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銀巴里からBoumから

とある方からお手引き、仲良しの羽鳥兄さんですけども…
「ソワレ、Boumに置いてあった椅子があるけど、銀巴里にあった椅子だけど」
そんなもんは引き取らせて戴きたいに決まっています、ということで傷だらけのナオナオ号で出掛けて参りました
どっしりと歴史も染み込んだグレーの椅子三脚、見ているだけでいろいろなことが巡ります

銀座七丁目の銀巴里はちょっとだけ世代とタイミングが違っていて伺えませんでした、でもそのすぐ後くらいに越路吹雪さんとシャンソンに目覚めて、とにかくシャンソンを知りたくて都内のシャンソニエ沢山回りました、沢山お金も遣ったなあ、よくやったと思います
吉祥寺ベルエポック
成城ピアフ
新宿シャンパーニュ
銀座蛙たち
四谷蟻ん子
赤坂バルバラ
あてはシャンソン聴きたいってこと、特に目的もなくふらふらいろいろ回りました
結果、二回、三回と足繁く通うようになったのは
赤坂Boum
だけでした、とうとう目的が出来たということでしょう
古賀力さんにシャンソンのレコードを聴かせてもらおう、今日は誰々をリクエストしよう
ゲストの方も個性的で他とは違った真っ直ぐな空気が見えた気がして、心地よくて随分と通っていました

でもいま思い出させることって
マイクスタンドがビニールテープでボロボロ
歌唱中は禁煙でお願いしますのお知らせ
ラスト月間12月に戸川昌子さんと今道さんと低い椅子に座ってシャンソン聴いたこと
一番覚えているのは
奥様の芳賀さんが帰りに持たせて下さる蒸しパンと「ユーカリ」
ほろ酔いになった古賀さんが奥様の運転で帰られる時、「こういうお仕事もあるんだな、車ももっててお家もあって好きなことやって、歌って。。」と車を見送りながら思っていました

なんだー、やってることおんなじじゃんか。。(大きな枠で見てくださいね)
その後あたしはイベントが忙しくなったり、「青い部屋」に拉致されたりと段々とBoumからは疎遠になってしまうのですが、あたしが歌い出したってことも大きな理由だったのかも知れません
古賀さんの前で歌うなんてとんでもない、そもそもただのシャンソン好き、越路吹雪フリークだったあたしなんだから、って思っていたのかも
ほんとにその辺りの心境は我乍らめんどいなあと思うけれど、ソワレとか名前が変わるずーっと前から通っていたからそういう気持ちを大切にしたかった、とか云ったら気障ですかねえ、結果戸川さん連れて閉店ちょっと前にご挨拶したのですけれど

銀巴里は戸川さんが歌い出したところで、そこの備品を古賀さんが大切に保管なさっていて今そちらはゴールデン街ソワレの二階にあります
渚ようこの椅子もあるからなんだか縁のゴールみたいになっていますがゴールデン街だからいいでしょう、置き場も無いのでお友達に散々付き合ってもらって椅子磨いて(さすがに汚れている)もういいか、って椅子はバラして切って捨てました
「座り心地がいい、お尻が包まれている」そうです、あと越路吹雪さんと古賀力さんはおんなじお寺のお墓に眠っているのですよね
。。。ご縁ですね、ということでマッチも大量に戴いて参りましたのであたしの店舗にて差し上げますね

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