ドラマ『海のはじまり』泣けたわ

今季お気に入りのドラマってある？

実は一度見始めると時間取られるから、あまり見ないようにしてるのね。

そんな中でガチで見るようになったのは、『新宿野戦病院』。
クドカン脚本だから、面白いだろうなと思って見始めたら、これやっぱりハマるやつ。

笑いの中にほろりと人情を。クドカンワールド全開ですよね。

毎回ガチで観ちゃってます。

でね、今回はその話ではなく、こちら、『海のはじまり』

このドラマ全く観る予定なかったの。

でも、妻がほら、観るのよ。だからついつい見ているうちに、ハマっていくというか。

でも、ストーリー知らないから、最初はあまり興味なかったの。

ただ、目黒蓮とか有村架純とか大竹しのぶとか好きな俳優さんが出てて、挿入歌や空気感のいいドラマだなとは思っていたのね。

ただ、気軽に何かをしながら観るようなドラマではないなと。

恋愛・結婚・別れ・再婚

観るなら真剣に集中して観なきゃいけないと。

そして、本日。

妻がTverで見逃し再生で視聴していたワンシーンから一気にドラマの世界に引き込まれちゃった！

父親の存在って何だろう

夏（目黒蓮）が実父（田中哲司）と喫茶店で会うシーン。

幼少期に離婚して以来会っていなかった父に会うことを決意した夏。

自分も父親として歩み出そうと決心を固めた夏は、血のつながった実の父の思いを確かめたかったのだろう。

ところが、実父（田中哲司）の予想を裏切るような辛辣な言葉と態度に幻滅した夏は、思いっきり喫茶店の椅子を蹴り倒し、席を立つ。

実父に幻滅した夏。

しかし、実父にも、実は伝えたい思いがあったことを、馴染みのカメラ屋店主から聞く夏。

夏も実父も言葉が足りず、思いを伝えるのがめっちゃ不器用なだけ。

実父が釣り堀にいることをカメラ屋店主から聞いた夏は、再度父親に会うことに。

釣り堀を垂れながら、実父は、以前よりは自分の思いを夏に伝える。

夏の成長の発見が楽しかった。だからカメラに撮っただけのこと。

でも、自分は子育てなんかしていない。趣味だ。

不器用な表現だけど、これも立派な父親の愛情と言えるのではないか。

気がつけば、私の瞳からつつうーっと涙が頬をつたう。

夏も、周りが自分に優しくしてくれるが故に、自分はその優しさに応えるために、辛い気持ちを吐露することができない。

そんな不安や怒りを実父（田中哲司）にぶつける。

人って理屈ではわかっていても、いろんな感情が渦巻く。

理不尽がなんだろうが、それを吐き出せるのが本当の親子。

「また、いいたいことができたら俺にぶつけろ」

と呼びかける実父（田中哲司）とそれに対して一瞬立ち止まった夏。

もう、ここで涙腺崩壊です（笑）

少なくとも、喫茶店であった時とは雲泥の差。

お互いに気持ちを吐き出せた分、親子としての空白の時間を幾分埋めることができたんじゃないかと。

私自身も、両親が幼少期に離婚し、父との思い出はほとんど記憶にない。

最後に父と会ったの19歳の時。
予備校に通っていた頃に下宿を訪ねてきた父と15年ぶりの再会。

再会といっても、小学校を上がる前に別れて以来なので、何を話していいのかわからない初対面の他人ぐらいの感覚。

話も盛り上がることなく、別れたのが今生の別れ。

それ以降一度も会うことなく、気がつけば父は他界してしまいました。

そんな自分の境遇と夏と実父（田中哲司）のやりとりを重ねて観ていたのかもしれません。

それにしても、こんなに泣いたのはsilent以来だなと思ったら、このドラマ脚本を始め、silentを作り上げたチームスタッフが勢揃い。

通りで、空気感がsilentぽかったのも頷けます。

「今頃会いに来るなんて遅せえんだよ！」
と怒りをぶつけたり、
「小学校の時に一度くらい運動会を見にきてくれてもよかったんじゃなかったの？」
という寂しい気持ちを夏のように父にぶつけておけばよかったと。

しかし、父は他界し、その願いは叶うことはなかったのです。

そんな思いを昇華したくて生まれたのがこの作品なのかもしれません。

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