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越路さんとあたしのこと

このたびこうして100周年特設ページが出来たこと、満漢の極みであるがそれをほったらかしてはどうしようもないのであるが、舵取りのあたしが何だかだと忙しくしているのでどうにもこうにも出港出来ずにいた
いかんいかんそれではとやっと錨を上げて、まずここでいろんな思いをつらつらと書き進めたいと思う
こういうところはサクサクっと読み進めてもらうのが一番なのであるが、初めての投稿と云うことでちょっと長めに越路さんへの思いを書こうかと思う

わたくしは河合奈保子さんが好きで、それはそれはとても好きで、出来る範疇何もかもの奈保子さん情報を追いかけていた
そんなある日、フジテレビの「ミュージック・フェア」に奈保子さんが出演、テーマが越路吹雪特集、その時に画面向こうから水色のドレスを纏ってひらひらと歩み寄る越路さんに一発で心を奪われてしまった

‥‥なんだこの不思議な人は

番組が終わった後もそのふわふわとした感情は収まらず、当時住んでいた街の隣駅にあった中古レコード店で2枚のレコードを入手した一枚は亡くなられた後に配られたお引き物のLPだったと後で知ったが問題はもう一枚、「越路吹雪1955-1966」と題した3枚組
これに完璧にやられてしまった

‥‥なんだこのかっこいい人は

しみじみ思うが、もしあそこにあったのが「1976年ロング・リサイタル」のレコードだったら今こんな風になっていなかったと思う、きっと越路さんにはまらなかったと思う
その中の1966年日生劇場リサイタルで歌う越路さんはあたしにとってこの世のものとも思えず(それはお亡くなりになっていたのでと云う意味ではありません)、そして同じ日本人にこんなかっこいい人がいたのだと云う驚き、とにかくハイティーンだったあたしは恐ろしいくらいに越路さんにのめり込んでしまった

この時思ったのは

‥‥人生というものは無駄がない

河合奈保子さんを追いかけて(うちの家系は代々追っ掛けの血が入っています)、勉強もせず親の云うことも聞かず、ただひたすらに捧げた時間とお金は越路吹雪さんに出会うためにあったのだ、とまで思ってしまったのだ勿論自分が歌うことになろうとも、ともして芸名などが付くこと、シャンソンの『シ』の事も越路吹雪の『こ』の字も知らなかったのに数十年後に越路さんのオーソリティーと呼ばれて、お仕事に関わらさせていただいて、ラジオやらツアーやらで世の中にお喋りや歌を聴いていただくシャンソン歌手になろうぞなんてどだい想像もしなかった(ここに行き着く過程にはそれはそれは色々ありましたがそれは割愛します)

今年しか出来ないことはたくさんあると思う、その理由は今年が越路さん記念イヤーであるから
そこに向かって実は数年前から地味に派手に準備を重ねてきた
2021年には東新宿Petit MOAにて「幻の越路吹雪ロング・リサイタル」と題して越路さんが歌っていたが音源が残されていない曲を、所属していた内藤音楽事務所のご協力の下、越路さんが使用していた台本や譜面から掘り起こして二週間のライブ
2022年には「歌舞伎町シャンソン・フェスティバル」と題して越路さんのナンバーを含めたシャンソンの名曲をゲストを迎えて歌いまくる20日間のライブ
越路吹雪ナイトと題したライブイベントは20世紀の終わり頃、1998年くらいから不定期にもう100回近く開催していると思う

さて、今年はそれらの集大成、NHKラジオの特集番組、ユニバーサルレコードから発売されるCD-BOXの企画監修、コロムビアレコードから発売されるベストCDの制作協力、そしてご命日の11月7日から三日間、越路吹雪生誕祭イベントを浅草花劇場で開催する、その他にも企画のお話を今まとめているところである。
『越路吹雪研究会』なぞという越路さんを語り合うサークル?も立ち上げ、沢山の方と越路さんのかっこよさを語り合うのが今からとても楽しみである。

そして思い返すと
あたしが心を奪われた1966年の日生劇場リサイタルのLPを2024年に初めてCD化出来ることになった
発売日は6月12日と決定した
越路さんを知って35年目、あたしの人生が決まったそのCDには「私の人生」と云うあたしにとってもシャンソンの十八番と呼ばれる曲が唯一収録されている、ここでしか「私の人生」は聴けない

人生、無駄はない

そして2024年は後10ヶ月しか越されていない
あたしはもう今年は自分のことしか基本考えないと決めた、こんな風に宣言するのはあたしがオッチョコチョイの人好きでちょびっと寂しがり屋だからである
あたしの今年のお誕生日に最高の贈り物をいただいた気持ちを胸に、まだまだこれから、越路さんの名を後世に伝える為にも元気で走り回ろうと思う、みなさま越路吹雪をよろしくお願いいたしますあら?これじゃまるで越路さんのマネージャーみたいじゃ、ないかいな。

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