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花の香り、その色や形

 花壇のような春の畑

こんにちは。木の小物を作ってます、ツグミ工芸舎のソイです。

畑の土もようやく解け、冬を乗り越えた植物たちが次々と花を咲かせています。蝶が舞い、モグラが土を耕します。とてもにぎやかになってきました。

梅や桜は、いきなり、花が咲きますが、それはこれから新しく始まるひとつのサイクルに向けた祝福の花束のようです。

畑には今、えんどう豆の白い花が咲きはじめました。かわいらしい花です。

女性的な優しさを感じます

私たちが花を綺麗だな~と感じる、その理由について今回は考えてみます。

誰しも、満開の桜やバラの香りにふらっと心奪われてしまうのは、どうしてでしょうか?
その色や香りがどこから来たものか?
私たちは忘れているだけで、本当はちゃんと覚えているからだと思います。

花を咲かせる動けないモノたちはこの冬から春への季節の変わり目を利用し、時空を越えた世界からこの色や香りをあちらからこちらの世界に引っ張り込んで来ることができます。なぜなら、花をよく観察してみると、その形や香りはこの世のものではない要素が含まれているから、と感じるのは自分だけでしょうか?

彼らはただ風にゆらゆらと揺られているのではなく、静かにじっと時空の崩れる一瞬、ふるさとと繋がる一瞬を待ち構えているのです。

命あるモノすべてが持つ、暖かくて柔らかい、懐かしい記憶。その記憶をもう一度、この次元で思い出し、目を覚ますための色や形や香り。

美しいと感じるもの。
美味しいと感じるもの。
楽しいと感じること。
五感に響くさまざまなよろこび。
その中心には大切なメッセージがいつも仕舞われています。

でも、そのメッセージは簡単には読めないようになっています。と言うか、簡単に読めないように私たちがなってしまいました。

それを読むためのコツは、
まず、のんびりと、ぼ~とします。
よく晴れた日曜日の昼食後が最適です。
日向ぼっこして、メッセージのことなんか忘れて、蝶々になって花の蜜を吸って、柔らかい光のなかでうとうとっとした瞬間、その一瞬で受け取ります。
読むと書くと字で書いてあるかのようですが、字で書いてあるわけではありませんし、頭で理解するようなメッセージでもありません。でも、とても大切なひとりひとりに向けたメッセージです。

心配事やお金のことで頭がいっぱいな人はまったくこのメッセージが受け取れないので、更に心配事が増えてしまいます。

このメッセージはあなたの内側の深~いところと繋がった本当のふるさとから発信されています。それに気づいて もらうために花は咲きますし、美味しい実をつけます。空には虹がかかります。人は唄い、踊ることもまた同じで、メッセージ自体が伝わろうとして起きていることです。
そして僕が誰かのために作品を作ることもその受け渡しの作業の一環です。

手彫りの飯碗

今日は花の散った桜の木ノ下のフキを摘み取り、煮しめをつくりました。
水にさらし、灰汁を抜き、煮はじめると、春の香りがキッチンに広がりました。
ご飯にのっけて食べてみたら、やっぱり、この味と香りのなかにも大切なメッセージがありました。

ここまで読んでいただいた内容がそのメッセージです。上手く書けませんが、何度も書き直して、この味と香りを文字として起こしてみました。
伝わるひとに伝わりましたら幸いです。

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