だということをポッ拳で強く学んだ自分は、とりあえずスペルプラクティスモードで対処に困ったスペルカードを一つずつ練習することに。

6/6 Normalクリア

この数日間、主に4~6面のスペルカードをスペルプラクティスで対策を進めていました。

特に蓬莱の弾の枝はボムでダメージが与えられない分ある程度の練習が必須のスペルで、初めて辿り着いたときは2機2ボムくらいあった残機が全て消し飛んだこともあり、スペルプラクティスで0~1ボムで安定して抜けられるよう200回以上練習しました。

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6/9 Extra クリア

スペルプラクティスを活用することで10年前クリアできなかったnormalが思いの外すぐにクリア出来たことに手応えを感じ、同じやり方をextraでも実践。

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extra以降の攻略は様々な攻略サイトやクリア動画を躊躇なく参考にしていたが、実際に自分で動かしてステージの理解度を高めることで初めて上手いプレイヤーの行動意図が分かることも多く、クリア動画や攻略サイトといった"答え"をガン見して攻略しているのにゲームプレイの度に自分の中で細かい発見と改善点が見つかっていき、動画を見て得られる情報量もどんどん増えていく感覚は非常に楽しかったです。

6/14 Hard クリア

スぺプラを使うことでnormal、extraと続いてクリア出来たことに手応えを感じ、その流れでhardにも挑戦。

hardからは道中のパターン構築も重要になってきて、雑魚敵1匹でも対応を間違えるとボムを使わないと詰みレベルの状況に追いやられることもザラになってくる。

特に練習で苦労したスペルカードは蓬莱の玉の枝(hard)
これまたボムでダメージが与えられない分ある程度の練習が必須のスペルなんですが、スペルプラクティスで300回以上やってようやく取得。(自分が取得している"永夜抄のスペルでは"これが一番挑戦回数が多い)
今思えば300程度なんてことのない数字ですが、当時はこれだけでも凄く大変に感じていたんだよなぁ…

(苦労した割に通しプレイでは初手から動きをミスり、パターンが崩れ、結局泣きながらボムを連打して突破した。)

6/22 Lunatic クリア

もうここまで来たら挑むしかない。これまでのやり方を続けていけばいつかはLunaticもクリア出来るという手応えもあったものの、クリアの為に練習しなければならないことはどんどん増えていることも感じていました。

lunaticではhard以上に道中の精確なパターン化が必須になり、スペルプラクティスよりも道中通してのプラクティスモードでの練習がメインに。

2面,3面,4面のパターン構築はかなり力を入れました。
下の画像のやつはスペルプラクティスの数も含まれているので正確な数は分かりませんが、多分少なくとも3面道中だけで300回はやってたんじゃないかな…

ゲームあるあるですが、高望みした目標を掲げてそこに辿り着くことばかり考えてしまうと理想と自分の実力のギャップに苦しみかねないので、一旦通しでクリアを目指すことは忘れ、細かい部分を詰めていくことに面白さを見出せると精神衛生上良いですね。

永夜抄では敵が出す使い魔を無視して敵本体を直接倒すことで、残った使い魔が爆散し周辺の弾幕を一気に消すことが出来たり、逆に使い魔を早々に排除することで吐いてくる弾幕の量を大幅に減らすことが出来たりする為、どの状況でどう使い魔を処理していくのかが非常に重要になってきます。

lunaticでは特にそれが顕著で、パターンを組み、練習を重ねるほどに永夜抄のゲームシステムへの理解度が増していく感覚はとても面白く、永夜抄の集大成を感じられる攻略だったと思います。

紺珠伝攻略日記

10年前は一生挑むことすらないと思っていた東方難易度Lunaticを思いの外短期間でクリア出来たことで調子に乗り、次に歴代でも難しいとの噂の紺珠伝に手を出すことにしました。

正直、今の自分だったら諦めなければいつかはなんでもクリア出来る自信すらありました。愚かだ

紺珠伝

東方に詳しいてんろーさんも行けるって言ってたし大丈夫でしょ!

6/23 紺珠伝Normal フラッシュアンドストライプで詰む

地獄を見た。これまで挑んできた弾幕の比じゃない難易度。
これでまだ…難易度normalの…5面……

紺珠伝の難所はノーマルでも挑戦回数が3桁になることもザラという噂だけは聞いていましたが、とはいえ永夜抄では沢山のスペカを100回以上練習していたし、今更挑戦回数3桁台なんて大した数字ではないと正直高をくくっていました。
まさか挑戦回数が1000回を越えてもクリア出来ないとは…

1日目はその日の21時半から朝の4時近くまでやっていたのでコンディションが最悪だったのもあるとはいえ、それ抜きにしてもあまりに難しすぎる。

ボムはカンストしない程度にたまに使うくらいだったので潤沢にあったのだが、紺珠伝のゲームシステムと永夜抄ルナティッククリアをしたプライドが俺を狂わせた。あまりの難易度に一層ムキになりこれ以降ノーボム攻略を心に誓う。

永夜抄におけるボムは通しプレイの安定感を上げる為に使うものであり、
突破できるかもしれない場面であっても躊躇なく決めボムをするべきゲームでした。

安定どころかクリアすら遠い難所なんて本来なら真っ先にボムで飛ばすべき箇所。しかし紺珠伝の完全無欠モードはいくら死んでもいくらでもやり直せるので通しプレイの安定は重要ではなく、100回やっても1回クリア出来ればそれで全く問題がない。

クリアできるまでずっと挑戦し続けてもいいという事は逆に言えば、紺珠伝完全無欠におけるボムとは、安定重視という大義名分を失った難所に対する純粋な白旗宣言になってしまうのだ。

永夜抄は攻略のやり込みでなんとかなる部分の多いゲームだっただけで、
いくらルナティックを1作品クリア出来たとはいえ、結局、素の地力はやり込み歴1か月未満のものでしかない。

高い操作精度で自機を素早く動かし続けなければならない未知の体験に自分の地力の無さを痛感させられることになった。

しかし挑戦しないことには不足している地力を上げることも出来ない。
自分に不足している部分が明確で、そこがクリアに大きく関わるのならそこを詰めなければならない訳で………

もはやこれは到底今の実力に見合った難易度の弾幕ではないと分かりきっていても挑戦し続けるしかなかった。本当に辛い。辛すぎてなんかもうむしろ逆に面白くなってきた。



紺珠伝おもしれ~~~~~~~~~~~~~~~~!!!!!!!!!!!



獄符「フラッシュアンドストライプ」 1/1490 

6/24 紺珠伝Normal ピュアリーバレットヘルで詰む

フラッシュアンドストライプが高い操作精度を要求されるのに対し、こっちは弾幕の高い認識力と対応力を要求される。

とにかく避け続けるために認識しなければならない弾の数も種類も多すぎる。
見る弾を絞ればすぐに意識外からの弾に当たって死ぬし、範囲を広く取ろうとしても脳が弾幕を処理しきれない。
最初の150回くらいは弾幕の認識すらまともに出来ず死に続けた。

流石に何度も挑戦して攻略を漁っていくうちに弾の認識のコツは掴めてはくるとはいえ…そこでなんとか掴んだ攻略法は
『赤弾を意識し視界を広げ周辺を一瞬で把握し、なんとか安全そうな場所に逃げる』
『青弾が迫ってきたら狭い範囲を認識し微移動で避ける』
を交互に素早く適切に視界も切り替え続けて、
『今この瞬間に認識しなければならない弾は数個に絞ることで処理しつつも、見る弾も視野の広さも毎秒更新し続けながら避ける』というもので、とにかく頭をフル回転させながら気合と判断力を長時間維持し続けなければならないもの。最後までこの方法しか思いつかなかったけど難しすぎる。
まさに気合避け。今の実力じゃあまりにも無理。

何よりも1回の挑戦に対してかなりの集中力を要求されるのでとにかく疲れる。これもかなりしんどいポイント。

6/28 紺珠伝Normal ピュアリーバレットヘル取得 (1/1411)

だいたい挑戦900回目辺りからは、調子が良ければ5回中3回最終フェーズまで行けることも何度かあったが、その集中力も精々30分程度しか持たない。

気付けば第3フェーズの半分すら行けなくなり、最終的に(第3フェーズ以降と比べて)めちゃくちゃ簡単な第1第2フェーズで被弾し始める。

とにかく1回第3フェーズで粘るだけで物凄く疲れるし、疲れると集中力が持たない。

永夜抄攻略の時はとにかく安定パターンを作ることを重視していたので、多少パフォーマンスが悪くなっても意外と大丈夫で、休日10時間くらいぶっ通しでやっても前に進んでいる感覚があったのだが、ピュアリーバレットヘルは挑戦開始30分で何もわからなくなる。

あまりに長い時間このスペルに挑み続けたせいで、ピュアヒューリーズ(6面ボス曲)はもうピュアリーバレットヘルのイメージが脳裏に焼き付いて離れません。
聴き直すたびに一瞬で脳内でピュアリーバレットヘルの弾幕が浮かんでくる。完全にピュアリーバレットヘルのテーマ。

正直、突破できたのは運が良かった部分が大きいと思う。もう一度取得しようとしたら500回はかかってもおかしくない。

これに更に2つ上の難易度があるとか、嘘だろ…?

紺珠伝が難しすぎる

正直フラッシュアンドストライプもピュアリーバレットヘルも運のいい配置を引けたという面も否定できず、ここまでやっておいて尚あまり地力が付いた気がしない。
ましてや安定取得を目指そうとしたら今の実力じゃあと1000回粘った所で出来る気がしない。どうやったら地力って付くんでしょう。

ここまで進展するのに時間がかかったのは根本的に動かし方や考え方が間違っていたり、何かしら悪い癖がついている気がするので一旦自分のプレイをちゃんと振り返って何が駄目なのかを理解する必要がありそうですし、それとは別にextra攻略も進めたいですが、それはそれとして流石に6月は東方やりすぎました。

このペースでやり続けると僕の生活が終わってしまうのと、特に7月は全体的に忙しいのでせめて8月まで東方をやり込むのはやめておこうと思います。

ちょうどゲームの攻略も上達も今が楽しい時期なので今後もやり込みたい反面、これ以上手を出すと時間が全部東方に吸われかねないので程々の実力を目指して付き合っていきたいですね…

そのほか 感想や驚いたことなど

ここまで弾幕STGの攻略の話しかしていないので、その他久々に東方に触れて改めて感じたことや驚いたことなどもいくつか。

今回必死に東方の攻略情報を漁りに漁りまくった結果youtubeくんが東方の動画しか流さなくなってしまいました。
あと今まで目に入らなかったものが色々目に入ってきたことで最近の東方事情や10年前に勘違いしていたことにも色々気付かされましたね。

今でも普通に盛り上がっている

最近は公認ソシャゲ等色々展開しているという話だけは聞いていましたが、あくまで"あの頃のインターネット"コンテンツの延長線にあるものだと思っていたら、今の10代も普通に東方をやっているどころかなんなら東方ユーザーのかなりの割合を占めているらしい。マジで?

東方って現役若者向けコンテンツだったんだ…

よくよくTLを見てみると現役の東方プレイヤーもTLに結構いたり、ただただそれ以降自分の目に入らなかっただけで今でも普通に盛り上がっているっぽいことに驚いてます。

曲がいい

東方の曲をまともに聴くのも随分久々でしたが、やはり曲がいい。

今回プレイして特に感じたのは道中曲の展開とゲーム中の展開のシンクロのさせ方の上手さ。
ステージタイトルが表示されるタイミング、敵が出現し弾幕が飛び交うタイミングなどとBGMの展開が綺麗にシンクロされ、中ボスが現れると同時に曲調がガラッと切り替わるような作りはゲーム本編が一つのMVの役割をしていてゲームの没入感を底上げしてくれるし、
紺珠伝のようにその場で何度も何度も聴き続けることになるボス曲は曲の力強さに引っ張られてリトライを繰り返し続けてしまう。
フラッシュアンドストライプもピュアリーバレットヘルも、曲の良さでなんとかギリギリ心が折れずに済んだところがあります。

東方は曲単体でも割と有名で評価されていますが、やはりこういうゲームミュージックは実機で聴くか、終わった後にゲーム中の展開を想起しながら聴くと魅力が倍増しますね…

流れで二次創作のアレンジもちょいちょい聴いています。ゲームで感じた印象とはまた違う楽曲の様々な解釈を無数に摂取できるの本当に凄いな…

steamに大体の東方作品が出ているがまだ紅魔郷~永夜抄は出ていない。

思えば東方は日本を代表する同人・インディージャンルのタイトルな訳だし、東方がsteamに出るのは凄く納得ではあるんだけど…時代だなぁ

ただ東方における紅魔郷~永夜抄は東方初心者御用達の3部作というイメージがあったので、むしろ肝心の(?)3作がsteamに出ていないことの方に驚いている。今の世代はどの作品から東方入るんだろう。

思ったより"東方公式"の作品は多い

東方があまりにも二次創作作品が多すぎる二次創作フリーコンテンツかつ、
あくまで東方は基本的にZUN氏個人が作ってる作品なので、公式作品は所謂ゲームのナンバリング作品だけであり、世に出ている書籍やら諸々がほとんど大体二次創作だとずっと思っていました。

文花帖とかは名前が同じゲームが出てるから流石に公式だと分かるけど、あまりに二次創作が広がってると公式でそういうことやってもパッと見区別付かなそうだし。

公式作品と公認二次創作と二次創作がどれもそれなりに幅広く出てて影響力持ってるのややこしすぎ~~~~!!!

そんな混沌とした状況もまた、源流は小規模のアングラ同人コンテンツらしい…と思っていたら、最近は諸々の情報をまとめてあるちゃんとしてるサイトがあって驚きました。

なんとなくZUN氏はアングラ気質というか、東方を"そういうちゃんとしたコンテンツ"として動かすタイプじゃないと勝手に思っていたんですが、とはいえ今でも様々な人が関わるコンテンツとしてちゃんとせざるを得ない部分もあるんだろうな…


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