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新しい道具を作りたい

木でカトラリーや棚、スツールなどの商品を作っていますが、それらは言い換えれば、食べるための道具であり、モノを飾るための道具であり、人が座るための道具と言えます。

ここにもうひとつ加えたい道具があります。それは自分の内面を見つめるための道具です。そのような作品をこれまでにいくつか作ってきましたので紹介させて下さい。

【そばにいるよスプン】

そばにいるよスプンは
使い終わったら 
あなたが見えるところに
置いてください

そばにいるよスプンは
見つめています 

あなたがお茶を飲むところ
あなたが本を読むところ
あなたが眠りにつくところ

そばにいるよスプンは
もう一人のあなた
いつもあなたのそばにいて
あなたと本当のあなたを
繋いでいます

【ふしメガネ】

取るに足らない
些細なことのようで
思いのほか、大切なこと

そんな見つけることの
むずかしいモノを
見つけるための虫眼鏡

それは節穴でできている

【アバウトなものさし】

ぼくを使っても、
まっすぐな線はひけない

ぼくを使っても、
正確な長さはわからない

ぼくは紙をきちんと
押さえることさえできない

でも ぼくは ここにある
まるで 今 君がここに
いるように

「スピ系木工家」というジャンルはあるのでしょうか?クラフトマンと芸術家と修行僧の三角形の真ん中にノミと材料を持って立ってみたいと思うようになりました。

内面を見つめるための新しい道具ができましたら、また紹介いたします。

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