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漢方薬との出逢い🌻

そうちゃんです。

いつも読んでくださり、ありがとうございます🙇‍♂️

私は、漢方薬大好き医者です。

患者さんが困った症状があれば何かと処方します。

自分自身も、だいたいいつも何らかの漢方薬を飲んでいます。

漢方薬を処方することで、患者さんの苦しみが解かれることをたくさん経験してきました。

また自分自身の体調管理として、毎日漢方薬を飲むことは欠かせないルーチンになっています。

今回は漢方薬が大好きになった経緯を話したいと思います。

みなさんも漢方薬ファンになってくれたら、嬉しいな❤️

はじめは眉ツバと思っていた

医学生のとき、漢方薬の授業が2時間ありました。

いま思えば、6年間の膨大な授業の中でたったの2時間しかありませんでした。

この授業の講師は医大の先生ではなく、ツムラの社員さんでした。

「漢方薬は興味ないかもしれませんが、知ってもらえると嬉しいです」
ツムラの社員さんはそう言いました。

今でこそ漢方薬や鍼灸が大好きですが、当時西洋医学だけを毎日学ぶ私にとっては、
「漢方薬とは何やら胡散臭いものだな」
という印象しか持ちませんでした。

どうしても仕事を休めない時に、出逢った「麻黄湯」

その後、研修医となりました。

学生時代から1年に一度ほど、風邪を引いていたのですが。

プロとしてお金をもらうからには、仕事を休むことはできない。

研修医の時も、ときどき風邪を引いていました。
幸い風邪を引くのが夜中であったので。
当時は「ヤバいな」と思ったらヴァームというアミノ酸飲料をガブ飲みしていました。
夜中にカァって高熱を出して、朝には治して仕事に行く。
そんな風にピンチをしのいでいたのです。

しかしある時日中に倦怠感が強くなり、仕事中にダウンしかかりました。

でも目の前の仕事はこなさなければならない。

そんな時、先輩医師がスッとある漢方薬を差し出してくれました。

「麻黄湯」

漢方薬かい、と思いましたが。

あまりに身体がキツくて藁をもすがる気持ちで、勧められた2包を飲みました。

すると。

あんなに気だるかった身体が、スッと楽になったのです。

身体の重りが一気に外れました。

この時に私は、漢方薬の素晴らしさに出逢ったのです。

新見政則先生との出逢い

その後から私は漢方薬の不思議さに魅かれ、勉強を始めました。

でも漢方の勉強には、鬼門がありまして。
「漢方の先生方の言うことが難しすぎる」
のです。

たぶん漢方薬を駆使する医者が少ないのは、そのためだと思っています。


でも漢方薬を使いこなせれば、私は魔術師のごとくどんな症状(←病気でないところがポイントです)でも良くできるのではないか。

私は漢方薬の難しい理論が分からなくても、漢方を使いこなせる方法はないかな、と探しました。

大きな本屋さんに行って、見つけたのが新見政則先生の「モダン・カンポウ」という本でした。

この本は「この症状の時は、この漢方薬が良いよ」って書いてあります。

私は当時、医局から個人病院(大きなクリニックと思ってください)に派遣されていました。

個人病院の良いところは、患者さんが溢れんばかりにたくさん来るところです。
なかなかシンドイ毎日でしたが。

そして、患者さんが再来してフィードバックしてくれるのです。

「先生、あの薬は良ぉーく効いたわ」
逆に
「先生、あの薬ちぃとも効かんかったよ」
と言ってくれます。

すると私側は、この症状にはこんな処方をしたら良いのだなと。

だんだんと漢方薬の使い方(もちろん西洋薬の使い方も)が分かってきました。

新見先生の本を教科書にしながら、毎日患者さんと一緒にトライアンドエラーを重ねていく。

それはそれは楽しい毎日でした。

毎日続けているうちに、138あるツムラの漢方薬の中で、3分の1くらいを使いこなせるようになり。

患者さんの何とも言えない難しい症状を改善する、突破口になっています。

私は新見先生のYouTubeが好きで、時間がある時は見ています。

オンラインで質問した時に「良い質問ですね」って言ってもらったのが、とても嬉しくて。

質問の回答を聴き忘れるところでした。

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